ある日曜日の昼下がりの午後、リビングの窓際で日向ぼっこをしながらオードリーは気持ち良さそうに寝ている。そこへ主人が外出から帰って来た。 オードリーは、いつものように、喜んで玄関まで飛んで行った。 しばらくして、主人が言った。 「散髪に行って来た」と。 静かになっていたオードリーは、いきなりバタバタバタバタと尻尾を振って興奮し始めた。 「これこれ静かに、しなさ〜い。 周りに迷惑でしょ。」 何に興奮しているのだろう。 「お父さん、ちょっと何かしたの?」 「何もしていないよ。」 可笑しいなあと思っている私に、息子が言う。「オードリーは勘違いしているんじゃない。」 「何を勘違いしているの?」 「それを言ったら、尚更興奮するんじゃないかなあ」と息子。 主人と息子は二人でニコニコしている。 2ヶ月に1度ぐらいの割合で、たまに家にいる時、主人は、オードリーと海辺へ散歩する。 リードだけで、1時間ぐらい楽しんで来る。 海辺の道をそれはそれは喜んで、ドンドン歩いて行くと言う。 松林の所まで行くと、そこから引き返して来るらしいのだが、そこでしばらく海を眺めていると、オードリーはキュンキュンとなくと言う。 何故キュンキュン言うのか、その理由はわからない。 止まると、そうなるらしいのだが、こればかりはオードリーに聞いてみないとわからない。 帰りの歩く速度はグーンと落ちるらしいのだが、オードリーにしてみれば、もう帰るのかぁと、思っているのかもしれない。 家に帰って来たオードリーは、「えみ〜!、行って来たよ〜!と、それはそれは尻尾ビュンビュンして、私の所へやって来て飛びついて来る。 「散歩に連れて行ってもらえて良かったねぇ。」 やっといつもの所にダウンして、落ち着くオードリーの様子に、こちらも幸せを感じるひと時なのである。 先ほど、何を勘違いしているのかを逆さまに言ってみてと息子に聞くと、 「(ぽんさ)と間違ってるんじゃないかな。」 えーと、散歩。はは〜ん。と言う事は? {散髪に行った。}と、{散歩に行こうか。} ウーム。成る程ねぇ。オードリーには同じように聞こえるのだろうか? 元々、散髪なんて言葉はオードリーには無関係だものね。 美容院なら、私と行ってるから知ってるけれど・・・。 これは、興奮して喜ぶのも無理はないなあ。 「オードリー、違うんだってばぁ。何処にも行かないよ」と言って聞かせるのだが、尻尾をバタバタさせて興奮はおさまりそうにない。 結局、私と一緒に早めの買い物へ行く事になってしまった。 そして数日後、2004年の元旦の日、オードリーは、めでたく散歩に連れて行ってもらえたのであった。 勘違いして良かったねぇ、オードリー!。 2004年1月8日
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