その7。5時15分、そっとベッドから出ると、Nさんも目を覚ましていた。 雨はまだ降り続いている。 「おはよう、オードリー。雨だねぇ」 昨夜の内に、小さなリックに、タオル、ミネラルウォーター、ドッグフード、携帯用の食器、傘を入れて準備していた。 オードリーにドッグフードを食べさせ、トイレをすませて、レインコートを着せる。 nさんは、今夜はソウルに泊まる。 明日の午前の飛行機で、札幌に帰るので、研修センターに泊まると、間に合わないからである。 一人だから、寂しいだろうなと思いつつ、今夜は私もこの部屋に一人となる。 昨夜の交流会のあった会場へ朝食を食べに行った。 Nさんが、パンとサラダ、キムチ、牛乳、コーヒー、梨、そのた適当に皿に乗せて来てくれた。 いつもトーストとコーヒーの私は、これで充分なのである。 7時30分、出発である。 バスに乗る前に、もう一度、オードリーにトイレをさせる。直ぐにしてくれた。 お世話になったNさんに、お礼を言って、私は2号車に乗る。 Nさんは、1号車であった。 エバーランドへ向けてバスは走って行く。 外はかなりの雨。 全犬使会の会長が、「毎年交流会を実施して来たが、雨に遭ったのは今回が初めてです。 従って、私の責任ではありません。」と・・・。 ドッと、笑いがおこった。 高速道路を飛ばして行く。 昨日から、ガイドさんが、バスの中で、色んな韓国の話をしてくれた。 韓国では親を、とても大切にする。 韓国の人は、とても熱心に品物を売る。 日本みたいに、品物を探して決めるまで、じっとはしていない。 韓国では、不倫は、許されない。 韓国の人は、運転がとても荒い。 大学はソウルにある大学へと行くので、農業をする人がとても少なくなってきている。 出された食事は、綺麗に全て食べずに、少し残す。 ウーロン茶は韓国の人はのまない、売っているのは、旅行してくる外国人の為に販売している。 まだまだ、男尊女卑の気風がある。 等々・・・ ガイドさんは、富士山に登った事があるとも話された。 とっても楽しいガイドさんであった。 バスの中でハーモニカを演奏してくれたユーザーのTさん。 とてもうまかった。 バスはエバーランドに着いた、 サムソンの方から、皆にレインコートを下さった。 それを来て、バスを降りる。 傘も貸して下さったので、ボランティアのKさんと二人で入った。 晴れてたら、広々としたエバーランドの中を、オードリーと自由自在に歩いていただろうな。 一つの傘で歩くので、濡れないように腕を持たせてもらって歩く。
バラ園に入ると、一人一人にバラの花を一輪ずつ下さった。 雨はしきりに降っている。 バラの花を触れさせてもらう。バラ園は一面バラの花が咲き誇って、とっても綺麗と、Kさんが教えてくれた。 しばらく行くと、噴水があった。 噴水の水の音と、雨音と、雨水の流れる音で、バラードを自然にかもしだしていた。 それを聞き入ってる私。 ここで雨に濡れながら記念写真である。 しばらく歩くと、乗り物があった。 馬車である。 遊び心のまだ充分にある私は、早速乗った。 オードリーも一緒である。 「こちらを向いて」と誰かがカメラを向けてる様子。 笑顔を作る。 その時は、わからなかったのだが、テレビカメラだったらしい。 馬車には私、馬には、韓国のユーザーの人が乗っていたそうである。 6月に、韓国のテレビで放送されるのだと言う。 多分私の所はカットされるだろうな。 この馬車は、動くのは動くのだが、同じ場所で、左右に揺れるだけのものであった。 なーんだ、これだけ? また違う所へ行くと、「えみさん」と呼ぶ声。 あ、Tさんだ!!やっと会う事ができた〜。 いつも一緒のSさんとも再会を喜ぶ。 新潟から参加したTさんとSさんとは、昨年の三重での交流会で、同じ部屋だった。 韓国で会えるのを楽しみにしていたのである。 バスが違ったので、なかなか会えなかった。 うわあ!!と嬉しさのあまり、Tさんと、ハグハグしてしまった。 「一生懸命探してもらっていたんだよ」とTさん。 「昨夜、部屋に行こうかなとおもったけれど、もう遅かったので、行かなかったんだよ」と、私。 「来たらよかったのに」 雨にしとしと濡れながら・・・。心はとっても晴れ!! 新潟からは、獣医さんであるMさん、警部のKさんも一緒に参加されている。 次の乗り物には、Tさんと一緒に乗った。 オードリーは乗れないというので、ボランティアのKさんにあずける。 グルグル回りながら、上に上がって行く。 そして周りながら下がってくる物であった。 「これ、これだけ、スリルがないね」と、Tさんと私。 次のは、宇宙遊泳である。 これは、周りながら上がっては、急に下がる。かと思えば又上がる。 「ヒヤー!これ、面白いね。」「ホント、面白いね」と思いは、同じのようである。 ニコニコしながら、降りて行くと、Mさんと会った。懐かしい。 三重で、同じテーブルで食事したし、2次会で、一緒に飲みながら話した人である。 Mさんは獣医さんなのである。 長く話している時間がなくオードリーの所へ行く。又、Tさんと離れてしまった。 乗り物に乗っている間、私を訓練指導してくれた、Rさんが、「オードリー」と声をかけて来たとたん、オードリーは、Rさんに飛びついて、とても興奮して喜んでいたそうである。 とそこへRさんが現れた。 オードリーは、Rさんに何回も次々と飛びついた。 ハーネスに付けていた、オードリー用のバッグが、取れてしまった。 「オードリー、もうわかった、もういい」とRさん。 「おしまい、おしま〜い」と、私が言うと、ピタりと飛びつくのを止めるオードリー。 オードリー、良かったね!。Rさんに会えて良かったね!! 昨夜は、覚えてはいないのだろうかと、思っていたが、オードリーは、仕事に専念していたのである。 「Rさん、どうして私の名前を呼んではくれないの?冷たいなあ」と、オードリーは思っていたのかもしれない。 私は、いろんな事を話したいのだが、Rさんは、全体を見なくてはならないのでとても忙しく、話などする余裕はない。 雨はいくらか小降りになって来た。 このエバーランドは、日本のディズニーランドのような所で、エバーランドの経営者が、三星案内犬学校の事業もされていて、私たち全員にここの入場券と、食事券をプレゼントして下さったのである。 レストランみたいな所に入って昼食である。 オードリーは、歩きながら、流れている雨水が溜まっている所の水を少し飲もうとしていたのを、ボランティアのKさんが、気づいて教えてくれたので、即止めさせた。 他のワンちゃんもそうしようとしていたそうである。 喉が渇いているのだろう。 テーブルに着くと直ぐに、オードリーにミネラルウォーターを飲ませた。 又ビールを注文した。 韓国のビールはとても飲みやすい。 男性はちょっと物足りないと言っていた。 プルコギ、冷たいスープ、キムチ、と後何だったか? 海産物のはいっていたビビンバだったように思うのだが・・・ こんがらがって思い出せない。 私はここでもキムチばかり食べていた。 韓国のお茶を飲んだ、とても美味しかった。 オードリーがRさんを良く覚えていて飛びついていたのを思い出していたら、もうキムチとビールだけで、充分であった。 食事を終えて、オードリーのトイレをさせてから、バスに乗り、次は三星案内犬学校へ。 エバーランドから直ぐであった。 静かな所でとても広い感じがした。 案内犬ブロンズ像のある近くに、全犬使会の会長と事務局長が、代表して、記念の植樹をした。 日韓のユーザー同志の交流が、これから益々、深くなって行く事だろう。 盲導犬がもっともっと、増えていく事をも祈りながら・・・ このブロンズ像の前で、写真を写す。 ![]() 雨は、霧雨みたいになって来た。 建物の中を見学する前に、オードリーの排泄をさせた方がよさそうである。 ちょうど芝生もいっぱいなので、させる事にした。 号令をかける。 オードリーは、朝もちゃんとしてくれたのだが、又してくれた。 これで、今日は、遅く、帰り着こうとも、安心である。 学校の建物の中に入る。 三星案内犬学校長さんの歓迎の話の後、犬舎を見学。 けっこう広く感じた。 候補犬が、何頭かいて、吠えてるワンちゃんもいた。 19頭の見慣れぬ犬。ずうずうしく入って来て、けしからぬと思っていたのかもしれない。 静かな、空気の綺麗な所であった。 続く。 2003年6月17日 |
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