クローバーのじゅうたん


クローバーは土を肥やしてくれるスグレモノ。

我が家ではグランドカバー&緑肥をおもな目的でクローバーを育てています。
グランドカバーとは、芝生のように地表を覆う植物のこと。
植物が地面を密集して覆っていると、土の表面で日光を遮断し、雑草が生えるのを抑えてくれます。グランドカバー植物の一番の大きな利点は地面を覆うことによって冬の霜害や太陽熱に土が焼かれて固くなるのを防いだり、風や雨による土壌侵食から土を守ることです。また植物があることで、常に土が水分を保持した状態が保たれます。
またクローバーなどマメ科の植物は根に根粒(こんりゅう)をつくる根粒菌があり、空気中のチッソを吸って成長し、土の中にチッソ養分を供給してくれます。チッソは植物の成長に一番大切な栄養素です。このように植物を育てることで土を砕き、耕し、肥やし、ときには土の中に潜む害虫を殺してくれるのが緑肥植物の役割です。

実際クローバーを育てると、3月下旬にタネをまき春から初夏にかけてぐんぐん成長し、8月下旬に一部が枯れてしまいました。でも、その枯れた跡の草をどけて下の土をさぐってみると、タネをまく前はガチガチだった土が指で軽く掘れるくらいにやわらかくなり、また土も黒くなった気がします。初夏の最盛期には混み合いすぎてむれてしまいそうなので、だいぶむしって畑にすきこみました。雑草もまったくないわけではありませんが、クローバーの繁殖力の強さにめげてだいぶ少ないようです。同じような働きをする植物にむかし懐かしい田んぼ跡のレンゲ摘みのレンゲ草があります。


クローバーはもともと牧草として栽培されたもの。原産地はヨーロッパで英名のひとつにダッチクローバーというのがあるそうです。”ダッチ”は”オランダの”の意味。雑草名のシロツメクサの名の由来はオランダから送ってきたワレモノの荷物の詰めものに使われたところから来ているらしいです。欧州にはクローバー属がとても多く、百種近くもあるそう。日本でも赤い花を咲かすアカツメクサも雑草化しているのを見かけます。

**よくある質問**
クローバーのタネのまき方や入手法の問い合わせをいただきます。
私も専門家ではありませんし、誰かに習ったわけでもありませんが。
私がクローバーのタネをまいたのは玄関まわりで、そこは水道の管なども下に通っている場所でしたので、スコップなどで深く掘り返すこともできず、ふつうの小さいジャベル(移植ゴテともいいます)で軽く表面の土を掘り、いっしょに雑草も抜き、ごく表面をやわらかくして、それからバラバラとふつうにタネをまきました。タネが風で飛ばされないように上に軽く土をかけるようにして、毎日水を与えていましたら発芽したということです。
ちなみにクローバーは寒地向きの牧草ということで、私の住んでいる千葉でも夏場は暑さにやられて一旦枯れます。秋になって涼しくなると少しは復活しますが、全部ではなく、背も春の成長期のように高いものではなく、低く生えてくる程度です。復活しなかったところでも根が死んだわけではなく、翌年春になるとふたたび一斉に芽を出して背も高くなります。
タネの入手法ですが、ふつうの園芸店にはなかなか置いてなく、種苗会社に問い合わせれば牧草や芝の類として取り扱っています。
私はタキイ種苗というところの通信販売で購入しました。
1Kg単位で送料税込で2400円、商品名は「シロクローバ」です。
もしタネが多くて高いしそんなにいらないということでしたら、河原などに生えているシロツメクサを土ごとちょっといただいてきて、植えておけばどんどんほふくして広がっていきます。 ただし時間はそれなりにかかりますが。



Copyright Yoko Oonaka(無断転載、複写を禁じます)
   


植物日誌