7月20日(月)
箱根関所跡 → 東海道(旧東海道、国道1号線) → 静岡県三島市 → 静岡県沼津市片浜駅
片浜駅1階エレベーターの前から近くの今沢団地の中の公園へ移動して野宿
5時15分から17時過ぎまで歩く。平均歩行時速2km(25km / 12時間)
3時40分頃目覚める。熟睡感あり。夕方から明け方までずっと霧に包まれていた。よく寝たせいか、快調に歩く。箱根峠を超えたところで富士山が見えた。この旅での初姿。箱根峠付近で、横断歩道を渡っていたら車が猛スピードで前を横切る。ちょっとタイミングがずれていたら轢かれていたかもしれない。車はそのままの立ち去る。なんということだ。
三島へはずっと下り坂。途中、旧道に入る。大手町から歩いてきたという若い男に会う。道端で休んでいたら後ろから大声で話しかけてきた。箱根駅伝のコースを歩いているとか。京都まで行くと行って去って行った。松並木の歩道で雲水姿の僧と擦れ違うが、私のことを気にかけることもなく足早に去っていった。
昼食に三島のイトーヨーカドーで弁当を買って食べた。昨日の昼からまともに食べていない。暑い日だったので、店内のベンチに座って、涼をとりながら弁当を食べる。店員の男性が不審な目で見ているのが気になった。今までどのスーパーでもあのような目で見られたことはなかった。
三島から沼津に向かって1号線を歩く。バイクと乗用車の衝突事故を目撃する。右折しようとした乗用車と直進のバイクが衝突したようだ。バイクに乗っていた男性は血を流して交差点の真ん中に横たわっていた。しばらくして救急車がやってきた。乗用車を運転していたのは中年の女性のようだ。助手席に乗っていたのは娘か。
暑い日だった。途中のローソンで買って食べたメロンかき氷は身体に染みた。原駅まで歩こうと思っていたが、ひとつ手前の片浜駅でこの日は終えた。片浜駅は駅前に綺麗な公衆トイレがあった。いつものように頭を洗い、身体を拭いて汗を流し、洗濯をすませ、ベンチで休んでいると、身なりのいいスーツケースをもった男女が私の方を不審な目でちらちら見ている。あの二人もきっと私のことを誤解している。
夕食は駅の近くの中華料理屋「祝祝大門」で肉野菜炒めを食べる。テレビの野球中継に日常を感じる。新聞を読む。しばらく読んでいなかったので、じっくり読む。ここにも日常を感じた。日常には安らぎがある。衆院選は 8月31日らしい。政権交代選挙。
片浜駅1階の軒下で寝袋にくるまって寝ていると、お巡りさんが来た。酔っ払いが寝ているという通報があったようだ。目の前にエレベーターがあるので、目立つ場所だった。事情を話すとネットカフェの場所を教えてくれるが、お金がないわけじゃない。徒歩旅行は野宿だ。ヘルマン・ヘッセの 「ナルチスとゴルトムント」 なのです。二人のお巡りさんのうち、若い方はとても親切だった。交番に泊めてあげたいけど狭いからと、申し訳なさそうに言う。近くの団地の公園を教えてくれる。今沢団地。サッカーの小野伸二が生まれ育った場所だとか。彼はなんども小野伸二の名前を出す。地元の誇りなのだろう。
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