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「魔法使いサリー」という番組は60年代になるが、モノクロ放送だったが、本や劇場映画を知っているせいか、サリーの衣装は赤と白であるとインプットされている。62年に西新井駅前の電器屋で初めてカラーテレビを見たときに色が枠からはみ出てたのを今でもおぼえてるが、それでも色つきには感動したものだった。わが家にカラーテレビが来たのは、それから11年経った73年の秋だった。「ぎんざNOW!」を初めて見てまた、感動した。ウッドパネル(プラスチックだが)で囲まれた「テレビ」様が鎮座したのである。

 73年頃のテレビ番組表を見ると、白黒の番組は白黒の丸がついていた、一部の放送と再放送だったが少数であった。それ以前、70年代に入った頃は、タイトルのような「カラー」のロゴが時刻の数字の横に印刷されており、ゴールデンタイムの人気番組を中心に「カラー」になっていた。また、番組の放送中も、「この番組はカラー放送です」のスーパーが流れていた。カラー放送は特別のものだったのである。しかし、私の家を始めとする、一部(というかけっこう多かったのではないか、)の家庭ではモノクロテレビで、「くくっ、カラー放送なんだ。」と寂しい納得をしながら、見ていたのである。今のハイビジョンが映るテレビが欲しいと思う感覚とは違う。今のハイビジョンは総合放送やBSの放送の再放送のようなプログラムがあんまり買う気も起きないが、みんなが見ている(当時のテレビの影響力は今以上であった)番組を色つきで見れるか、みれないかの問題は非常に重大な問題であり、カラーテレビを手に入れることが中流の(もちろん錯覚だが・・・)証だったのである。今では、モノクロのほうが、テレビ以外ではお洒落という感覚で受け入れられ、広告などでは差別化できる効果をもっている。今の放送で番組全部(除く映画)がモノクロの番組をぜひやって欲しいものだ。