再びW杯を見てきました。
ブラジル−ベルギー戦でした。 前回の仙台のことも含めてW杯観戦での雑感を書いてます。
相変わらず試合のことにはほとんど触れていません。


三宮で自家用車を駐車して、のんびりお茶をしてから試合会場に行くことにする。 神戸に住んでるときは御贔屓だったタルトのおいしい喫茶店へ行く。 神戸はやはり洋菓子がおいしい。おいしさのレベルが違う。ま、蛇足だけど。

会場へはJR兵庫駅から徒歩25分か、地下鉄海岸線御崎公園駅から徒歩10分くらいの二択である。 ちなみに私たちの席はNゲートだったので帰りは強制的にJR兵庫駅を使用しなければならない。 ぶーぶー。25分はきっついよ。もうちょっと駅の使い方を考えて欲しいな。

前回、会場内でジュースを買ったらボッタクられたので、それを教訓にして場外で飲み物を買うことにした。 それから待ち時間をやり過ごすために本も買う。 二冊もあれば充分だろうに、ついつい本屋で新刊を見つけて七冊も買ってしまった。 全部文庫本だけど、これだけあるとさすがに重い。荷物を増やしてしまった、アホな私…

行きは海岸線を使うことにする。 今回はほとんどブラジルのホーム状態らしい。三宮であっちこっちに黄色いシャツの人がいる。 日本人もブラジル国旗をペインティングしてる。 地下鉄のホームで応援歌を唄っている人はいなかった。ちと物足りない気もする。 メキシコ張りにハイテンションのサポータはいないのかなあ。 行儀がいいといえばそうなんだけどね。

駅から会場に向かう道では、らっしゃいらっしゃいの呼び込みの声で賑やかだ。 「ロクシェンエンネー」などと黄色いシャツを振り回している黒人のオニーチャンまでいる。 出稼ぎですか? 私もその一人につかまってしまった。 「ロクセンエンヨー」とでっかいTシャツを押し付けてくる。
「高いよ」
「ホワーイ?OK、プレゼントプレゼント」 と尚もニコニコと差し出してくる。しかし「高いよ」に「ホワイ?」って言われても知らないよ。 むしろ、こっちがホワイ?である。
「リアリー?」
と訊くと、ニヤリと笑って耳元で囁かれた。
「ゴセンエンデ」
「ノー、バイバーイ」
でもこういうアジアンな雰囲気って好き。だからついつい話し掛けられに行っちゃうんだろうな。 横でほたちゃんが「そういうアヤシゲなのに引っかかるんじゃない」と言いたげな渋い顔で待っていたが。

「ブラジルの対戦相手はどこだったっけ?」とお約束の質問をすると 「ベルギー」と答えられ、「ワッフル、と覚えておけ」と付け加えられた。
私の記憶能力は胃袋と直結してると思っているらしい。失礼ね。(否定はできないけどさぁ、ぶー)

途中でカーニバルでもやってるのか、踊ってるわ唄ってるわ道ふさいでるわの一団がいた。 仕方ないので車道から抜けようとしたら警備の人に「車道に降りないでくださーい」と言われた。 そんなら通路をちゃんと確保してよ。

お約束のボディチェックを抜けるとイベントブースがが二三、設置されている。 その中にボールを蹴ってスピードを測るイベントブースがあった。 さっそく並ぶほたちゃん。サッカー少年だのう。(少年というにはトウが立ってしまったか) 革靴で60km/hを記録。まあまあいい方だったのでそう言うと、それなりのシューズなら軽く80km/hは出せるのにと不満げ。

座席はゴール裏の上のほうだった。最後尾の一列前。全体を見渡すにはいいところだが、距離感をつかみにくい。 高さがあるので、思ったよりいい席だけど階段が急で怖い。足を踏み外したらさようなら。

席についたのが四時過ぎ。しばらくは読書をしていたが、だんだんと暗くなってきたので切りのいいところで止める。 眼が疲れるからなあ。 そのうちにイベントとして地元の少年少女サッカークラブが出てきてミニサッカーをすることになった。 ぎこちない動きではあるがなかなかさまになっている。 観客の中には「俺もあの芝生でやってみたい」と羨ましがってる人もいた。 やはり皆サッカーを見に来てるからだろう、かなり声援が飛んでいた。 ゴールが決まりそうになると「おおっ」、外れると「あーっ」、それなりに楽しめた。
スズメ・ダンスよりこっちの方がよかったな。

後ろの席の二人連れのおばちゃんがうるさい。 一人は「アタシ、サッカーってよくわかんないの」的おばちゃん、 もう一人は「ばっちり話題のものはチェックしてるのよ」的おばちゃん。 バッチリおばちゃんは得意げに「9番(ロナウド)と6番(ロベルトカルロス)を見てたらゲームは分かるもんよぉ」 などとしゃべっている。 ほぉぉおお、ほなその二人だけ見とけ。(ほたちゃんは「そんな単純なわけないだろう」と突っ込んでいた) 選手入場で私たちの横にいた少年たちが興奮のあまりスタンディングオベーションをすると
「にーちゃん、見えん。座って」
あんた、何様?そのくせ「後ろがおらんから気兼ねなく立てるわぁ」うがー!!! 少年たちは不満そうな面持ちだったが素直に座って首だけ伸ばしていた。

客席は黄色(ブラジル)一色で、たまに赤(ベルギー)と青(なぜ日本のユニフォームを着てくるのだ?)がちらほら。 もちろんブラジルコールが響いていたが、 いざ試合になると日本人からはベルギーがゴールを外しても「あぁ、惜っしいー」とため息が漏れる。 純粋にサッカーを楽しんでいるようだ。わかるなー。 私ももともとは好きで見ているわけではないが、見ると「おお、やっぱり違うな。すごいな」と思える。 多少なりともサッカーの好きな人なら日本チームがいなくても楽しめるのだろう。
「おお、あいつってすげぇ。天才だよ!」
少年よ、興奮するのは分かるが世界レベルの選手にあいつ呼ばわりはいかがなもんかと思うよ。それとも知り合い?

何かというとブラジルコールが起こる。
「ブラジル!(チャチャチャ(手拍子))ブラジル!(チャチャチャ)」
それはいいが、後ろのおばちゃんは「チャチャチャ」の部分で足をドンドンドンと踏み鳴らす。 ただでさえ薄い床が揺れて、こっちは乗り物酔い状態になってしまった。 しかも勢い余って私の椅子の背もたれも蹴る。いいかげんにしろ!!! 睨みつけると少しだけやんだ。またすぐに再開したが。

ハーフタイム、近くの少年が携帯でしゃべっている。
「そうそう、ベッカム来てるよ。俺見えるもん」
いいなぁ。私の双眼鏡はあまり遠くを見ることができないので、ベッカムがいるという方向を見ても全然分からない。 前の席のおじさんにも時々電話がかかってくる。 サッカー観戦を羨ましがってる同僚か友人からの電話なんだろうが(そんな会話だった)、 せめて試合中にはかけるのやめてあげなよ。 そのおじさん、最初のうちはゆっくり見られなかったんだよ。

後半も順調に流れる。 うしろのおばちゃんは相変わらず迷惑。とうとう、ほたちゃんがキレた。 キレたと言っても怒鳴りつけるわけではなく、私に「うるせーよ」とボヤくだけだが。 (穏やかなキレ具合だなあ)

試合終了後、そそくさとスタジアムを出る。既に路上は人でいっぱい。 そして興奮冷め遣らぬまま一服する人もあり…ってコラコラ、小さい子供もいる人ごみで煙草を吸うでない。 そこのロナウドのユニフォームを着たジャパニーズ、火を消せっつーの。背番号が泣くぞ。 仙台にしろ神戸にしろ、帰り道で歩き煙草をする人の多いこと。
「あぁ、こういうバカ(関西弁でのバカ)がいるから喫煙者はマナーが悪いとか言われるんだよなあ」 とほたちゃんの嘆くことしきり。

帰り道はしっかりバリケードが築かれていた。ご苦労様。 煙草の煙を避ける意味もあって、早足で人波をすり抜けていったら駅まで20分ほどで着いた。 途中で「ファッキュー!」と叫んでいる黒人がいた。何かを売ってるみたいで、どうやら商談決裂したらしい。 住宅街でそれはいただけませんぞ。

兵庫駅の手前に地下道があるのだが、そこの警備員はかなりピリピリしていた。 明石の花火大会の将棋倒しを意識しているのだろう。くどいくらいに「押さないように、急がないように」と注意している。 まあ、上から乗っかられてアンコが出たら嫌だから、ここは少々慎重に通過する。 その後は案外空いているJRに乗って三宮に行き、自動車で広島に帰った。 私は途中寝てしまった、えへへ…



レポータ:麒麟