「山は夏でも寒いって言ってたわよ。」「ウインドブレーカーは持って行った方がいいわね。」 「私、明石発17時55分の新快速に乗るわ。その電車は、大阪に18時29分に着くよ。」 「じゃ、私もそれに乗るね。」 と、Nさんと同じ電車に乗る約束をして、亀岡にある訓練センターへと出かけた。 原作 「盲導犬クイールの一生」(石黒謙吾・文、秋元良平・写真、文藝春秋刊) が映画になるという。 クイールはオードリーと同じ関西盲導犬協会の出身である。 この本の中で、クイールの使用者であった渡辺 満さんが、生きていられた頃、盲導犬使用者と立山に登山した事が書かれてある。 この立山登山のシーンに実際の盲導犬使用者をとの映画監督さんの意向で、参加者を募られた。 そこで、私はNさんと一緒に申し込んだので、ロケの旅となったのである。 当日は、京都発、午前6時となっていた。 それに、間に合わない人は、前日から関西盲導犬訓練センターに宿泊となったのである。 京都駅で降りると、女性の方が声をかけてくれて、乗り換えのホームまで、連れて行って下さった。 9分しかなかったので、とても助かった。 亀岡へ、行く電車に乗ると、Nさんも乗っていた。 アレフちゃんとオードリーは、いつもの挨拶をすませると、お互いの足下に静かにダウンしていた。 もうすぐ亀岡に着く頃、オードリーが前に出ようとする。 誰か知ってる人がいるのかなと、思っていたら、名古屋から参加のKさんとエディー君であった。 亀岡駅に降りると、滋賀県から参加のKさんとイルザちゃんも来て4頭の盲導犬とそのユーザーが、そろった。 第1便のグループである。 センターから迎えに来ていた訓練士さんや職員の方と久しぶりの再会を喜ぶ。 勿論オードリーもとても喜んでいた。 ワゴン車に乗ってある場所に着くと、犬達だけが車を降りる。 訓練センターでは、候補犬が、、ケンネルコフという犬の風邪みたいな病気になっているというので、盲導犬に移らないように犬達だけは、別の所に宿泊となったのである。 訓練士さん方が、オードリー達の世話をして下さる。 一人一人に、犬の様子や食事の有無をきかれ、1頭ずつ連れて行く。 オードリーは、久しぶりに会う訓練士さんに飛びつきたくて、早く早く車を降りたいよ〜とそわそわしている。 その日は食事もすませ、トイレもさせて来たので、寝る前のトイレだけをしてもらえば良い事を話してオードリーを訓練士さんにあずけた。 オードリーは喜んで車を降りて行った。 今夜は私とさよならする事を知らないのである。 主人と離れて、キュンキュンいってる子もいた。 胸がきゅーんとなってくる。 オードリーは大丈夫のようである。 まだ、訓練士さんに会えた嬉しさの方が勝っているようだ。 そこから盲導犬無しのユーザーだけが訓練センターへ。午後8時頃だったろうか。 私たちの到着を待っていた訓練士さんと職員の方々と挨拶して、食堂へ。 簡単な夕食を用意しておきますとあったけれど、ハヤシライスに、ハッシュドビーフ、それに何種類かの漬け物と、ご馳走である。 職員のSさんが作られたという。とても美味しかった。 久しぶりに会って、話も弾む。 何かしら、足下が寂しい。 いつも、足下にダウンしているオードリーがいないからである。 午後9時頃であったろうか、第2便の、ユーザー4人のグループが到着した。 これで、訓練センターに宿泊組の8人のユーザーが揃った。 しばらく話に花を咲かせて、それぞれの居室へ。 私は一緒に来たnさんと、同室であった。 色々と話したかったが、明日は早いから、もう寝ようねと、午後11時頃にはベッドへ入った。 つづく。 |
「クイール」フィルムパートナーズ、映画ロケの旅。当日へ
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