象印電子ジャー

 「電子ジャー」死語ですね。70年の夏の広告です。御飯を炊いて暖かいまま保存する。ライフスタイルの変化と共に生まれた電子ジャー、ジャー自体はこれ以前にありましたが、「電子」というのがミソで、70年代のあらゆる製品に付けられたネーミングです。電子算盤、電子レンジ、電子筆箱、電子フラッシャー付き自転車・・・、上の写真の新発売の周りにあるマーク(電子マーク)があらゆるところで見られました。何か新しいイメージ60年代から70年に変わって、未来のイメージを持たせて、新しさを演出してました。上の象印の電子ジャーの広告も女性宇宙飛行士がジャーを持っているという、けったいな構図になってます。半導体が使われているだけでも、売る方としては、新しさをイメージしたかったのでしょう。この頃は、御飯の保存というとお櫃(おひつ)が多かったと思います。冬なんかこたつに入れたりして、また冷えたら蒸かし釜に入れて食べたものでした。いまや、炊飯・保温は当たり前で、また冷蔵庫の性能が上がったのと電子レンジの普及で、冷凍保存でチンという保存の仕方が多くなっています。中途半端といえばそうなのですが、70年代は、花柄の電子ジャーがどこの家にもありました。現在は業務用が殆どです。