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あたし、ウィーナです
小林ウイーナ。2004年3月12日。
こんにちは。あたし、ウィーナだよ。 あたしが福山のママの所に来て、何日ぐらいたったのかな? あたしね、ママの事きらいじゃぁないんだけど、よくしかられるので、ちょっと落ち込んでるんです。 何でもママが言うには寄りが悪かったりとか、ハウスと言われても途中のごみ箱を匂ったり、部屋を何と無くうろついていてすぐに入らなかったもんで・・・。 でもね、あたしまだ、よくママのおうちにも慣れないんだよね。 それからね、福山の町だって、よくわかんないよなぁ、それにママの命令って とんちんかんだもんね。ケケッ そうそう、このあいだ、町でビラ配りがあったんだよね。ほらほら、今、話題のクイールの映画だよ。 それでね、とおりがかりの人が、ママに「さわってもいいですか?」と尋ねるんだよね。 ママはまさか、こんな事に成るなんて予想もしてなかったらしくって、内心、困ったみたいなんだけど、いつもとは事情が違うし、別に今は歩いてはいないから「どうぞ」って言ったんだよね。 所が人によってはベタベタといつまでも触っているもんだから、あたし、気持ちよく成っておなかをだしちゃったんだよね。 それに、人に飛びついたり・・・。 ママは内心、あーあ、盲導犬の威厳もなにもあったもんじゃないよ、トホホ・・・。 ママはあたしと歩き始めて間もないもんだから、こんな事について考える余裕がなかったんだよね。 それでね、その時はしかたがなかったんだけど、それから、色々用事をして、バスに乗ろうとしたんだよね。 その時、バスはちょうどあたしたちの前に止まらなくてあたしがドアにうまく行けなくてまごまごしてたら、バスに乗っていたお客さんが、わざわざ降りて来て教えてくれたんだよね。 あたしね、そのとき、その人に飛びついてしまったんだ。 きっと昼間の興奮が残ってたんだね。 あたし、盲導犬だって事忘れてたわけじやぁないんだけど・・・。 ママはいきなりの事でno!と言う言葉もでなくて、それにバスにも早く乗らなきゃあであわててたんだ。 あたし、バスに乗ってもついおなかを出しちゃって・・・。 そして、またママにしかられちゃっって・・・。 ねえねえ、他のワンちゃんのお友だちの皆さん、あたしとママ、うまくやっていけるかしらね・・・。 また、お便りします。ワンワンワン・・・。 ウィーナでした。 ウイーナちゃん、こんにちは、フィービーです。 裕子お姉さんとこのフィービー。2004年3月15日。
ウイーナちゃん、初めまして、 宮城の裕子お姉さんとこのフィービーです。 ウイーナちゃん、あたしとお友達になってね。 よろしく(ペコ)。 あたしがこっちへ来てちょうど1年たちました。 今ではあたしも宮城の生活にすっかり慣れたけど、 最初のうちはウイーナちゃんと同じでホントに大変だったの。 だって誰も知らないし、町だって初めてだし、 毎日ドキドキしてたわ。 それでお腹こわしてお医者さんに連れて行かれて注射だったのよ。 お外に出るのも怖かったわ。 今ではもうわかってるけど ガソリンスタンドのビニールの旗が風でバタバタいってて、 あたしびっくりして動けなくなっちゃったの。 町には怖いものがいっぱい!! もちろん今はあたしも少し大人になって怖くなくなったけど、 あの頃は怖いものを見るたびにぴたっと立ち止まって、 お姉さん、そのたびに前のめりに転びそうになるのよ。 (ホントは今もたまに転びそうになってるわ、 だって怖いんだもの仕方ないでしょ?) あのね、あんまり大きい声では言えないけど、 あたしもウイーナちゃんと同じですぐお腹出しちゃうの。 この間、なんだかとってもお堅い会議に行きました。 会議の間はテーブルの下で気持ちよく眠ってたの。 真っ白な長いテーブルクロスがかかっていたから、 あたしはまるで、いないみたいになってたの。 休憩の時、あたし達もロビーのソファーに移動しました。 そしたらすっかりあたしって注目の的でしょ。 さっき難しい話しをしていた偉そうなおじさんまで、あたしの側に来て 「うちの犬とは大違いだなぁ、 なんて賢いんだろう」と言いながらあたしを撫でるのよ。 そのうち他の人も沢山集まって、みんなあたしを褒めてくれたの。 思わず嬉しくなってお腹出しちゃった。 お姉さんは 「フィーちゃん、お行儀悪いわね、 これじゃお姉さん、恥ずかしいじゃない」と言いました。 お腹出しちゃダメなのかなぁ? お姉さんは「時と場合ってものがあるでしょ」って言うけど、 この間のおじさんの中の一人は 「盲導犬て厳しい訓練を受けて、いつも緊張してるのかと思ってたけど、 こうしてのびのびしているのを見ると安心するよ」と言いました。 そうだよね、あたし達、根は犬だもの。 そうそう、 1ヶ月ぐらい前にね、 小学生の子供達に会ったの。 一人の子が「あ、犬だ!」って叫んだのよ。 そしたらね、別の子が「違うよ、盲導犬だよ」って言ったの。 あれぇ、あたしって犬だったと思うんだけど、 いつからそうじゃなくなったのかな?と不思議な気持ちになりました。 さて、京都から見たらずっと北の宮城も今年は春が早いんですって。 あたしんちのお庭の梅も沢山お花を咲かせました。 ジャスミンはとってもいい匂いよ。 それじゃまたお便りします。 さようなら。 フィービーでした。 フィービーちゃん、初めまして。あたし、ウィーナです。 小林ウイーナ。2004年3月16日。
皆さん、お早う御座います。 福山のウィーナだよ。 宮城野フィービーちゃん、初めまして。 お手紙どうもありがとう。 あたしね、とっても嬉しかったです。 フィービーちゃんは盲導犬に成って一年なの? あたしの先輩だね。じゃぁ じやぁ、いろんな事、教えてもらえるんだね。 あたしの事、よろしくね。 ねえねえ、あたしね、この間、こんな話、聞いたんだよ。 なんでもあたしとママが住んでる団地の子供たちがね、 盲導犬ごっこみたいな遊びをしてたんだって・・・。 バスでよく会う近所のおばさんが言ってたんだ。 一人の子がね、ドッグトレーナーやくをしていて、 もう一人の子がね、盲導犬の役なんだよ。 それでね、トレーナー役の子が、 「段差じやぁ、ちゃんと止まらないと駄目でしょ!」 と言うと、犬役の子が、よつんばいの格好で 両手を段差に付けて「はい。」なーぁんて言うんだよね。 するとトレーナー役の子が 犬は「はい。」なんて言わないでしょ!って 叱ってるんだよね。そしてまた、「信号の段差も ちゃんと止まるのよ!」 なーぁんて言ってたんだって・・・。 ママはね、それを聞いて、大笑いしてたんだよ。 あたしもね、とってもおかしかったんだけど、 なにしろ犬って笑えないよね。(^^ゞ そのおばさんはね、この団地の子供たちって、 きっとあたしとママの事をいつも 見てるからじゃぁないのかなって言ってたんだ。 でもね、あたし思うんだけど、 盲導犬って最近、随分世の中に知られて来てるからじゃあないのかな。 そうそう、このあいだ、 クイールの映画を見に行ったんだよね。 あたしね、映画の最初のアニメのコマーシャルの部分でね、 とってもビックリしちゃったんだよね。 だってものすごいバクオンなんだもの、 あたし体がビクビクしちゃってずっとママが あたしを撫でてくれてたんだ。 それからね、クイールは家の外の犬小屋にいたけどさ、 あたしはママのお部屋にいるんだよね、 だから、あたし、とっても、幸せだなって思っちゃった。 それからね、クィールと一緒に歩いていたおじさんの命令がなんだか 犬を虐待しているみたいだって言った人もあったんだってさ。 しょうがないよね、演技って部分もある訳だからさ。 最後にクイールが亡くなる時、とってもかなしかったって ママが言ってた。あたしがママの所に来る前に 一緒に暮らしてた先輩のジュノーの事を思い出したんだって・・・。 ママ、あたしがいるからそんなに悲しまないでよねって あたしの鼻をママの膝にこすりつけたんだよね。 ママ、アタシの気持ち、わかってくれたかなあ・・・。 ママ、あたしね、一生懸命、道を覚えるからね。 だから、元気出してね。 あっ、ママが今からお出かけするみたい・・・。 じゃぁ、またお便りしますね。 フィービーちゃんも、裕子お姉さんの事、 守って上げてね。 あたしたち、訓練センターの同窓生だもんね、 これからもよろしくです。ワンワンワン・・・ ウィーナでした。 ウイーナちゃん、フィービーです。 裕子お姉さんとこのフィービー。2004年3月17日。
お手紙ありがとう。 あたしもとっても嬉しかったわ。 >フィービーちゃんは盲導犬に成って一年なの? >あたしの先輩だね。じゃぁ、じやぁ、いろんな事、教えてもらえるんだね。 >あたしの事、よろしくね。 ウイーナちゃん、こちらこそどうぞよろしくお願いします。 あのね、あたし、盲導犬のお友達って一人(1匹)もいないの。 ペットの子なら何人かいるんだけど。 だからウイーナちゃんとお友達になれて嬉しいわ。 あたしは去年の2月28日にお姉さんのお家に来たのよ。 そのときはじめて飛行機に乗ったの。 でも飛行機がお空に飛び上がるときはお尻がどんどん下がっていく感じだったし、 降りるときは頭が逆さまになる感じで怖かったわ。 おまけに飛行機ってゴォーーッってすごく大きな音がするからびっくりしました。 盲導犬のお仕事するようになってもう1年になるけど、 たぶんまだあんまり上手じゃないと思うのよ。 だから「先輩」なんて言われたら恥ずかしいわ(もじもじ)。 >ねえねえ、あたしね、この間、こんな話、聞いたんだよ。 >なんでもあたしとママが住んでる団地の子供たちがね、 >盲導犬ごっこみたいな遊びをしてたんだって・・・。 >バスでよく会う近所のおばさんが 言ってたんだ。 >一人の子がね、ドッグトレーナーやくをしていて、 >もう一人の子がね、盲導犬の役なんだよ。 >それでね、トレーナー役の子が、 >「段差じやぁ、ちゃんと止まらないと駄目でしょ!」 >と言うと、犬役の子が、よつんばいの格好で >両手を段差に付けて「はい。」なーぁんて言うんだよね。 >するとトレーナー役の子が >犬は「はい。」なんて言わないでしょ!って >叱ってるんだよね。そしてまた、「信号の段差もちゃんと止まるのよ!」 >なーぁんて言ってたんだって・・・。 人間の子供っておもしろいわよね。 たぶんそれはウイーナちゃんとママのことずうっと見てたのね。 きっとウイーナちゃんを偉いなぁって思ってたんだわ。 それからかわいいなぁって思ってたんだと思うわよ。 こんな風にみんながあたし達のお仕事をわかってくれるようになるのって ホントに嬉しいわね。 あたしんちは小学校と保育園の近所にあって お家の前を子供達が沢山通るのよ。 この間おねえさんとお外に出たら 保育園のちっちゃな子供達が先生と一緒にお散歩に行くところだったの。 先生、あたしを見て ほら、みんな、あのワンワンは目の見えない人のお手伝いしてる えらぁいワンワンよ」って言ったの。 そしたら一人の男の子がね 「へぇー、耳の見えない人のお手伝いしてるんだ、えらいなぁ!」って言ってた! ところで、あたしのおねえさんて目が見えないのかなぁ・・・。 >そうそう、このあいだ、 >クイールの映画を見に行ったんだよね。 ウイーナちゃんはもう見たの? あたしはまだよ。 お姉さんがちょっと忙しいし、 春休みの子供達が来て映画館が込むだろうから学校が始まってから行くんですって。 >あたしね、映画の最初のアニメのコマーシャルの部分でね、 >とってもビックリしちゃったんだよね。 >だってものすごいバクオンなんだもの、 >あたし体がビクビクしちゃってずっとママが >あたしを撫でてくれてたんだ。 ふーん、じゃ、あたしははじめっからおねえさんに耳をふさいでもらうわ。 >それからね、クイールは家の外の犬小屋にいたけどさ、 >あたしはママのお部屋にいるんだよね、 >だから、あたし、とっても、幸せだなって思っちゃった。 あたしもよ、 夜はおねえさんの隣に犬用のベッドを置いてもらってそこで寝てるの。 でもね、あたしのおねえさん、とっても夜更かしなの。 おねえさんがようやく寝る頃にはあたしはもうとっくの昔にぐっすり寝てるの。 ところが、おねえさんたら自分が寝る前に必ずあたしに話しかけるの。 話しかけるだけならいいんだけど 頭を撫でて、お手手を握って、 それからお耳としっぽを引っ張ったりするのよ。 あたし、目が覚めちゃうわ。 あたしってね、どうもすごくいびきをかくらしいのよ。 おっさんみたいなんだって。 おねえさんは時々あたしのお鼻をつまんでるらしいんだけど、 あたしは全然気が付かなくて、つままれてもつままれても グーグーいびきかき続けてるんですって・・・。 ウイーナちゃんはどう? >それからね、クィールと一緒に歩いていたおじさんの命令がなんだか >犬を虐待しているみたいだって言った人もあったんだってさ。 >しょうがないよね、演技って部分もある訳だからさ。 内のおねえさんも怖いわよ。 お出かけの前に、あたしがどうしてもおしっこしたくないって言うと 「フィーちゃん、それじゃ置いてくわよ、お留守番よ」って怖い顔して言うの。 だってホントにしたくないのに、 「フィーちゃん、それはやる気の問題よ」なんて言うのよ、ひどいわ。 だけどあたしもこの頃は心の中で 「はい、どうぞおねえさん、行ってらっしゃい」って言ってるわ。 ところがおねえさんもお外ではとっても優しいの。 「盲導犬は厳しい訓練を受けて盲導犬になって、 一人前にお仕事をするようになってからも いつもきちんとするようにって躾られている」って思われてるのが 嫌なんですって。 ああ、ここんちの子で良かった。 今日はとってもいい天気。 あたしはさっきお庭を駆け回って遊びました。 松の木の下に、松ぼっくりさんが落ちてて、 それをくわえて遠くに投げて、 コロコロ転がっていくのを追いかけて、 今度は手で別の方向に投げるのよ。 それからまた追いかけて行って・・・くわえたり投げたり追いかけたり。 楽しかった。 だけど、おねえさんたら松ぼっくりさんを追いかけている最中に 「カーム!」なんて呼ぶのよ。 DEだとか言ってる。 あたしは遊んでるのに・・・。 でもおねえさんの方に行かないと「ノー!」って言われちゃうの。 だからちょっとだけ行ってsitするわ。 そうすると「グーッド」て褒められて、また松ぼっくりさんと遊べるの。 あたしね、パピーの時から松ぼっくりが大好きだったの。 おねえさんはその話しをパピーウォーカーのママから聞いたんですって。 早速どこからか松ぼっくり持ってきてくれたわ。 でもあたし、あんまり嬉しくてそれ食べちゃったの・・・。 そしたら「お腹こわすからダメでしょ」って叱られちゃった。 それからしばらく遊ばせてもらえなかったんだけど、 「もう食べません」てお約束したの。 だからこの頃ようやく 松ぼっくりの沢山落ちてるお庭で遊ばせてもらえるようになったって訳。 ウイーナちゃんはどんなことして遊んでるの? それじゃまたお便りするわね。 さようなら。 フィービーでした。 2004年3月18日
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1。小畑&アイアン君と、宮田&ナイト君のお便り。へ
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