私が5歳ぐらいの頃だっただろうか。母が出かけて留守の時の事。 台所にある砂糖をこっそりと、ティシュにスプーンで拝借して舐めた事がある。 甘い!なんと幸せ! 母が帰って来た。 何食わぬ顔をしていた私に、「えみちゃん、あなた砂糖を舐めたでしょう」と怒られた。 何故わかったのだろう?と思っていたら、ちゃーんと砂糖が回りにこぼれていたらしい。 何食わぬ顔をしていても、親は一目で何かやったなとわかるのである。 遠い昔、幼かった頃の、叱られた思い出である。 「オードリーが又・・・。」と主人が言った。 又皮膚が赤くなっているのかなとヒヤリとしながら「どうしたの?」と聞いた。 「オードリーが、ティッシュを食べてた」と言った。 床に落ちている物は、みんな自分の物と思っているオードリーである。 だから床の上に食べ物を落としてはいけない。 ところがところがである。 キッチンの屑篭の中のティッシュを食べたようである。 オードリーは、キッチンには私がいても入っては来ない。 キッチンには入ってはいけない事をちゃんとわかっている。 食べ物が、キッチンの床に落ちていたら、私や主人が別の部屋にいる時を狙ってこっそり入って拝借するのは知っていた。 まさかくず篭の中をあさっていたとは・・・。 これも最近の事である。私が、手抜きしだしたからである。 料理したものを皿につぐ時、こぼしてしまったのを布巾で拭かずに、キッチンタオルで拭いて屑篭に入れだしたからである。 キッチンタオルには、肉の臭いがついてるし、その破片もあるだろうし、オードリーが、狙わないはずがない。うっかりしていた私。 床以外のこたつやテーブルにある物には、決して手を出さないオードリーである。 くず篭は、やはり床になるのかなあ? 主人が言った。 「どうもオードリーの様子が可笑しいと思って又やったなと口の中を見たらキッチンタオルの破片が出てきた。」と・・・。 わざとらしく「私なーんにもやってませんよ」と何食わぬ顔をして主人に愛想を振りまいていたらしい。 主人に媚びるようなそんな様子で見抜かれてしまったオードリー。 オードリー、残念でした。ちゃーんと、わかるんだからね。 キッチンに入る時は、誰もいない時にこっそりと抜き足差し足忍び足で入るオードリーなのである。 それ以来、キッチンタオルで拭いたものは直接蓋付記のポリバケツに入れる事にした。 オードリーの密かな楽しみを、奪うような気もしてちょっぴり悪いような気もするけれど、お腹壊されたらそちらの方が可愛そうだものね。 シメシメ、気づかれずにうまくいったと喜んでいたのだろうな。 2006年4月12日
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