SEIKO 5

 腕時計は今や使いきりの時代であるが、70年代にはそんなことはなかった。高級品であったのである。とはいっても、入学祝いなどのハレの時に小学生や中学生でも買ってもらえる程度であった。今の腕時計は、チップの入った電気しかけというか、コンピュータしかけというか、電子製品であるが、当時の時計は機械なのである。上の時計のカタログには、15石とか21石とか書いてあるが、何石かによって精度が決まっていたのである。「自動巻、防水、カレンダー」とオリエント時計のコマソンでもあったように、これが当時の流行時計の必須条件だったのだ。その中でも、セイコーの5(ファイブ)スポーツとアクタスは、当時小学生だった私のあこがれだったのだ。上の右二つは、ストップウオッチ付きのものだったが、よく考えてみるとみんな何に使ったのか疑問に思う。まあ、なんかメカニカルなものが付いてるってことが、高度経済成長のまっただ中の文化なんでしょうな。値段も2万円位しています。当時よく友だちと時計やのショーウィンドーを覗いて、あれがいい、これがいい、とよく話してたなあ。先日、南米向けの逆輸入セイコー5(自動巻)を見つけて、衝動買いしてしまった。時計の電池交換て面倒だと最近思っていたところでした。この時計は、半永久的に使える、地球に優しい時計だなと感じるのです。日本向けはありませんので、量販店で買えます。