心の中味
思考、感情、記憶、希望、恐怖などの精神作用のことです。 原語は dhammas (dhamma の複数形)となっています。 dhamma の英文の意味は 「正しい行い」「真実」「法」などですが、dhamma には他にも「自然現象」「精神作用」「善行」「知恵」「現実」など、数多くの意味があるようです。 日本語に訳されている大念処経 (サティパッターナ・スッタ)をみると、『原始仏典長部経典』(春秋社)では 「もろもろの事象」と訳されています。『大念処経を読む』(大法輪閣)では「現象」と訳されています。『ブッダの<気づき>の瞑想』(野草社)では「心の対象」と訳されています。「法」と訳されているものもあり、さまざまな日本語訳があります。 「ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門」(春秋社)では「心の中味」(contents of the mind)となっています。この日本語訳が一番的確だと思われましたので、このホームページの日本語訳文ではそうしています。 ちなみに、Thanissaro Bhikku 英訳のサティパッターナでは dhammas ではなく mental qualities(精神的特質)となっています。 |