愛の国から幸福ゆき

 70年代を代表するブームの一つです。北海道は鉄道がたくさん走っていました。幸福駅と愛国駅がある広尾線も今はなきローカル線でした。ディスカバージャパン、いい日旅立ちなど国鉄のキャンペーンがありました。全国くまなくネットワークされている鉄道を旅しようというものでした。今のように車がなく、道路も整備されていませんから、旅の中心は鉄道でした。「愛の国(愛国)から幸福ゆき」という芹洋子の歌も出され、ローカル線の駅が全国区になってしまいました。愛国を「国を愛する」ではなくて「愛の国」としたところがミソだと思います。幸福はそのままですが、げんをかつぐのが好きな日本人ですからまたたくまにブームになりました。帯広の南の平野ののんびりとした所なのですが、一躍有名になりました。今は広尾線もなく、近くにとかち帯広空港がありますが、観光スポットになっています。上の切符は1987年のものですが、おみやげとして売られていたものです。「こくてつ」「JNR」というすかしが懐かしいですね。