東海道を歩きました  2009   〜 夏 〜


7月29日(水)  

愛知県名古屋市南区笠寺町 → 東海道 → 三重県桑名市

JR 桑名駅近くの市役所隣の公園で野宿

5時00分から16時30分まで歩く。平均歩行時速2.6km (30km / 11時間半)


夜中の 3 時頃目が覚めた。激しく雨が降っていた。濡れる心配がないので、安心して過ごした。出発は 5 時過ぎ。歩くとすぐに吉野家があった。納豆定食。結構混んでいたので驚く。私ぐらいの年齢の男の人ひとりで応対していた。

名古屋市内に入り、横断歩道で信号待ちをした。赤信号。朝まだ早く車の通りはない。いつもなら信号無視をして先に進むのだが、隣に立っていた若い男に異様な雰囲気を感じた。スーツ姿のその男は、明らかに私に注意を向けている。ある種の警戒心。その若い男は横断歩道を渡り、建物の中に入っていった。表の看板に「警ら隊」の文字。そうだろうな、そんな気がした。

ビル入口の軒下でダンボール紙を敷いて若い男が寝ていた。気持ちよさそうな寝顔だ。1 日が始まる前にその男はどこかへ行くに違いない。わたしとその男の違いは、ダンボール紙と寝袋マットだけかもしれない。

木曽川は広く大きかった。その広さを見ていると旅情を感じた。長い橋だ。橋の手前の横断歩道を渡っていたら、邪魔だからどけとばかりにクラクションを鳴らされた。箱根では横断歩道で轢かれそうになったが、放浪者は疎まれるのだろう。「イージーライダー」を思い出す。

CoCo壱番屋で遅い昼食。午後 3 時を回っていた。店内には誰もいない。若い女の子ひとりで店を運営していた。店内にはジャズが流れている。ジャズを聞いていると、日常が懐かしかった。食事を終えて外に出たら、後ろで声がする。振り返ると、CoCo壱番屋のあの店員の女の子がタオルを手に私を呼んでいる。忘れ物だ。暑さ対策でタオルは濡らしている。色は薄茶色。もともとの色だが、汚れのようにも見える。女の子は気持ち悪がりもせず、タオルを手にしっかり持っていた。腹の座った娘だと感心した。あるスーパーでは、そのタオルをバイ菌のように避けていた人もいたのだが。

長良川を渡ったところから、極端に身体がだるくなり、思うように動かなくなった。昼食が遅かったからだろう。腹が満ちて疲れが一気に出たのだ。長良川を渡ってすぐに JR 桑名駅があり、時間は早かったが、今日はこの町に泊まることにした。ただ、ねぐらがない。警察官が駅の周辺をしきりに歩き回っている。ここはあきらめて近くの公園を探した。市役所のすぐ前に小さな公園があった。屋根のついた休息所もある。ほっとする。


経費

吉野家納豆定食 \320 (\50引き)
アオキスーパのビッキーマンゴー  \108
アオキスーパーのフジパン \108
CoCo 壱番屋のカレー \680

合計 \1,216










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