サティパッターナ・スッタ (Satipatthana Sutta) 大念住経 又は 大念処経

感覚の体験

ここでは以下の六種類の感覚の体験が論じられています。

1. 肉体と関係する感覚

 心地よい感覚 : 一般的な快楽をいいます。
 心地悪い感覚 : 欲しいものが手に入らない時などに感じる感覚。
 心地よくも悪くもない感覚 : 肉体的快感がなく心が静まった状態。

2. 肉体と無関係の感覚

 心地よい感覚 : 真実にふれた時などに感じる感覚。
 心地悪い感覚 : 努力の成果が感じられない時などに感じる感覚。
 心地よくも悪くもない感覚 :

自分 (自我) というものがあると錯覚する原因は、感覚にあるとされています。感覚器官が外の世界と接触して感覚が現れ、その感覚を感覚に過ぎないと捉えずに、その感覚を受け取っている主体 (自分) を捉えてしまうからです。渇望が生じるのも、感覚を感覚と捉えずに、受け取る主体 (自分) を捉えてしまうからです。ですから、問題の根本原因である感覚をしっかり見極めることが重要だとされています。










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