Tomsonのギター

 二光という通信販売会社はちょっと前までテレビショッピングをやっていて、聞いたことがあるでしょう。その会社が、マイナーだった頃若者向けの楽器や音響機器などを売っていた。二光というまえは、確か「ヤングショップ」という会社名で雑貨を通販していたように思う。(不確かかもしれないが、記憶だとそうだ。小岩に店があって行ったことがある。)そこでは、廉価な製品が多く、性能はそれなりなのだろうが、まあまあの言ってみれば「B級コピー商品」をつくっていた。ステレオなんかも1974〜5年頃、セットで10万以上してたものが、5万以下で販売していたように思う。(カタログを持っていたのだがどこかに行ったので正確な値段はわからい。)

 そこでは楽器も販売していて、当時あこがれのエレキギター(最近あまり使わないが)が安かった。デザインもコピーが多く(著作権がどうなっていたかはわからない。)ポールのヴァイオリンベースなんかもあった。そのエレキギターのブランド名がこの「Tomson」なのです。ロゴは「Gibson」をパクッてて、そのロゴデザインも関心する。同じく「トーマス」というブランドもあった。雑誌などで見た記憶のある人も多いと思う。

 あこがれの電気製品や楽器が買えない頃、少しこづかいためれば買えそうな商品それが「Tomson」を始めとする商品だった。1970年代って、若者が欲しがるグッズが高かった。特にエレキやドラム(ドラムにいたっては、家の中にそれを置けて鳴らせるという、住環境を得られる経済力が家になければいけなかった。大人の世界のベンツ以上のステータスシンボルだったのだ!)なんか、医者の子どもや酒屋の息子ぐらいしか持ってなかったなあ。そうそう、小学校の頃(1963年頃)ドラム持ってたのは、風呂屋の子どもだったなあ・・・。そんな、少年の夢を現実にちかずけてくれたのが、「Tomson」なのです。だけど、その「Tomson」さえも買えなくて、カタログを取り寄せて何回も何回も見ていたのです。今でも、ギターを衝動買いしてしまいます。4本になりました。

 「Tomson(トムソン)」のギターといってわかる、楽器好きな人は善良な労働者階級の家で育った人だといえます。


CREATED BY EXCITIN' MIKAMI