4チャンネルステレオ

 70年代はオーディオが全盛期だった。個人的に好きな音楽をきれいな大きな音で聞く余裕が出て来たからなのだろう。しかし、このセパレートステレオのように20万近い値段は今のオーディオに比べると高嶺の花だった。わたしもカタログを見て、夢膨らませていたのだった。「4チャンネル」死語だが、70年代前半から半ばにかけて、いろいろ出ていた。会社ごとに、方式が異なりSQだとか、CD-4だとか、マトリクスだとかあったけど、少年の私としては無縁のオーディオだった。今では、サラウンド(これも少し古いが)ドルビープロロジックだとか、コンピュータの発達で今やオーディオも(すべての電気製品が)コンピュータになっちまって、味がなくなってきた。この頃は、このステレオ見てもわかるように、家具のような存在感があった。ただし、庶民の部屋ではこのステレオを置くことや置けても理想の音場ができるわけなぞなかったのだ。でも、このウッディーな感じ、当時のテレビなどもこんな感じだったのだった。音楽媒体はもちろんレコード。レコードについたほこりとりが大変だった。特に乾燥した冬なんかは・・・。