19。ボール遊び。



郵便局に手紙を出した帰りにボール遊びでもしようかな。
ボールを手にすると「やった〜!えみはボール遊びしてくれるな」と、そわそわするオードリー。
ハーネスを手に取ると、嬉しそうに何時もより猛スピードで飛び込んで来る。
オードリーは、とてもボール遊びが大好きなのである。
人の少ない時を見計らって、近くの広場に出かけていく。
そこには丸い大きなベンチがある。
さあ着いた、遊ぼうね。
ハーネスもリードも外して、私の横にお座りさせる。
「早く投げてよ」と今か今かと待ってる様子。
「さあ、行くよ」と思いっきり投げる。
「行きなさい」の指示で、待ってましたとばかり、ボールを追いかけて、走って行く。咥えたかなと思う頃おいでと言うと、ボールを咥えて私の所へ帰って来る。
「さあボール頂戴」と言えば、ちょっとだけ口を開けて、まだ咥えている。
「オードリーったら、ボール返さなきゃ駄目だってば」
「まだ、離したくないなあ、でも又投げてくれるから返そうっと」
やっと口を大きく開けた。
私の手の中に戻ったボールは唾液でベトベト。
タオルで拭き取ってから、又、私の横にお座りさせる。
「さあ行くよ」と思いっきり投げる。
投げても遠くまでは投げられない私の腕力。
もっと遠くまで投げられたらいいのにね。
これを10回位すると、だんだん、ボールを咥えて直ぐには帰って来なくなる。
ボールと戯れて、一人で遊ぼうとし始める。
「オードリー、おいで〜」
「未だ、遊びたいよ〜」という感じであるが、ここで止めるのである。
「おしま〜い、おしまい」と言うと、これで終わりなんだと、諦めてくれる。

ベンチが幾つかある。ハーネスを置いていたベンチが分からなくなった。
どうやらオードリーと遊んでいる内に、体の方向が変わってしまったらしい。
なかなかベンチにたどり着かないので、オードリーの首輪を持って、「椅子の所へ行きなさいと言ったら、そこへ連れて行ってくれた。
「あった、あった、ありがとう。偉いね」
オードリーは、まだ、ハアハア言っている。
けっこう運動になるようだ。しばらくして、持って来た水筒の水を飲ませると、とても美味しそうに飲む。幸せを感じるひと時である。

オードリーは、始めの頃は、子供達がボール遊びをしていると、「私も遊びたいよ〜」と、ボールの方を向いて、キュンキュン、言っていた。
今では、「私は、仕事中、誘惑になんか負けないもんね。えみをぶつからないように誘導しなきゃならないも〜ん」と言った感じで、遊んでいる子供達の横を、スイスイと連れて行く。
ある時、道を歩いていると、ボールがオードリーの目の前に転がって来た。
オードリーは、歩くのを、ヒタッと止めて、そこを動かない。
男の子が拾いに来たら、直ぐ歩き出した。
「良い子だねぇ」と褒める。
「エッヘン!。オードリーは偉いでしょ」
「偉い、偉い!頼りにしてます、オードリー」

2002年10月17日

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