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英語力と転職


新卒の場合、一般に企業は即戦力を求めていないため、学生を単に英語力だけで採用することは無くあくまでも人物本位、ただし採用面接で有利にな
ることはある、と人事部門での採用経験から別のページでコメントしましたが、転職の場合は即戦力を求められるため、ずばり英語力(主にTOEICスコ
ア)で足切りすることが少なくありません。休日の日経新聞の採用広告欄を見ても、どれだけ英語力を条件としているかおわかりでしょう。ただし、企業は
通訳者を求めているのではないですから、英語力というのはあくまでもベースであって、プラス実務経験ということになります。しかしながら、英語力があ
れば転職の機会が大幅に広がると取り敢えず言ってもよいと思います。 
最近、国際部門で英語のできる事務職の中途採用にあたり、人事部だけでは英語レベルや国際感覚有無の判断ができないため、実際に現場にいる私
が採用面接を行うようになりました。人材派遣会社へ英語力等の条件を提示し、候補の方を推薦してもらう方式です。とはいえ、派遣会社もいちいち面
接をして英語力を把握しているわけではなく、登録時のデータから検索をして適任者をピックアップしているだけです。 

求人広告では企業の多くがバーを730点(レベルB以上)くらいに置いているようですが、面接を通じて人事部門の人や派遣会社のスタッフの方とお話し
てわかったことは、TOEIC700点クラスなんていくらでもいるということです。もちろん一人だけ面接して納得するケースは少なく、複数見てみたいという
企業が多いようですが、その程度のレベルの登録者はゴロゴロいて、仮にこの時点で該当者がいなくても1週間も待てば、次から次へと登録者がでてく
るため、企業も急を要しなければ、あせって妥協して採用する必要は無いのです。 

ここで言えることは、ある程度の英語力があることは、確かにチャンスを広げることにはなりますが、あくまでも採用面接の応募資格を得たに過ぎないの
です。つまりは、最後にはやはり人物本位ということです。将来英語を使った仕事をしたいと思っている人は、今勉強に励んでいることでしょう。スコアも7
00を超え、実務経験も積んだ、さあ転職ということで人材派遣会社に登録、面接を待つのみ、そして面接の連絡があった。そこでは、同じ英語力、実務
経験を持った人がゴロゴロいて、その中での競争になります。英語力は何のアピールにもなりません。 


企業の立場から見ると、次のような人は不安に感じます。もちろん面接者によって違いますので、一般論に過ぎませんが。

1.転職歴の多い人
特に1年単位で職場を変えている人は、採用する側にとってせっかく仕事を教えてもおぼえた頃に辞めるのではと考え、継続性の面で不安に感じるでし
ょう。

2. 新卒時に正社員歴の無い人
通常、新入社員の時に先輩からビジネスマナーをしっかりたたき込まれ、社会の常識を身に付けますが、フリーターで始まっている人には不安を感じる
かもしれません。

3.語学留学しているにもかかわらず、700点そこそこしかない人
社会人の人は、一旦会社を辞めて海外に留学する人が多いのですが、この留学という言葉も実は幅が広く、MBAやロースクールから昼間はバイトで暮
らし、夜に語学学校というケースもあります。海外滞在期間はだいたい1年弱から2年くらいが多いのかと思いますが、普通それだけ英語の勉強が目的
で滞在していたら、900点はないとおかしいです。にもかかわらず、700点しかないということは、おそらく日常会話は生活の中でなんとか身に付けリス
ニングは満点近く取るものの、真剣に勉強をしていないためリーディングがさっぱりというパターンでしょう。これでは、業務遂行能力を疑われても仕方あ
りません。英文メールや英文レポートを読むことが中心となる国際部門のデスクワークは少なくともつとまりません。 

4.英語の資格がない人
もちろん英語の資格がなくても、留学経験をアピールして「日常会話レベル」と登録すれば応募資格はあります。しかし、「日常会話レベル」といってもピ
ンからキリまでで、採用する側からすれば不安で仕方がないのです。かといって、その場で英語のテストを実施するわけにはいかず、これが「ビジネス会
話レベル」なら、ひとまず安心なのです。こう書く人は、まず英語に相当な自信のある人で、ビジネスの読み書きも可能と受け取れます。 

英語の資格はTOEICでなくても準1級以上なら英検でも可です。TOEFLでもちろん可です。いわゆる総合職の場合、通常は留学経験がなく勉強英語の
リーディング先行型でTOEICのスコアが高ければ、必ずリーディング力も高いと判断できるのですが、一般事務職(女性)の場合には、一・二年の留学に
よりスコアが高くなっているケースが多いと思われますので、簡単な会話はできるが読み書きができないというリスクがあります。職種によって異なります
が、外人客の多いレストランのウェイトレスやホテルのフロント係などはむしろこのタイプがピッタリかと思われますが、ビジネスウーマンもしくはアシスタ
ントの職種になると能力不足になってしまいます。むしろ、TOEICよりも英検準1級以上の方が信頼感があります。 



一方、企業の立場から何か期待感を持てそうな人は、

1.(スコアを持っていない人でも)海外で働いていた人、ボランティア活動をしていた人
このような方は印象が良くなります。海外で働いていたというのは履歴書に書ける人です。ワーキングホリデーもOKです。一方、NOビザでバイト扱いで
働いていたため、履歴書に書けないケース、すなわち語学留学組で成績を残していない人は一体何をやっていたのかということになります。

2.語学留学でない目的を持った留学をしていた人
アートでもいいし、法律でも、心理学でも構いません。ただし、授業は英語というケースです。要するに、新卒時の面接と同じで、どのような目的意識を持
って人生経験をしてきたか、すなわち英語力よりも業務遂行能力、モチベーションということになります。 



一番多いケースが会社を辞めて語学留学をしていて、帰国して人材派遣会社に登録をしたというパターンです。このような方は英語以外の何か特別な
資格・経験がなければ、インパクトがありません。たとえ900点近いスコアを持っていたとしても、いわゆる日常会話はできるが、読み書きができない、ま
た交渉トークもできないと判断されがちです。面接官には海外駐在経験者がいたりして、語学留学生の実態を悪い意味で知っているため、採用する気に
はなれないという堅物もいます。 

あと、転職で良いことは学歴を問わないことです。専門学校卒、短大卒、大卒くらいは履歴書に書いてもどこの学校を出たかなどは関係なく、資格・経験
と面接のみです。もし面接者が50代の人なら第一印象が大きく物を言うかもしれません。新卒なら皆同じダーク・スーツですが、中途採用の場合は様々
です。もちろんスーツの必要はありませんが、あまりにラフな格好だと最初からネガティブな印象を与え、面接者は不安を取除くためにマイナス点を探る
ような質問ばかりをするかもしれません。逆に第一印象が良いと、優れた点を探る質問になるでしょう。 

企業の本音といったところでしょうか。残念ながら、男性の中途採用には携わったことがありませんのでコメントはできません。





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