Oh! モーレツ

 「Oh!モーレツ」70年代を代表する言葉だろう。最近(2001年)サザンオールスターズの桑田圭佑のプロモビデオや菊川玲のCFなどで、再び使われているが、時代背景は全く異なり、両者とも懐古のカテゴリーである。丸善石油のCFは、モービル石油の「♪気楽に行こうよ俺たちは」のコマソンで鈴木ヒロミツが出演しているCFとは路線が違う。猛烈と書くと硬い感じがするけど、モーレツと書くとリズムというか流れ、スピードが感じられる。カタカナ表記にすると、外国語の感じもする。実際には、モーレツ社員とか、エコノミックアニマルと呼ばれた会社人間にも使われた。80年代末からバブルのころの、過労とはイメージは異なるのだった。また、赤塚不二夫の「もーれつ、ア太郎」ももーれつだが、内容は猛烈ではなく、ほのぼのとした赤塚の世界が展開する。ココロのボス(「ポックン、ポックン」といい走る姿が印象的だった。)やレレレのおじさんなど強烈なキャラが登場していた。上の「ハレンチ学園」第2巻の表紙も丸善石油のCFをまねたものだ。小川ローザのまねである。当時、「ハレンチ学園」は週刊少年ジャンプ(集英社)に連載され、社会問題にもなった。今考えればたいしたことなないのだが、女性の裸の描写や性的なイタズラが描かれて、よくない漫画とされたが、よくないとされるものほど人気は出て、当時子どもだった私もコミックを揃えた。デビルマンが登場する前である。長井豪は、週刊チャンピオン(秋田書店)でも「あばしり一家」がヒットしていた。