日韓、盲導犬使用者交流会と韓国旅行。「3日目後半と後書き」



その14。

「後書き」
その14。
バスはインチョン空港に着いた。
いよいよ韓国ともさよならである。
皆マスクをし始めた。
私もする事にした。
何だか薬のような消毒のような臭いがする。
このマスクをしていると、暑くて汗が出てくる。
時々マスクを引っ張って空気を入れる。これじゃ何の為にしてるのやら?
とうとう、耐えきれずに、外してしまった。

これから、東京、名古屋、関空、福岡とそれぞれ別れて搭乗という所で、最後の挨拶があった。
おそどさん、JTBの責任者の方、韓国の案内券学校関係者、全犬使会会長と続く。
Rさんの挨拶になった。
列の前にいたので、Rさんが出てきたら、オードリーは喜んで飛びつこうとした。
その気持ち、痛いほどわかる私。
「駄目、今は駄目」と、静かにダウンさせると、小さな声でキュンキュンと言っていた。
「キュンキュンも駄目なの」と、そっと、ささやいたら、静かにしてくれた。
こちらが辛くなってくる。
どうやら諦めたようである。
空港まで、サムソン案内犬学校の方、ロッテ旅行社の方々が、見送って下さった。

最後の挨拶が終わってから、トイレタイム。
オードリーは、この時だけはしなかった。
膀胱には溜まってはいないのである。あんなに何回もしているものね。
ごめんね。ちょっと念の為にさせたのだから。

いよいよ、関空に向かう人以外の人とはさよならである。
あまりゆっくりと話す機会はなかったが、楽しい思い出はそれぞれの心の中にいっぱい詰め込んでいた事だろう。

関空へのグループは、出発が、一番後である。
皆が行ってしまって最後に荷物と体のチェックの所を通る。
検疫は、韓国では、添乗員のMさんが、輸出証明書のコピーしたものをバスの中で集められたので、何やらよくわからないが、5頭グループで一つの韓国の輸出証明書があれば、良いと「しおり」に書いてあったので、Mさんが、その手続きをして下さったのであろう。
オードリーも私も何も無しで検疫は通過した。

出国審査も、入国の時に比べると、簡単で、通過できた。

ボランティアのKさんは、皆の荷物の事やら色々と走り回っている。
皆とはぐれないように、オードリーと歩く。

関空へ向かうゲートは、端っこらしい。かなり広いインチョン空港である。
オードリーと歩いて行く。
添乗員のMさんが、「オードリーはとても元気がいいですね」と言いながら、一緒に歩いて下さった。
とても優しい人であった。

19時5分発、大韓航空721便に、私たちは1番に乗せてくれた。
3人がけの席の窓側に座った。
小さなリックを戸棚に入れようとしていたら、スチュワーデスが来て、真ん中の席に置いていいですよと、リックにシートベルトをしてくれた。
そして、「おとなしいですね。可愛い!触らせてもらってもいいですか?」と言われたので、「どうぞ」と言った。

後で聞いた事であるが、この時、添乗員のMさんは、名古屋へ帰る人達の搭乗のちょっとした事があったらしく、そちらの方へ行ってトラブルを解決に行っていたと言う。
名古屋へのゲートと関空へのゲートとは端と端で離れていて、そこからギリギリに駆けつけて搭乗した時には汗ぐっしょりだったそうである。
旅がおわってから聞いた話である。
その時は何も知らない私。

いよいよ出発という時に、通路側の席にボランティアのKさんが腰かけて来られた。
オードリーも飛行機は、2回目なので、気持ちも楽であった。

帰りの機内食は、貝や海の幸がいっぱい入った混ぜご飯みたいなもので、とても美味しかった。
飲み物はビールを頂いた。

飛行機の中にあるトイレは、どうなっているのだろう?
何回も飛行機には乗った事あるけれど、トイレは行った事はなかったので、これを機会に、トイレを見てみようと、Kさんに話した。
連れて行ってもらったら、座席の近くにあった。
普通のトイレよりも少し狭いだけで、同じである。
成る程、ちゃんとあるんだなあと、変な事に感心している私。
Kさんが、これは、飲料水だと、その場所を通る時に手に触れさせてくれた。
こんなのもあるんだと、初めて知った私であった。

20時45分、関空に着陸した。
入国審査を受けて、荷物を受けて、検疫である。
一人一人に検疫官から、質問とこれからの指導を受け、14日間の繋留期間中、毎日オードリーのチェックする項目を説明された。
最後に、サインをしなくてはならない。
代筆でもいいのだが、検疫官が、「自筆で、できますか?」と聞いてきたので、「枠に定規みたいな物を置いて、左の初めの部分と終わりの部分を教えて頂ければ、書けると思います」と言ったら、そのようにしてくれたので、サインした。
「字になってるのかなあ?」と言ってしまった私。
「私が書くより綺麗ですよ」とMさん、「綺麗に書けてます」と検疫官。
どうやら字にはなっているようである。

チェックの書類をもらって、検疫は終わった。

その間、韓国で買って、送るようにしていた土産の手続きを、添乗員のMさんが、書いて手続きして下さった。
これで全て終わった。
関空からの人達ともここでさよならである。
楽しかった思い出をいっぱい胸に、それぞれの家へと、帰って行った。


「後書き」
韓国での交流会の予定を知った1年前、私は是非行こうと決めていた。
海外へ行くのは初めてなので、検疫や出入国の手続きとかパスポートとか、わからない事だらけで不安だらけであった。
JTBのYさんが作って送ってくれた書類には、わかりやすい見本をも添えて下さっていた。
家族の者の協力とかかりつけの獣医さんの助けで、大分不安は薄れていった。
書類の提出が終わった時には、もう大丈夫と、韓国に関係する本を読み始めた。
わたしの読んだ本を挙げると、
「韓国旅行の王様」お隣の国の魅力を味わいつくす裏ワザ集
河野比呂著

「観光コースでない韓国」歩いて見る日韓・歴史の現場
小林慶二著

「韓国人のまっかなホント」
金両基著

「恋愛交差点」韓国人と日本人、それぞれの愛の風景
呉善花著

「韓国語会話ハンドブック」基本の単語とシチュエーションを完全網羅。
姜恵z驪著
そして、韓国の事を書いてあるHPを見つけては読んで韓国が身近に感じて楽しみになっていた。

かなりの強行軍ではあったけれど、検疫の事、出国入国の審査や税関の事など、知らなかった事を経験できた事は、私にとって、とてもプラスであった。
サムソン案内犬学校の方々や、さむそん会場火災研修センターの心温まる歓迎と、細かなご配慮には、感謝しても感謝しきれない。

この計画を実施して来られた、全日本盲導犬使用者の会の理事会、全体コーディネート、トラベルデザイナーのおそどまさこさん、旅行の手配をして下さったJTBの方々、ジャパン・トラベルボランティア・ネットワークのボランティアさん方、そして韓国の多くの方々の助けによって、無事に旅を終える事が出来、とても感謝している。
ここにUPしている写真のほとんどは、ボランティアのKさんが送って下さった写真である。

獣医さん、看護婦さん、警部さんも一緒に同行してくださったので、どんなに安心していられた事か。

「えみさん、オードリーときれいに歩いている」と、私を4週間訓練してくれたRさんが言った。
あれから4年半の月日が流れ、オードリーは、私にとって、最高の盲導犬となっている。
その様子を、Rさんに見てもらいたかった私は、とても嬉しかった。
オードリーも、大好きなRさんに会えて、嬉しかった事だろう。
これから、韓国のユーザーの方々との交流も深まって行く事だろう。
記念の第1回、日韓盲導犬使用者交流会に参加できた私は、とても幸せである。
日韓両国、もっと盲導犬に対する理解が深まっていく事を祈りつつ、この旅行記の終わりとしたい。

最後に、長々と書きつづった旅行記、読んで頂き、ありがとうございました。
終。

2003年6月30日


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