番外 〜理想のカフェ


今回は番外編である。 毎回適当なことを書き散らしておいて番外も本編もあるかい、と突っ込まれそうだが番外である。 どの辺が番外かというと徹頭徹尾うそ偽りないことを書いているからなのだ。 ただし私の知識不足による誤謬は含めない。 しかしこういうことを冒頭でわざわざ書かなければいけないようなコンテンツってのも問題があるような…

さて理想のカフェである。 某大手掲示板(2ちゃんねるではない)で理想のカフェが語られていた。 それを読んでいるうちに私こと麒麟も無性に紅茶が飲みたくなってある店に行ったのだ。 そこで漠然とながら「この店もこういうとこはいただけないなあ」と自分の理想のカフェ像を模索していた。 そしてこれを読んだ方から「それに近い感じの店がここにあるよ」と教えてもらったらもうけもの、という魂胆でここに書く。 できれば大阪、広島近辺を希望します。

ところでここで述べるカフェとはコーヒーや紅茶を供する店、くらいの意味だと思ってほしい。 世の中には喫茶店だのカフェだのティールームだの、定義がはっきりしないまま氾濫しているようである。 私の認識では喫茶店が一般的なもので、カフェは欧米(アメリカ、フランス、イタリアなど)のカフェを真似たもの、 ティールームは紅茶メインの店かなといった程度である。 だが喫茶店と称する店にもいろいろある。 こだわりのマスターがいるところもあれば、香りのとんだものしか出さないところもある。 喫茶店とカフェ、喫茶店とティールーム、カフェとティールームすら境界があやふやでわからない。 要するに私は混乱している。 で、もういいや面倒だから十把一からげにカフェと言っちまえということで自己解決したのだ。 この辺の区別が明確にわかる方は教えてください。

私がカフェに求めるもの、それはおいしい紅茶とくつろげる雰囲気である。 癒しの空間といってもよいが、 最近『癒し』という言葉はマス・コミによってべたべたに手垢がつけられた印象があるので余り使いたくない。 (マス・コミが連発すればするほどその言葉が安っぽくなっていくのはなぜなんでしょう) どうしてコーヒーでなく紅茶かといえば、私がコーヒーを嫌いだからである。 とにかくコーヒーと名のつくものは、ガムだろうが飴だろうがゼリーだろうが一切受け付けない。 コーヒー牛乳もだめである。 おかげでティラミスブームのときは随分閉口したものだ。 そういうわけで紅茶がおいしいところでなければならない。 ものすごくささやかな条件であるだろうにこれがなかなか見つからないのだ。 具体的に挙げてみよう。

・最低三種類は葉を揃えていること

ダージリン・アッサム・セイロンくらいはなくてはなりません。 ウバやニルギリ、ディンブラがあれば言う事なし。 (私はミルクティ好きなのでどうしても渋い系に偏ってしまう) 産地やメーカにはこだわらない、そこまで上等の舌は持っていないので。 中国茶や日本茶まで揃っていると感心してしまう。 お茶は紅茶だけではないのだ。

・ポットサービスであること

紅茶のサーブの最低条件。葉を入れたままサーブするところと取ってからサーブするところがあるが、どちらでもよい。 本当は葉を入れたままのほうがいいが、ティーストレーナや砂時計なども必要になり店の手間がかなり増えてしまう。 だからそこまでは贅沢を言わない。 でもティコージー(ポットを保温するためのカバー)が薄いのはだめ。 冷めてしまうではないか。 しっかりした厚手のものを使っていただきたい。 ちなみに紙やプラスチックのカップを使う店は論外である。そんなのはカフェではなくファーストフードだ。

・ミルクをサーブする

ミルクティ用のミルクはミルクでなければならない。 一見当然のことを言ってるようだが、店によってはコーヒー用のクリームを出すところがあるのだ。 そんなものを入れた紅茶は変に甘ったるくべたべたしておいしくなくなる。 コーヒーと紅茶は別のものなのだから、ちゃんと分けて考えてほしい。 ミルクは温めてあるとなおよい。 ぬるくても妥協するが、ミルクピッチャーが結露するくらい冷えているものは却下である。

紅茶に関してはそのくらい。 どうしてこういう店がなかなか見つからないのだろうか。 次に雰囲気。

・明るすぎず暗すぎず

店内の照明は明るすぎるとなぜか大声でしゃべる客が増える。 かといって薄暗いと本を読むのに疲れてしまう。(カフェで本は必須アイテムだ) 具体的な数値がわからないので、曖昧になるが適当な明るさがよい。 一般的に間接照明を使用しているところは適当な明るさだと感じられる。

・店員の足音が聞こえない

足音高く歩いてサーブする姿は、それはそれでテキパキしているように見える。 しかしこちらはくつろぎたいので、できればそういう鋭角的な音はたててほしくない。

・BGMは控えめに

同じく大音量の音楽はくつろげないし、これに釣られるかのように大声でしゃべる人がいる。 音量は小さく、もしくはなくてもよい。 曲の種類にはこだわらないが演歌は落ち込むので止めてほしい。J−POPもいやだな。 クラシックやジャズもいいが、雅楽や民族音楽というのも捨てがたい。

・席と席の間がそれなりに開いている

人は自分の空間というものがある。 くつろぐときには、それだけのスペースを確保しなければならないのだ。 それを無視したキャパシティ重視のテーブル配置では、思うほどくつろげない。 最近はオープンカフェも人気があるが、店内に開放的なエリアと閉鎖的なエリアの両方があったほうがいい。 そして座りたい席を選ばせてくれると嬉しい。

雰囲気がいい店は結構ある。 やはり多くの人がくつろぎたいと思っているのだろう。 最後にわがままを述べておこう。

・スコーンがおいしい

紅茶にはつきもののスコーン。 作り方は難しくないのだが、だからこそ店によって味が全然違う。 私は人の店のレシピにまでけちをつける気はない。 焼きたてか温めなおしたものに生クリームとジャムが添えてあったらそれだけで幸せである。 クローテッドクリームがいいなんて通ぶったことは言わない。 (第一クローテッドクリームを食べたことがない。バターと生クリームの中間のような感じらしいが) もちろんケーキやサンドイッチもおいしいに越したことはない。

・換気がいい

煙草を吸うな、とはいわない。 喫煙者がくつろげば「ああ煙草が吸いたいなあ」と思うのも無理はないからである。 でもその煙が店の中を漂ってしまってはこっちが落ち着かない。 せっかくの紅茶の香りも台無しになってしまう。 だからせめてエアクリーナなどを使ってしっかり換気してほしいなと思うわけである。

いかがだろうか。皆さんもこのような店を見つけたら教えてください。 でも大抵本当に気に入った店というのは他人には教えたくなかったりするけど。

To Lounge   Index