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2007年1月 |
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2007年1月25日(木曜) 川内編 九州シリーズ第7弾は、出水からちょっと下って川内(せんだい)。 ここにも、なかなか秀逸な駅弁がある。 ![]() 九州新幹線「つばめ」も1往復を除き、全て停車する川内。 在来線が経営分離された際も、川内〜鹿児島中央間は、 「JR鹿児島本線」のまま残された。 それだけ川内〜鹿児島間は人の流れがあるということなのだろう。 鹿児島中央からは、在来線経由で45分ほど。 新幹線「つばめ」なら10分あまりで到着。 博多からでも2時間だ。 ![]() 川内の駅弁は「弁当の西原」が作っている。 普通は、改札を出て左の「待合室」と一緒になった KIOSKのレジにおいてある。 そこに無ければ、西口へ出てすぐの信号を渡った所にある、 調製所で購入するのがいい。 KIOSKには、朝7時半には入荷しているとのことだが、 昼過ぎは品薄になるとのこと。 午後に入荷することもあるが、調製所まで出向いたほうが早いかも。 (営業時間:朝7時〜夜7時) なお、去年4月に鹿児島中央駅弁の「わたなべ」が廃業したため、 川内駅弁のほとんどは、鹿児島中央駅でも購入可能。 ![]() 現在、川内の看板駅弁は「特上うなぎ弁当」(1300円)。 掛紙には「薩摩川内産の特上うなぎを丁寧に焼き上げ、 清水手洗い米を使って心をこめて仕上げた最高の味!」と 書かれている。 口に含み骨が刺さったことで、ある意味納得。 フワッと焼き上げた感じや、強すぎないタレもありでしょう。 ![]() 「駅弁に1300円も?」と思った方なら、 「さつま味弁」をチョイスしてほしい。 500円で鹿児島の味覚が、ほとんど詰まってる。 無駄なく、無理なく食べられて、しかも美味しくヘルシー! ちりめん・山椒・三つ葉の入ったご飯が食をそそる。 よくここまで秀逸な駅弁に仕上げたものだ。 “ワンコインの玉手箱”。 東シナ海を眺めながら食べてたら、こんなフレーズが浮かんできた。 ![]() 「べっぴんさん」(820円)は、名前の通り、女性的な盛り合わせ。 低カロリーで“べっぴんさんになるための弁当”との触れ込みだが、 結構、ボリュームあり。 弁当、鮭フレーク、白いご飯となると、母親の弁当を想起するのは私だけか。 そういう意味でも“女性的”であることに違いない。 駅弁大会では、どうしても地味な存在に見えてしまうが、 普通の駅弁の味がしっかりしている駅弁屋さんなら安心だ。 ![]() 「栗めし」(920円)は、掛紙でノックアウトされてしまった。 国鉄時代、70年代後半まんまの「いい日旅立ち」のロゴ! こういう「時が止まった感」たっぷりの掛け紙はなかなかない。 駅弁の掛紙には、その時代のJR(国鉄)のキャッチフレーズが、 入っていることが多い。 時代を追って整理すると、微妙に変化していることが多々あり、 郷愁に浸ってしまうこともしばしば…。 ず〜っと、このままでやってほしいものだ。 そうそう「栗めし」とはいっても、土地柄からか、 海の幸がちょこっと入ってるのが心地いい。 海と山の幸の融合。 これが川内駅弁のキーワードと言ってもいいだろう。 ■旅のワンポイント〜九州シリーズFサプライズな川内! 鹿児島というと、桜島や指宿、霧島がクローズアップされて、 県の北部はあまり紹介されることがないが、 そんな所にこそ、魅力的な場所と驚きがある。 ●こんな温泉がまだあった!川内高城温泉 ![]() 鄙びた温泉地の中でも、五本の指に入ることは間違いない。 「川内高城(せんだい・たき)温泉」。 川内駅から南国交通の路線バスで30分ほどの所にある。 昔からの車一台分の道幅の所に、密集して建つ旅館や商店。 こんな温泉がまだあったか! 日本で暮らす人間には、本来、この位の道幅が遠すぎず、 ご近所の息遣いも聞こえていいんじゃないか? 全国を歩いていて、ふとそんなことを思ったりする。 ![]() 中でも、ひと際風情たっぷりな「共同湯」(200円)。 どこから入るのか判らない、土産物屋と一緒になった共同浴場。 ご主人が、表に出てきて案内してくれた。 「わざわざ東京から…、よく来たねぇ」 半ば呆れられた感もあるが、言われて嬉しい言葉である。 ![]() 「こりゃあいい!」 誰も入っていなかったタイルの風呂を見て、思わず叫んだ。 鄙びた温泉に鄙びた風呂、掛け流しのアルカリの湯に漂う硫黄臭! 古びてはいるものの清潔に掃除された脱衣場。 完璧である。ディスイズ「温泉」、ディスイズ「共同浴場」である。 あの西郷さんも愛したという「高城温泉」の湯。 日本名湯百選にも選ばれた湯を平日の真っ昼間に独占状態。 贅沢だ、贅沢すぎる。 ![]() 帰りのバスまでの1時間。 湯端でうだうだ、温泉街をぶらぶら。 次は絶対、「泊まり」で来る。 そして、この風情を満喫することにしよう! ●冬に最高!阿久根温泉のすごい塩! ![]() 川内から3セク化された「肥薩おれんじ鉄道」に乗車する。 30分ほどで阿久根(あくね)に到着。 阿久根は、九州新幹線から外れた最も大きな街かもしれない。 かつては、博多からの「つばめ」も停車した駅だが、 今はワンマンのディーゼルカーが1時間に1本やってくるだけ。 駅前では一匹の野良猫が、人恋しそうに日向ぼっこしていた。 多分にもれず、商店街は静かなものになってしまっているが、 その中でも一カ所、盛況な場所がある。 ![]() 街の中心辺り、国道3号線から少し入った所にある 老舗の旅館・栄屋が経営する「ぼんたん湯」(330円)。 阿久根の市街地には、明治45年に掘削された 温泉が湧いているのだ。 しかも、名産の「ぼんたん」が収穫期を迎える冬場は、 湯船に浮かべられて柑橘系の爽やかな香りを漂わせているという…。 ![]() しょっぱい! さすが「強塩泉」と名乗るお湯だ。 東京近郊では熱海が塩の温泉として知られているが、 もう、熱海の比じゃない! 画像の反対には岩風呂、露天風呂があり(多くの入浴客がいて)、 豪快にお湯がオーバーフローされている。 訊けば、この浴場の直下が源泉とのこと。 これだけ塩が強いと温まり方も半端じゃない。 真冬には最高の温泉である。 ![]() 観光で来て、阿久根で宿泊するなら「グランビューあくね」が おススメとなろう。(駅からタクシーで5分) かつては市営の国民宿舎だったが、民間の経営になって改装され、 安価な価格で、見事な眺望が楽しめるようになった。 ![]() 浴槽は一部を除いて、循環・塩素殺菌されているようだが、 強烈な塩分はそのまま。 共同浴場的な性格も持ち、たくさんの日帰り客がいるから、 仕方ないのかもしれないが、ここは眺望を楽しむ風呂と割り切ろう。 それにしても、露天風呂は見事である。 ベストタイムは、晴れた日の夕暮れ時。 赤く染まる東シナ海に目をやりながら、塩の湯で温まる。 日没少し前に上がって、火照った体を覚ましながら、 広い庭から日没の瞬間を眺めれば、最高の旅の思い出になりそうだ。 ●こんな名前ってアリ!? 川内の“ちん”名物 ![]() 川内駅の土産物店で、我が目を疑った。 「ちんこだんご」??? そう、紛れも無く「ちんこだんご」! 「ちんこだんご」が、ちゃんと「陳列」されているのだ。 しょうゆ味の渋い団子なのだが、何ゆえに「ちんこだんご」なのか? ![]() さっそく、観光案内所へ向かい「ちんこだんご」の真相を確かめる。 駅から徒歩で10分ほどの、民宿と兼業の「知識製粉」さんを 紹介されて、ご主人に伺ってみた。 正式には、新しい米の粉を使って作るため、 「しんこ(新粉)だんご」という名前なんだとか。 ただ、川内の辺りでは「し」を「ち」と訛る傾向があり、 「ちんこだんご」と呼ばれるのだそうだ。 (知識製粉では「しんこだんご」で販売) ちなみに「ちんこだんご」は、アツいうちがグッド。 時間が経つほど“フニャっと”ならずに「固く」なる。 そんな時は、レンジで“チン”して食べるのがいいとか。 市街地では、焼きたてを売ってる店の前で「ちんこだんご」を パクついてる若い女性の姿も見かけた。 何はともあれ、川内へ行ったら「ちんこだんご」! 一度「ちんこだんご」をご賞味あれ! ●意外といい!「肥薩おれんじ鉄道」 ![]() 九州新幹線の開業に伴って、鹿児島本線の八代〜川内間は、 第3セクターの「肥薩おれんじ鉄道」に分離された。 全線電化されているが、使用されるのはディーゼルカー。 つまり、電車を維持していくお金が無いほど厳しい経営なのだ。 でも、この路線、素晴らしく眺望が美しい! のんびり旅を楽しむには最高の路線である。 ![]() 八代から入ると、昔ながらの温泉街がある日奈久温泉を過ぎると まもなく、進行方向右手に「不知火海」が広がってくる。 青い海の向こうには、天草の島々。 第3セクターになったお陰で、ワンマン運転となり、 乗客でも先頭からのパノラマが楽しめるようになった。 ここまで、波打ち際の眺望を楽しめる路線はなかなかない。 ![]() 一方、川内近くでは「東シナ海」の眺望が楽しめる。 中でも、薩摩川内市の西方海岸は、美しい海岸として知られ ワンマン運転の車内にも、テープで案内放送が流れる。 “スローライフ”にはピッタリな「肥薩おれんじ鉄道」ののんびり旅。 便利なきっぷもあるので、活用したいところだ。 ◆「つばめおれんじぐるりんきっぷ」 http://www.jrkyushu.co.jp/tabi/gururin/index.jsp ◆「1日フリー乗車券」(肥薩おれんじ鉄道) http://www.hs-orange.com/waribiki/waribiki02.html 2007年1月15日(月曜) 出水編 この「駅弁膝栗毛」も早いもので五年目。 でも、まだまだ五年目というのが正直なところ。 駅弁というのも、何だかんだと奥が深いものだから、 十年・二十年やってナンボのものだろう。 今年も「駅弁膝栗毛」は現地主義。 そして変わらず、旅にこだわってやっていきたいと思う。 新年一回目は、去年からの繰越し「九州シリーズ」第六弾。 九州新幹線・出水駅の駅弁をご紹介。 ![]() 2004年3月に新八代〜鹿児島中央間で 暫定開業した九州新幹線。 途中、新水俣・出水・川内の3駅が設けられ、 出水は、ちょうど真ん中の駅に当たる。 従来の鹿児島本線のうち、八代〜川内間は 第3セクターの「肥薩おれんじ鉄道」に移管。 出水でも接続している。 ![]() 出水駅の駅弁は、新幹線の改札を出て正面の 観光センター「飛来里(ひらり)」の、 通路にある台に陳列され販売されている。 出水はツルの越冬地だからなんだろうが、。 最近、この暴走族的ネーミングの箱モノは全国に蔓延。 訪れるたびに、げんなりさせられる。 (もちろん、素朴な感じの販売員の方に罪はないのだが) その中にあって、出水の駅弁を販売する「松栄軒」は元気だ。 昭和四年創業というから、今年でまる78年。 新幹線の開業以降、意欲的に新作を送り出している。 工場は何と、新幹線の駅とは反対側、 昔からの出水駅(今は肥薩おれんじ鉄道)にある。 なお、販売時間は朝9時〜午後6時まで。 品揃えは悪くないが多くの駅と同様、昼過ぎ以降は品薄になるので、 どうしても買いたい場合は、予約が無難。 「飛来里」に電話しておくのが現実的かも。(0996-62-2354) ![]() 今や、出水の名物駅弁と言ってもいいのが、 「かごんま黒ぶた弁当」(1050円)。 ご飯の上に敷き詰められた出荷証明書付の「かごしま黒豚」に満足。 「味噌味の黒豚」と「麦粟めし」という組み合わせも珍しい。 さつま揚げ・つぼ漬けも入って、鹿児島の北の玄関に相応しい駅弁だ。 おなじみ、京王の駅弁大会にも出品されているので、 一度、ご賞味あれ。 ![]() 去年10月に新発売となったのが「極・黒豚めし」(1050円)。 「かごんま…」との違いは「しょうゆ味」であるということ。 肉の味付けについては、好みによって分かれると思うが、、 個人的には、こちらの「しょうゆ味」の方が好きだ。 駅弁を作品として楽しむなら「かごんま…」。 純粋に肉を楽しみたければ、「極…」をおススメしたい。 ![]() 出水伝統の駅弁といえば「えびめし」(800円)である。 もう、とにかく「海老」尽くし! 去年、某ファーストフードで「えびフィレオ」なるモノが 話題になったが、私、エビと聞いて正直そそられるものはない。 今回も「えびめし」と聞いて、正直、取材でなければ食べないと、 頑なに思いながらフタを開けたのであるが、口にして180度変わった。 不知火海で獲れたという赤えびを使って炊いたご飯が美味い! ご飯を頬張った時に、口の中でプリッとはじける小エビが、 この駅弁のキモ! 一気にファンになった。 この「プリッ!」のお陰で、ロングセラーになっているんじゃないか? 公式ホームページには、脇の食材も自慢と書かれているが、 その言葉に誤りはない。 ![]() 鮎駅弁といえば、新八代がブランド化に成功した感があるが、 出水でも「鮎物語」(900円)という駅弁が売られている。 6月の鮎の解禁日に、一網打尽に鮎を捕る漁法は、 全国でもこの地域だけなんだそうだ。 笹の籠は小物入れにも使えて、重宝するかも。 ![]() 出水には各停タイプの「つばめ」が、1時間に1本、 停車するだけだが、駅弁はかなり秀逸。 構内には食堂もあるが、地域の名産を使ったものは販売なし。 出水駅で地域の名産を食べたい場合は、駅弁がおススメ。 (観光案内所内に、駅弁を食べられるフリースペースあり) 今年から半年限定で九州新幹線も使える「九州特急フリーきっぷ」も 販売されているので、途中下車もしやすくなった。 この他、ツル観光用のきっぷも出ているので、 旅のついでに、出水に立ち寄ってみてはどうだろうか? ◆「九州特急フリーきっぷ」 http://www.jrkyushu.co.jp/tabi/ticket/free_limited_express.jsp ◆「つばめ・おれんじ出水ツルきっぷ」 http://www.jrkyushu.co.jp/tabi/izumi/index.jsp (ご注意:これらのきっぷは、九州内のみの発売) ■旅のワンポイント〜九州シリーズE「世界一のツルと鹿児島一の名湯」 ![]() 出水といえば、ツルの街だ。 毎年、冬になると、シベリアから 1万羽を超えるツルが出水平野にやってくる。 出水のツルのメインは、ナベヅルとマナヅル。 ナベヅルに至っては、全世界の5羽に4羽が出水で 冬を越すというから驚きである。 ツルを見たい場合は、市街地郊外の干拓地にある「ツル観察センター」へ。 駅からツルのいる場所まで、歩いていくのは無理。 道のりにして10キロほど離れた場所なので、 毎年12月〜2月の間は、出水駅西口から1時間間隔で 運行されている「ツル観光周遊バス」が便利。 運転手から購入する1000円の1日乗車券は ちょっと高いと思うが、まあタクシーに乗るよりは安い。 30分ほど揺られて「ツル観察センター」に到着。 展望所は210円入場料を取るが、これはツルの餌代と解釈しよう。 ![]() ご覧あれ、コレが噂に聞く「万羽ヅル」! ひしめき合って、餌をついばんでいるではないか。 元々は、越冬にやってきて、落穂をついばんでいるツルに、 この近所の民宿の方が、餌付けをしたのが最初なんだそうだ。 それがツルのネットワークの中でも好評だったのか、 次第に膨れ上がり、今のような「万羽ヅル」になったという。 元来、ツルは人間を怖れる生き物。 それでも、コレだけのツルがやってくるということは、 ツルと出水の人間の間に、確固たる信頼関係が築かれていると いうことなのかもしれない。 ![]() ツルは家族単位で行動するという。 三羽、一緒に飛んでいたら、父親・母親に一人っ子。 四羽なら、両親に二人の子供なんだとか。 先に飛ぶのは両親で、その後ろを子供がついていく。 「渡り」も家族単位で行われ、2月も下旬に入れば、 出水平野の上空で旋回して、いいジェット気流が見つかれば、 北帰行を開始するのだそうだ。 何かと家族の問題が問われている現代、 自然のツルを前に、「絆」の大切さを改めて感じさせられた。 ![]() ツルを被写体として考えた場合、これほど美しいものもない。 当然ながら、一眼レフカメラや三脚を持参して、 シャッターチャンスを狙っている方も多い。 この出水平野の干拓地は、西地区と東地区に分かれており、 「観察センター」があるのが西地区。 ただ、とてもツルの数が多いので焦点を絞りにくいのも事実。 その点、あまり数が多くない、東地区の方が撮影にはいいそうだ。 もちろん、立入禁止区域には立ち入らない、ツルを驚かさない、 撮影マナーといった、至極当然のことは守りたいもの。 長年にわたって築いてきたツルと人間との信頼関係を考えたい。 ![]() 「万羽ツル」の観察は、午前中がおススメである。 というのも、餌が撒かれるのは、朝だからである。 出来ることなら前のりして出水に入るか、 朝、ツルを見た後に、出水で一泊はしたいものだ。 実はこの出水に、鹿児島一と名高い名湯がある。 夏、霧島の湯之谷山荘の風呂に入っていた時に、 地元の方が「ぜひ行け!」とおっしゃってくれたお湯だ。 そのお湯とは、湯川内(ゆがわち)温泉「かじか荘」。 出水市内の山間にある一軒宿だ。 駅からはタクシーで2000円弱と、そんなに遠くはない。 ![]() 見よ、この透き通ったお湯を! 37〜9度なので「お湯」と呼ぶにはちとぬるいが 浴槽に敷き詰められた砂利の間から、 お湯がコンコンと湧き出しているのだ。 時折、足の裏がくすぐったく感じる。 まもなく気泡が、背中を撫でるように上がっていく。 これぞ、足元湧出の証。 お湯好きにはたまらない、最高のお湯だ! ![]() 浴室は「上湯」「下湯」の2ヶ所あって、別棟になっている。 もちろん、共に足元湧出。 上湯は20分で、やや浴槽の大きい下湯でも40分で、 完全にお湯が入れ替わるとのこと。 つまり、常に新鮮なお湯で満たされていると言ってもいいのだ。 体中に付く気泡、ほのかに香る硫黄、じわりと額にかく汗。 柔らかいお湯に体が包まれる感じだ。 ![]() 地元のタクシーの運転手さん曰く、物心ついたときから、 建物は変わっていないという。 小さな頃は学校の遠足や家族で、路線バスに乗って よく湯川内温泉を訪れたという。 温泉までの道は、すれ違いも出来ないような狭い道。 この道を大きなバスが走っていたことすら驚きだが、 さらに驚いたのは、その当時親は温泉で、 子供は温泉プールで遊んだのだとか。 温泉だから、冬でも泳げたという。 思えば、上湯と下湯の間に、コンクリの遺構があった。 そうか!アレはプールの跡だったわけか! 昭和30年代から40年代には、出水における 船橋ヘルスセンターや常磐ハワイアンセンターのような役割を この「湯川内温泉」が担っていたのかもしれない。 世界一のツルと、鹿児島一の名湯。 出水へ一度は行くべし! |
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