トヨタ セリカ 1600GT

 70年代の国産車の名車は、いくつかあるが、個性があったような気がする。今はある会社の車が売れると他の会社もまねっこする。商売だからしょうがないが、もう少し思想を持って物を市場にだして欲しいと思うのです。私が個人的に70年代で1番好きなのは、丸目の117クーペだけど、このセリカは117クーペの大人のさりげないかっこ良さと対照的な、アメリカ車のくどさを持っている(フォード車に似てる)猛々しい車である。今売られてるセリカはスーパーの屋上にある電動自動車みたいでいただけないが、この1600GTは個性がある。1980年に、私が免許をとった時に中古車屋で、乗ったことがあるが、エンジン音がうるさく振動するが心地よく、動かす楽しみを与えてくれる印象だった。だけど、デザイン重視なので運転席からの視界の悪いこと悪いこと、シートが低い上、ボンネットが長く、後方の窓やピラーの位置も悪かった。当時住んでいた東京の下町の狭い路地を通るには大変だと感じた。当然パワステなどついてなく、重いステアリングだった。結局、カローラを買ったのだが。あの、エンジンをかけた時のブルブル感は忘れられない。70年代の音だったのだ。後に、XXが出るが、私はすかしてない「ただのセリカ」が好きだった。