「実用英文法」いる英文法いらない英文法〜動詞その4




● 前回の復習 〜「自動詞と他動詞で意味の異なる動詞」

* run He ran to that restaurant.(あのレストランまで走った)<自動詞>
He ran that restaurant.(あのレストランを経営していた)<他動詞>

* attend

He attended to his business.(商売に精を出した)<自動詞>
He attended the meeting.(ミーティングに出席した)<他動詞>

* enter

She entered into business(実業界に入った)<自動詞>
She entered the room.(部屋に入った)<他動詞>

* approach

We approached the city.(その町に近づいた)<自動詞>
This work approaches to the masterpiece.(この作品は傑作に等しい) <他動詞>


 それではさっそく、今日の Lesson に入りましょう。

● <動詞その4>「混同しやすい自動詞・他動詞」〜 part 1

 まず、次にあげる文のどちらが正しいか選んで下さい。

1. 彼らは3日でその街に着いた。

They reached the city in three days.
They reached to the city in three days.

2. 知らない人が私に近づいてきた。

A stranger approached to me.
A stranger approached me.

3. たくさんの人が葬儀に参列した。

A lot of people attended to the funeral.
A lot of people attended the funeral.

4. 電話に出なさい。

You must answer the phone.
You must answer to the phone.

 reach(到着する)、approach(近づく)、attend(出席する)、answer (答える)は、この意味ではいずれも他動詞です。次に前置詞はきません。上 の文章のどちらが正解か、もうお分かりですね。間違っている方に×をつけて おきましょう。


 reach、approach、attend、answer が自動詞になると意味が変わります。

* reach (手を伸ばす)

He reached out for a book.(本を取ろうとして手を伸ばした)

* approach (〜に等しい)

His report approaches to a masterpiece.(彼のレポートは傑作に等しい)

* attend (〜に精を出す)

You must attend to business.
(商売に精を出さなければいけません)

* answer (〜の責任がある)

He answers to me for his work.
(彼は私に対して、仕事をきちんとする責任がある)

 reach 以外は以前にも出てきました。I reach out for 〜 の out は前置詞 ではありません。この場合は副詞で、意味を補っているだけです。取り払って もかまいません。副詞は、動詞、形容詞、副詞、文全体を修飾する働きをしま す。料理でいえばスパイスのようなものです。スパイスがなくても料理は食べ られますが、味にうるさい人には欠かせません。同様に副詞も、取り払っても 文法的には問題ありませんが、感情を表現するのにはどうしても必要です。た だし、英文になれるため、最初は副詞を取り払って考える方が能率があがりま す。

 この副詞とうまくつき合えるかが、英語が上達できるかの大きな鍵をにぎっ ているような気がします。

 answer を自動詞で使う場合次のようなきまりがあります。

answer to (人)for 〜 : (人)に対し for 〜 以下のことに責任を持つ

 あらゆる動詞には使い方のきまりがあります。これを守らなくても意味を伝 えることはできます。それで十分という人は別にして、豊かな言語表現を目指 そうという人は、動詞を覚える場合、用例を調べてこのきまりを覚えるように して下さい。

 今日はこれで終わります。次回また…。





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