「実用英文法」いる英文法いらない英文法〜動詞その5




● 前回の復習 〜「混同しやすい自動詞・他動詞」〜 part 1

1. 彼らは3日でその街に着いた。

They reached the city in three days.(○)
They reached to the city in three days.(×)

2. 知らない人が私に近づいてきた。

A stranger approached to me.(×)
A stranger approached me.(○)

3. たくさんの人が葬儀に参列した。

A lot of people attended to the funeral.(×)
A lot of people attended the funeral.(○)

4. 電話に出なさい。

You must answer the phone.(○)
You must answer to the phone.(×)

  これらの動詞が自動詞になると意味が変わりました。

* reach (手を伸ばす)

He reached out for a book.(本を取ろうとして手を伸ばした)

* approach (〜に等しい)

His report approaches to a masterpiece.(彼のレポートは傑作に等しい)

* attend (〜に精を出す)

You must attend to business.(商売に精を出さなければいけません)

* answer (〜の責任がある)

He answers to me for his work.
(彼は私に対して、仕事をきちんとする責任がある)


 それではさっそく、今日の Lesson に入りましょう。

● <動詞その5>「混同しやすい自動詞・他動詞」〜 part 2

 今回も同じように、どちらが正しいか考えてみて下さい。

1. 彼は父親似だ。

He resembles to his father.
He resembles his father.

2. 彼女はサラリーマンと結婚した。

She married with an officd worker.
She married an office worker.

3. 私は彼らと環境問題について議論した。

I discussed the environmental problem with them.
I discussed about the environmental problem with them.

4. 私の提案についてよく考えて下さい。

You must consider about my proposal.
You must consider my proposal.

resemble(似ている)、marry(結婚する)、discuss(議論する)、consider (考慮する)はいずれも他動詞です。ですから次に前置詞はきません。どちら が正解かもうおわかりですね。間違っている方に×をつけておきましょう。


 resemble、discuss は他動詞しかありません。discuss(議論する)の場合、 〜 について議論する、という日本語につられてつい、discuss about としてし まいがちですが、これは誤りです。

   marry、consider には自動詞があり、自動詞で使うと次のようになります。

She married into a rich family.(彼女は玉の輿に乗った)

You must consider carefully before you decide.
(決める前に慎重に考えなさい)

 英語の文にはひとつの主語とひとつの動詞があり、動詞によって次ぎにどん な語句が来るかが決まってきます。以前やりましたが、覚えていますか? です から、英語を読んだり聞いたりする場合、主語と動詞をまず見つけることです。 その前に、その動詞の用法を覚えておかなければなりません。これが英文を正 確に理解する上でとても大切なのです。

 marry(結婚する)の用法は、自動詞として使われる時、前置詞 into 〜 が 次ぎにきます。ですから marry into 〜 ( 〜 にとつぐ)と覚えます。

 You must consider carefully. の場合 carefully (慎重に)は副詞で、動 詞 consider を修飾しています。before you 〜(〜 する前に)も consider を修飾し、before 以下の文全体が副詞の働きをしています。

 主文は You must consider で、you が主語、consider が動詞です。ですか ら、この文の骨子は you と consider で、あとは飾りです。

   この例文は短くて余計な挿入や、関係代名詞などのややこしい修飾がないの で、このような解剖をしなくても簡単に理解できますが、このような短い文で 解剖する練習を積んでおくと、複雑怪奇な文も楽に理解できるようになります。

 〜 今日はこれで終わります。お疲れさまでした。〜





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