日韓、盲導犬使用者交流会と韓国旅行。「1日目前半」



その3。

その4。

その5。
その3。
出発の朝、4時、アラームの音に飛び起きて、いそいそと準備する私。
いつもより2時間も早く起こされたオードリーは、何かが始まるとそわそわしている。
関空に7時30分に集合である。
オードリーの朝食をどうするかを迷っていた。
いつもは6時45分に食べさせている。
とにかく排泄をさせてから決める事にした。
便の方をしてくれるかが、鍵なのである。
してくれれば、このまま朝食抜きで、出かけるつもりである。
してくれなければ、いつもの時間帯に、食べさせてから、排便をさせなくては旅の途中で失敗する可能性が高い。走っている車の中で食べさせて、空港で、適当な場所でさせなくてはならない。

さあ、どうなるか?多分しないだろうなと思いつつやらせてみた。
何かが違うと察しているオードリー、これは命令通りしなくては、自分を連れて行ってはくれないと思ったのだろうか、号令をかけると直ぐにしてくれた。
「グーッドグーッド!
オードリーは偉い、良い子だねぇ。」
この子は、何と素晴らしい子なのだろう!!
少しだけ水を飲ませてから、おしっこもさせた。
これは直ぐしてくれる。

「オードリーの大好きな人に、会えるよ。さあ、韓国に、行こうね。」
ご飯、食べさせなくて、ごめんね。飛行機に酔って、吐いたら、その方が苦しいもんね。
トイレもさせられるかわからないから、我慢するのも大変だものね。ごめんねオードリー。
可愛そうだが、色々と考えて、ここは我慢してもらう事にした。

息子は、ちゃんと起きれるかなという心配もあったので、目覚ましをセットして、部屋に置く。
自分の目覚ましと、私の置いたのと二つもあれば大丈夫だろう。

5時15分、家を出た。
関空まで、主人に車で送ってもらう。
予定では7時20分頃に着く予定であったのだが、朝が早いのか、車はスイスイと走れて、予定よりも30分早く着いた。

適当な場所で、もう一度オードリーのおしっこをさせてから、集合場所である、旅客ターミナルビル4階集合中央団体受付カウンターへ行くと、まだ誰も来てはいなかった。
7時5分には着いてしまったからであるが、遅れるよりは、ずーっと良い。

しばらくして、「おはようございます。トラベルボランティアのKです」と、旅のしおりに書かれてあった名前を名のられながら、近づいて来られた。
この方が、「ジャパントラベルボランティアネットワーク」の方で、単独参加者をサポートして下さるボランティアさんなのだと、私も「おはようございます。えみです。どうぞ、宜しくお願い致します。」と挨拶した。
単独参加4名に対し、一人のボランティアさんが付く事になっているはずである。

そこへ、次々とおはようございますの声。
関空から出国する、全員が、揃ったところで、責任者のJTBのMさんが挨拶された。
荷物を一時預けて、検疫センターへ。

一人一人検疫官の検査を受ける。
待っている間に、話も弾む。
皆さん、昨夜は、関空の近くのホテルに泊まられていたようである。
ご夫婦とか、親子とか、お友達と一緒に参加されていた。
関空から単独参加したのは、私だけであった。

5頭の盲導犬とそのユーザー、4人の付き添い者、JTBの添乗員のMさん、トラベルボランティアのKさんの合計11人であった。
Kさんは、私一人のサポートという事になるのだろうか。
単独参加の予定の人が、何人か辞退してしまったのであろう。

私の名前が呼ばれて、検疫官の質問を受ける。
オードリーの生年月日、私の名前等を確かめられ、オードリーの様子も聞かれた。
以前に郵送しておいた、オードリーの「輸出検疫証明書」の確認であった。
質問を受けている間にもう一人の検疫官がオードリーのチェックをされたようである。
そして、「輸出検疫証明書」を2枚受け取った。

「韓国で入国する時に渡して下さい。
帰って来た時に、又これをこちらで渡して下さい」と、2枚下さった。
これがないと、オードリーの入国や出国ができないのである。
なくさないように、大切にバックにしまう。
これで、検疫は終わった。

全員終わって、いよいよ飛行機に搭乗の手続きである。
その前に、犬の排泄に適当な所へ連れて行ってくれた。
ちょっとした土や草のある所である。添乗員の方が、前もって調べていてくださったのであろう。
オードリーも又、おしっこをさせた。
直ぐにしてくれる。
これで、4時間後の、次のトイレ予定である所まで、確実に大丈夫である。

機内に持ち込まない荷物を預ける。
添乗員の方とボランティアさんが、キャスターに乗せて運んで下さったので、とても助かった。
登場手続きやチェックなどは、私は、指示されるまま、後からついていったので、何処で何をどうしたのか、さっぱりわからない。

「はいパスポートを用意して」
「はい、搭乗券とパスポートを用意して」
と言われる通りにただやっていれば良かったからである。
出国する人は、パスポートを見せると、それにチェックしてから、パスポートを返してくれる。
国内での移動の時は、荷物のチェックと体のチェックだけで良いけれど、出国する場合は、なかなか大変である。
関所を、何カ所か通過しなくてはならない。
こうして、私たち11人と盲導犬5頭は、無事に通過できて、10時00分出発予定の、大韓航空(KE)7 22便の飛行機中の人となったのである。

その4
機内に乗り込むと、ようこそと、スチュワーデスの方々が迎えてくれる。
席は窓側であった。
3人分の席に二人で使わせてもらえたので、盲導犬はゆったりとスペースを取る事が出来た。
私は、行きは、一人で3人分の席を使わせて頂く事になってしまった。
とってもゆったりである。
込んではいなかったのでとても助かった。
飛行機に乗るのは、オードリーは初めてなので、離陸の時の音に振るえないかと心配である。

10時00分に、動き出した。いよいよ韓国目指して飛行である。
夢が広がって行く。
機内アナウンスが流れた。
日本語で話された後、韓国語と英語で話される。
初めて韓国語のアナウンスを聞いた時、韓国へ行くんだあと、実感がわいてきた。
次のアナウンスからは、韓国語が先になった。
益々、韓国へ行くんだあと感じてしまう。

シートベルトをするようにアナウンスの声、いよいよ離陸である。
オードリーを注意して見ていなくてはと、オードリーに触れると、振るえてはいないが、やや緊張している様子。
「大丈夫だよ。」グウォーンと音が強くなって離陸した。
斜めになるので、オードリーは、体位を換えて、前の方に頭を持って行った。
一番安定するようにしている。これなら大丈夫である。
心配していた程ではなく、割と平気であった。

韓国のインチョン空港まで、1時間50分の飛行である。
シートベルトを外してもよくなった。
いよいよ楽しみの機内食。
テーブルをセットしようと手探りしていたのだが、どうすればいいのか手に触れない。
通路を隔てて座っていたJTBの添乗員のmさんが、手を伸ばしてセットして下さった。
弁当とミネラルウォーターと箸やスプーン、お手ふきが運ばれて来た。
飲み物はオレンジジュースを頼んだ。
テーブルいっぱいに乗せられているので、落とさないように気をつけながら、頂く。
朝食抜きだったので、冷たくなっていたが、美味しかった。
コーヒーも頂いた。
食べ始めて30分したら、もう高度を下げて行く。
もっと乗っていたいのに、と思ってしまった。

着陸態勢になる。
オードリーは?と触ると、今度は、私の方に頭を向けている。
それでいいよ。良くわかってるわねぇ。
無事に着陸しますように!と祈ってしまう私。
着陸した。ホッとすると同時に、ここは韓国なのだ〜〜!!

機内食で出た、カップ入りの、ミネラルウォーターを、オードリー用にと、ハンドバッグに入れる。
ミネラルウォーターは、海外ではとても貴重になってくる。

搭乗する時は、一番に乗せてもらったが、降りる時は、一番最後に降りる。
私の席の横の通路を次から次へと、人が降りて行く。
こんなにいっぱい乗っていたんだあ!

飛行機を降りて、入国の手続きである。
添乗員のMさんの指示に従ってついて行く。
「パスポートと犬の輸出検疫証明書を準備して」と指示。
輸出証明書をまとめて持って行かれた。
盲導犬の入国の検疫官での通過は、簡単であった。
書類の提出だけで通過したようである。
それに引き替え、人の入国審査は、出国審査よりも時間がかかる。
一人一人チェックされる。
待っている間は、別に悪い子とをしている訳ではないのに、やはり緊張してしまう。
変な人が、入国して来たら困るものね。

「2泊3日の予定ですね。26日までですね」と、確かめられた
それで通過であった。
添乗員のMさんに、「もう、これで入国できたの?
オードリーもいいの?」と思わず聞いてしまっていた。

「はい、これで終わりです。パスワードと照らし合わせて、本人かどうかを厳しくチェックされますからね。」と、時間のかかる理由を説明してくれた。

機内に持ち込まなかった荷物は、どこでどうしてどうなってたのか私にはわからない。
全て、トラベルボランティアのKさんにお願いしていたからである。
記憶が定かではなくなってしまったが、入国審査の前だったか、後だったか、サインするように言われた。
Kさんが代筆してくれた。
名前は英語で書くように言われたそうである。
韓国に、持ち込んで、この国において行く物があるかどうかとか、そういう事らしいが、私には良くわからない。
とにかく自分の荷物を背負って、オードリーと歩く。

韓国の関係の方々が、何人か、出迎えに来て下さって、「こんにちは」と日本語で挨拶され、私たちを誘導して下さった。

日本語の上手な方々であった。
その韓国の人同志の会話は、勿論韓国語である。
意味はさっぱりわからないが、私はそれを耳で、楽しんでいた。
その中には、日本語を学んでいるという、韓国の女子大生もいた。
インチョン空港は、とても大きく広い。
まだ出来て2年ぐらいである。

生まれて初めての外国。
韓国に、私もとうとう来たのだなあ!!


その5
成田、名古屋、福岡空港から出国したグループと、ここで合流である。
同じ頃にインチョン空港に着く事になっていた。
無事入国して、インチョン空港で、皆を待ってる関空のグループの写真

北海道からの人は、私たちよりも、1日早く来ている事になっている。

肌に触れる空気がどことなく違う。
カラッとして、心持ちひんやりして気持ちが良い。
関空からと、名古屋からと、福岡からの人は、2号車であった。
バス2台に別れて、マッカーサー将軍が、上陸したという、インチョンの浜に向かう。

大きな荷物は、バスのトランクに入れる。
こんなにいっぱいの荷物を入れる所があるのかあと、初めて知った。
これも、ボランティアのKさんに教えてもらった。

バスが動き始めた。
日本語の上手なガイドのキムさんである。
次に、この旅行の、全体コーディネートである、トラベルデザイナーのおそどまさこさんの、挨拶。
「地球は狭いわよ」で有名な、障害者や高齢者の世界ツアーを何十回となく、実行されてる方で、本も何冊か出版されている。
とにかく、マナーを守り、、思いっきり楽しみましょうと最後にくくられた。

インチョンの浜へ着いた。
とても広い砂浜が続いていた。
若者が、腰まで浸かってワイワイと戯れていた。
向かいは中国、斜め右前は、北朝鮮、斜め左後ろは日本であると、ガイドさんが教えてくれた。
黄海の海水に手を浸けて来た。

オードリーに、適当な所で指示してさせる。直ぐにしてくれる。

喉が渇いてるはず、ハンドバッグに入れておいたミネラルウォーターを飲ませようとしたら、近づいて来たワンちゃんと挨拶をしようとして、グルリと回ってしまったので、左手の水の入れ物が揺れて、半分以上こぼれてしまった。
ああ!もったいない。
近くにいたユーザーさんから、カップ入りの水を分けてもらった。
皆さん、する事は、一緒である。
機内食で出た、カップ入りのミネラルウォーターを、ちゃんと持って来てる。
バスの中にペットボトルを置いてきたので、ここは、甘える事にした。

それから、飛行機の後、バスと乗り物に乗っていたので、乗り物酔いしている、ワンちゃんもいた。
なんだか可愛そうにもなる。
オードリーは、車酔いしないから、とても助かる。

午後2時頃、インチョンの浜を後にして、宿泊先の三星(SAMSUNG)海上火災研修センターへと、バスは向かう。
バスの中で、JTBの添乗員の方が、5千円単位で、韓国の通貨ウォンと、両替してくれた。
5千円は、5万ウォンよりは少し少ない程度である。
どれだけ使うか、わからないので、取りあえず5千円両替した。

高速道路を走る。
かなりスピードを出している。
韓国の車の運転は、とても荒っぽいのが、常識らしい。
ガイドさんが、説明しながら、シートベルトをするように、何回となく、促していた。
初めは、車の揺れの状態で、かなり早いのがわかる。
自然にベルトをしてしまう私である。
100キロは飛ばしている。
120キロ飛ばす時もあると言う。
バスは、他の車を、グイグイ抜いて走っている。

途中サービスエリアなのか、料理店なのか忘れてしまったが、ここで、昼食である。
既に時刻は午後3時を過ぎていただろうか。
ここで、韓国の料理、石焼きビビンバと、プルコギ、サラダ、冷たく冷やしてあるスープを食べる。
飲み物だけは、実費で、勿論ビールを頼んだ。

サラダは、サニーレタスに包んで食べる。
もやしやニンジンやレタスや色々な種類の野菜がある。
キムチも勿論出ている。
キムチの好きな私は、いっぱい食べてしまう。
おかげでビールがとても美味しい。

プルコギというのは、焼き肉である。
この焼き肉の美味しい事。
柔らかくてとても美味しい。
韓国に行ったら、焼き肉を食べなきゃと言われるのも無理はない。

ビビンバは、卵がかけてあり、グチャグチャにかき混ぜて食べるもの。
餅米が主で、ごま油が入っている。混ぜご飯みたいなもので、中には色々なものが入っている。
唐辛子味噌を好きなだけ入れて、混ぜて食べる。

ボランティアのKさんが、サラダを、サニーレタスに包んでくれた。
プルコギとサラダは、向かい合わせの人と、二人で食べるのである。

初めて食べた韓国料理。
こんなにも美味しいものだったとは!!

ビール代は、1本5000ウォンである。
一瞬、高いなあ! 5000円と言われたように錯覚してしまう。
考えてみると、日本円では、500円ぐらいである。
ジュースは3000ウォンであった。

宿泊先へ向かうバスの中で、オードリーの夕食。
朝食抜きのオードリーは、とてもお腹が空いている事だろう。
いつもは5時半に食べさせているので、宿に着くまで、とても待てなかった。
既に6時であった。

予定より遅れて、午後8時頃、到着した。
韓国のユーザーさん方は、待ちくたびれている事だろう。
いつの間にか、雨が降り出していた。
続く。

2003年6月12日



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