夏が終わる頃、我が家に一匹の猫がやってきました。
 まだ、大人になりきっていない、雌猫です。
 はじめの頃、彼女は恐る恐る近づいて来て、「おなかが空いているので、食べ物をいただけませんか。」と、とてもかわいい声でねだりました。
 でも、・・・

うちの近所には、空き地や山が残っていて、
野良猫がいっぱいいます。
別に何の被害も近所から出ていないし、
近所でもその猫たちをかわいがる人がいっぱいいる。
そんな猫との触れ合いというか、単に餌をもらうためなのか、
よくわからないけど、そんな猫の話です。

初めて我が家にやってきた頃。
食べ物をおねだりする鳴き声がかわいかった。
まだ、大人になりきっていないみたい。
食事が終わると、「ねえ、遊ぼうよ」と誘う。
かわいくて、我が家では猫の話ばかり。
慣れてくると、玄関の中に入るようになってきた。
でも、時々野生の血?が騒ぐのか、あたりをじっと観察することも。
すっかり慣れた様子。
玄関マットで爪研ぎ。
この後、きつく叱りました。
そのうち、好奇心が出てきて、
何でもクンクン嗅ぎ回った。
こんなところのにおいも
嗅ぎ回った。
近所のスーパーで買った一番安いキャットフードを、
調合していると、台所の入り口で
「早くくれ」という顔で待つ。
食べた後は、何も言わずにお気に入りのソファーで
ぐっすり。
「この場所は、私のよ」と、最近は我が物顔。
だんだん図々しくなってきた。
今では、朝晩決まった時間に現れて、
食うだけ食って、飽きると「外に出せ」と言う。

はじめは、もっとかわいかった気がするんだけど。
でも、少しは癒されるからいいかな。

この話の続きがあるかは、未定です。