訓練2週目




8。二日ぶりの再会
二日訓練から開放され、自宅でゆっくりすごした私は、何をしたかと言えば、もうぐっすり眠りこけていた。よほど疲れていたらしい。
心配していた子供は、主人の母にも馴染んでいたので安心した。
土曜日の夜は、オードリーの事など何にも考えなかった。
ところが日曜日の夜になると、どうしているかなと、気になりだした。

月曜日の朝が来た。「お母さん頑張ってオードリーを連れて帰ってくるからKも頑張ってね」と子供に言ってから、家を出た。
亀岡駅まで迎えにきてくださる。
センターに着くと、気がかりだったオードリーを、訓練士さんが犬舎から連れて来られ、オードリーは、喜んで私に飛びついてきた。
1週間一緒だっただけで、こんなに喜んでくれる。私も嬉しくなり、オードリーに対する、愛しさが増してきた。

そして、昼食である。
ここの料理はとても美味しい。
調理される方が、色々と考えて作って下さる。
この美味しい料理が、どんなに私を励ましてくれたかしれない。
毎日の歩行訓練で歩きつかれた私は、この食事で、元気復活であった。

家で食べる量の、倍近くは、食べたように思う。
職員の方々と一緒に食べる。
和気藹々とした雰囲気で、とても楽しい。
夕食の時は、1日の訓練を終えているので、なお更、話も弾んで楽しい。
訓練期間の中で、一番楽しい時間であった。

9。訓練2週目
センターでの生活のリズムにも慣れて来た。
ぎこちなかったトイレのさせ方も要領が分かって大分楽になる。

今度は、歩行に力が入る。
段差のない道、十字路での指示の仕方、左に曲がる時のやり方、右に曲がる時、真っ直ぐ行く時、T字路でのやり方、と次から次に教えてもらい、早速歩行の実践である。
実際その様な場所に出かけて行っての歩行訓練である。

飼い犬のいる所では、急に、吼えられて、ドキッとしてびっくりしてしまう。オードリーもそこは苦手のようで、急いで去ろうとしてしまう。
左にある道を通り過ごしてしまった。
「あわてないで、落ち着いて、オードリーに大丈夫と言って安心させなさい」と教えられる。
この飼い犬はものすごく吼える。私もビクッとしてしまう。
ここは2人して苦手な場所であった。
しかし、この犬のおかげで、何処にいるのかがわかる。環境認知に役立っていると思えばまあいいかという気持ちにもなった。
それが出来るようになると、今度は、それらをまとめ、地図を教えてもらい、目的地まで行く、歩行テストとなる。

12月の初め頃であった。大分寒くなっている。
訓練場所に着いて、車から降りた時は寒いのだが、歩き終わった時には、暑くて汗をかいていた。
訓練士サン達は、寒そうにしている。それだけ必死だったという事になる。
目的地に着いて、「ご苦労様」と声が聞こえた時はもうホッとして、出来たという喜びで、いっぱいであった。

これで喜ぶのは未だ早い。今度は歩道のある道でのやり方に入る。
このようにして、次から次へと、色んな場面での指示と歩行のやり方を教えてもらい、最後には、まとめて又、地図を教えてもらい、目的地までの歩行テストとなるのである。

10。もう一人の訓練生
2週目の半ばに、20歳後半の女性が入所してきた。
これまでは、私一人であったが、仲間が一人増えた。
同じ目的の訓練では、一緒に出かける。
これまでは、職員の皆に、しっかり見られているようで、緊張もあったのだが、これで二等分されると思うと、なんだかホッとする。
センターも賑やかになり、食事タイムが益々楽しくなった。

一緒に訓練したのは、服従訓練をお互いに観察したのが1度、バスの乗り降りの訓練、階段やエスカレーターの乗り降りの訓練、盲導犬に関係する法律や歴史、現状等の講義、犬の衛生管理や、病気、等に関する獣医さんの講義などは、一緒であった。
この女性は、とても料理好きで、日曜日等、休みの時に、料理をしてご馳走してくれた。そして、私と同じ日に盲導犬ユーザーとなるのである。

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