旅行大好きな、新米ライター望月が、
実際に食べた「駅弁」と、実際に出かけた「小さな旅」を紹介します。
お出かけの時の参考になれば(?)幸いです。




2004年3月22日(月曜)

偕楽園の梅を求めて、水戸へやってきました。
今回は、JR常磐線・水戸駅の駅弁をご紹介します。



上野から水戸まで、特急「スーパーひたち」号で65分。
時速130キロの高速運転で、あっという間に利根川を渡り、
一息ついた頃には、水戸に到着といった感じです。
2時間程かけて、のんびり普通列車でも悪くない距離ですね。
水戸からは、大子・郡山方面へJR水郡線、
大洗・鹿島方面へ、3セクの鹿島臨海鉄道が発着しています。



水戸駅の駅弁は、「鈴木屋」と「芝田屋弁当部」の2社が販売。
駅弁売場は2社共通で、改札を入って左側がメイン。
朝7時〜夜9時ごろの営業です。
あとは、上野行特急列車と鹿島臨海鉄道が発着している、
7・8番線に1ヶ所あります。
7・8番線の入口には「改札内改札」があるので、
利用者以外は、ちょっと使いずらいです。



水戸といえば、とにもかくにも「水戸黄門」!
水戸イチの名物駅弁といえば、やっぱり「印籠弁当」(1050円)。
印籠を模った三段重ねのお弁当で、鈴木屋さんのお弁当です。



「この弁当が、目に入らぬか!」と、いきたい所ですが、
中味は意外とあっさり。健康系のお弁当でイケますよ。
栗ごはん&手まり寿司で、おかずのメインは常陸豚の角煮です。



「将軍」(840円・芝田屋弁当部)は、栗おこわ入りの幕の内弁当。
水戸は、ビジネスユースが多いせいか、幕の内系の弁当が充実。
出張ビジネスマンの「助さん角さん」のように、脇を固めます。



さて、水戸名物といえば「水戸納豆」も、忘れてはいけません。
「納豆弁当」(550円)は、鈴木屋からの発売です。
強烈な「ニオイ」のせいか、駅弁化は意外と遅く、
3年前・2001年のことなんですね。



納豆天ぷら・高菜巻き・納豆&挽肉の炒物の卵巻きの3点セット。
食べた後、ニオイ・粘り感も気にならず、上手く仕上げています。
以前、このお弁当を初めて食べたとき、高菜との組み合わせに、
「この手があったか!」と、驚きを覚えたものです。
量は多くないので、朝食向けにお薦めしたいと思います。

あまり「派手さ」はありませんが、
確実にお腹を満たしてくれる「水戸の駅弁」。
駅弁にも、幕末まで本来の「武士らしさ」を貫いた
水戸藩士のような渋さを、感じられるかもしれませんね。

■旅のワンポイント〜見ごろです!偕楽園の梅



水戸に春を告げる、日本三名園の1つ、「偕楽園」の梅。
藩主の徳川斉昭が、江戸にあった梅の実を採取して、水戸に植え、
「飢饉と軍備」に役立てようとしたのが始まりなんだそうです。
今では、千波湖と共に大きな公園として整備され、
NYのセントラルパーク級の広さを誇る都市公園になっています。



東門から入ったメインストリートは、
平日にもかかわらず、ものすごい人出。
水戸駅前の偕楽園行きのバス停には、長蛇の列が出来ていました。
まずは、青空に映える「梅」をご堪能ください。









梅も「紅白」そろい踏み!
サイバーショットの「接写モード」で、一層きれいに撮れました。



園内の好文亭(190円)から、梅林を眺めるのもいいですね。
満開になれば、なお、きれいなことでしょう。



右手には水戸市民のオアシス、「千波湖」が、広がります。
湖の周りを、ジョギングしている人が目立ちました。



湖には、やがて北へ向かう白鳥が、西日に黄昏ていました。
そんな白鳥を見守っているのは…?!



「ハーハッ、ハッ、ハッ!」、黄門様というわけです。
ちなみに「黄門」とは「中納言」の別称で、
「水戸黄門」と呼ばれた人は、通算「7人」も居たんだとか…。
ま、水戸へ来たら、この銅像の前が記念写真スポットですね。



そういえば…、梅祭りの期間中、園内には、
鹿島臨海鉄道・大洗駅の「万年屋」さんも、出張販売しています。
駅弁を園内で広げている人も、かなり居ましたよ。



「磯節」(1000円)を食べてみました。
サザエがまるごと1個入った、食べ応えのあるお弁当。
大洗の駅弁は、改めて紹介することにいたしましょう。

2月末〜から3月に見ごろを迎える「偕楽園」の梅。
1度、足を運んでおく価値は、ありそうです。

※水戸へ便利なきっぷ…「ひたち往復きっぷ」
上野〜水戸間は、特急「スーパーひたち」「フレッシュひたち」が、
30分ヘッドで結ぶ特急街道です。
ビジネスユースも多く、自由席はかなり混雑するのが常。
確実に座って行きたい時には、「ひたち往復きっぷ」がお薦めです。
自由席とほぼ同じ値段で、指定席を利用できます。
詳しくは、JR東日本のホームページで。
http://www.jreast.co.jp/tickets/de_f.html?ID=71

タキシートボディが売りの651系「スーパーひたち」が、
JR東日本初の特急として登場してから、この春で15年。
古さを感じさせないデザインで、今日も快走しています。




2004年3月13日(土曜)



予告通り、東京駅から2時間10分、
山形新幹線「つばさ」に揺られて、山形・米沢へやってきました。
12年前に開業した「つばさ」号は、日本初の“ミニ新幹線”。
ミニ新幹線は、在来線の「レールの幅」を新幹線仕様に広げたもの。
トンネルや踏切などは、在来線のままなので、
福島〜山形〜新庄間の最高速度は、130キロに据え置かれています。
主に充当されている400系新幹線も、コンパクトなつくりで、
普通車は2−2列、グリーン車は2−1列です。



今回の駅弁紹介は、奥羽本線・米沢駅。
もともと、奥羽本線自体は、福島〜青森を結ぶ路線でしたが、
福島〜新庄間は「山形新幹線」、新庄〜大曲間はローカル線、
大曲〜秋田間は「秋田新幹線」、秋田〜青森間は日本海縦貫線の一部と、
事実上、分断された路線になっています。
米沢にはこの他、新潟の坂町から非電化の米坂線も、乗り入れています。



米沢の駅弁業者は、改札をはさんで2社。
1番線の改札出口に向かって、左に「新きねや」。
右側に、開業と同時創業の「松川弁当店」が営業。
共に、腕を磨きあっています。



米沢イチの名物駅弁といえば「牛肉どまん中」(1000円・新きねや)。
駅弁大会でも、すぐに売切れてしまうお弁当ですね。
最近、街中の牛丼は姿を消していますが、「米沢牛の牛丼」は健在。
牛肉の味も、お米も「どまんなか」です。



これに真っ向勝負を挑むのが、「牛肉道場」(1020円・松川弁当店)。
スパイシーな感じの米沢牛が、紅生姜とマッチします。
2つを食べ比べてみるのも、悪くないですよ。



同じ松川弁当店では、「牛串弁当」(1000円)も人気。
米沢牛のブロックを、ガツンと串刺しにしたあっぱれな一品。
口の中でとろける米沢牛が味わえます。



新きねやの駅弁で、米沢牛の焼肉を味わいたい時は、
「栄太郎」(1000円)もアリでしょう。
栄太郎とは、新きねやの「社長さん」のお名前。
新幹線開業の際、少しインパクトのある駅弁を…、ということで、
この名前に決まったそうです。

さて、2つの駅弁屋さん、どっちに軍配を上げるか?といったら、
今回は「新きねや」さんに上げたいと思います。
お昼前に「牛肉どまん中」と「牛肉道場」を食べ比べたところ、
食感は、調整時間がやや早かったはずの「…どまん中」の方が温か…。
「冷めても美味しいから駅弁」とは言うものの、
少しでも温かい駅弁を手に出来れば、やはり有難いものです。
確かに「新きねや」さんは、保温に配慮する様子が見られましたが、
改めて、温かい駅弁を出している秘密を尋ねたところ、
駅前での調理場で少量ずつ作り、列車の発着や売れ行きに合わせて、
随時、お弁当を補充しているそうです。
30年以上前、雪の米沢駅で立売りをしていたところ、
弁当そのものが凍りつき、売物にならなくなってしまったんだとか。
その反省から、今の売り方が生まれてきたそうです。



さ、老舗の「松川弁当店」は「新きねや」の攻勢にどう立ち向かうか…?
こちらは、改めてお話を伺うことにいたしましょう。
何はともあれ、米沢では「駅弁の食べ比べ」が、お薦めですよ!

■旅のワンポイント〜湯ったり山形!雪見の露天風呂

山形新幹線は、別名“温泉新幹線”と呼ばれるほど、
沿線のほぼ各駅に、自慢の温泉があります。
米沢では、白布(しらぶ)温泉&小野川温泉が有名。
今回は、ジンバブエディレクターと一緒に、2泊3日、
泉質にこだわる温泉旅に行ってきました。
まずは、白布温泉からご紹介しましょう。



開湯700年を誇る「白布温泉」は、かつて、
東屋・中屋・西屋と、3軒並んだ萱葺きの宿が有名でした。
しかし、2000年の火災で東屋と中屋が全焼。
今も萱葺きで残るのは、「西屋」だけになってしまいました。
そんな趣のある伝統の宿、「西屋」のお風呂は…。



なんと豪快な打たせ湯!!!
湯船からは、雪解けの川のようにお湯があふれ、
見事な源泉掛け流しのお風呂を、味わえます。
年季が入って“丸みの出た”石風呂で、
溢れるお湯に体を任せていると、お湯に感謝の気持ちすら生まれます。
石膏の成分を含んだ弱アルカリ性のお湯は、
入浴後のすべすべ感も、たまりませんね!



さて、今宵の宿は再建された、お隣「東屋(ひがしや)」。
こちらには、雪見の露天風呂があるんです。



源泉56度のお湯が、冷気によって適温になった、
「東屋」の露天風呂。
思わず長湯したくなりますよ。



この日の夜は、米沢牛の柔らか〜い「しゃぶしゃぶ」!
美味しくいただきました。



さ、続いては小野小町開湯、美人の湯で知られる「小野川温泉」へ。
質素でひなびた風情が、間違いなく心を癒してくれる街です。
この小野川温泉、足湯の整備や湯めぐり手形、IT化など、
実は今、温泉好きには、大注目の温泉なんです。
そんな小野川温泉のランドマークは、共同浴場の「尼湯」(200円)。
温泉街の中央に鎮座する、趣のある建物です。



脱衣場から一続きになったお風呂には、温泉ならではの硫黄臭が充満。
やや塩辛い味のする源泉が、ふんだんに注がれています。
ただ湯温が82度と高いため、源泉とほぼ同量の加水もあります。



6〜7月にはホタルも舞う、大樽川のほとりには、
近年作られた「露天・小町の湯」もあります。
このお風呂、源泉掛け流しながら「無料」なんですね。



雪見の無料露天風呂は、地元の方に深く愛されるお風呂!
ご近所の方が、車でやってきては、
入れ替わり立ち代わり、お湯に入っていきました。
こちらも冷たい外気と、対岸から引湯する間に湯温が下がり、
少々熱めながらも、体の芯から温まるお風呂でしたよ。



さて、小野川随一の泉質を誇る宿といえば「うめや」さん。
以前、畑中チーフも泊まった宿ですね。
熱交換システムによって、成分を一切薄めていないお湯は最高!
余熱は、館内暖房などに役立てられているんですね。
あと、ロビー等でつながる無線LANは、ビジネスユースにも魅力です。
詳しくは「うめや」ホームページをご覧ください。

http://www.onsentamago.com/



旅の締めは、肉厚、肉汁たっぷりの米沢牛ステーキ!
御膳のほかに、別料金でいただくことができます。
米沢牛&雪見の温泉三昧だった今回の旅。
冬の米沢ほど、満足度の高い所はないでしょう。




2004年3月8日(月曜)

たまには、東京駅の駅弁も紹介しましょう。



こちらは、東北・上越新幹線ホームの駅名票。
91年の開業から、早いもので13年になります。



東京駅の中でも、特に品揃えがいい、
新幹線中央乗換口近くの「NRE・5号売店」です。
時間帯がいいと、東北の一部のNRE駅弁を、
入手することも出来ます。



最近のNRE駅弁は、高級化路線が顕著。
その一翼を担う、東京駅限定発売の「東京弁当」(1600円)です。
老舗料亭のおかずを集めたこともあって、
確かに素材の良さは、感じられる一品です。



朝、軽く小腹を満たしたいときに、最適なのは「朝まく」(450円)。
定番「幕の内弁当」のミニバージョンです。
7〜8時台頃までの、早朝限定発売です。



ボリュームたっぷりの駅弁が多い中、
軽めの駅弁が食べられるのも、朝ならでは。
東京駅の駅弁にしては、好きな方ですね。



JA全農が開発したぴゅあ弁当シリーズの1つ、
「鶏づくし弁当」(850円)も、NREの売店で売っています。
1日100個限定なんだとか…。



照り焼き、つくね、そぼろなど、鶏三昧の中味。
あっさり感もありますが、お腹にはしっかり貯まる感じです。

ま、東京駅の駅弁は、何かと話題になりますので、
このくらいにしておきましょう。


■旅のワンポイント〜買えちゃう!?「View Suica」!

首都圏にお住まいなら、もうほとんどお持ちですね「Suica」。
えっ、まだ持ってない? それは勿体ない!
最初は、その機能に懐疑的だった方も多かったかもしれませんが、
スッと改札を通過できる利便性を、1度体験すると、
「なんて便利だ!」と思えてくる、優れもののICカードです。
最近では、さらに一歩進んで、駅ではこんなキャンペーンも…。



「Suica・電子マネーモニター実施中!」
大きい駅では、よく見かけますね。
去年秋から、「Suica」のクレジット機能がついたバージョン、
「View Suica」を持っている人がモニターとなって、
「電子マネー」の運用実験をしています。
小銭を出す手間が省けるので、楽々ですよ。



最近、東京駅で駅弁を買うときには、小銭を出した記憶がありません。
もちろん「View Suica」で、あっという間に、らくらく購入!
「カードを機械に当ててください!」と言われ、
「ピッ!」と音が鳴ったら会計は終了。
店員さんが慣れてくれば、会計時間は圧倒的に短くなるでしょう。



旅のお供の一冊も「View Suica」で、サクッと買えちゃう!
これも近い将来、当たり前の光景になるかもしれませんね。



パン屋さんでも「Suica」!
トレーを持って、小銭の心配をするのは面倒ですよね。



今や、廻るお寿しも「Suica」で食べる時代になりました。
しっかりチャージしてあれば、お皿の枚数も気になりません。



上野駅などにある、セルフの「さぬきうどん」のお店でも、
「Suica」が使えます。
小銭を心配せず、トッピングの選択に集中できますね。

★「View Suica」の上手な使い方〜「長距離はView! 短距離はSuica!」
きっぷを買うときは、クレジットカードである「Viewカード」と、
電子マネーである「Suica」の両方を使えます。
ただ「Suica」は、最大チャージ金額が2万円と、
低く設定されていて、郊外やJR他社では使えないことも…。
お薦めなのは、長距離のきっぷは「Viewカード」で買って、
券売機で買える程度の近距離きっぷは、「Suica」で済ませる方法。

これは、きっぷに限らず、普通の買物にも応用できます。
「多額はクレジット、少額は電子マネー」というやり方は、
やがて来る、現金を所持しない「電子マネー社会」になっても、
有効な使い分け方だと思いますよ。
また、「Viewカード」で貯まったポイントが、
「Suica」にチャージできるようになっているのも、見逃せません。
首都圏在住の旅好きの方は、必携の一枚と言ってもいいでしょう。

ただ、「電子マネー社会」で恐いのが「使いすぎ」。
ある種の「自制心」も必要ですね。
例えば、「1ヶ月・1万円」という「総額」を決めるのも有効です。
券売機で使用履歴を表示して、前のチャージから1ヶ月経ったら、
改めて1万円をチャージするといった形にしていくんですね。
カードに使われるのではなく、使いこなすのが重要です。

これ以外にも、お店で「Suica」が使えるケースはいっぱい!
今月22日からは、クレジット機能のない、
普通の「Suica」でも買えるようになります。
(電子マネー対応のマークが入っているものに限ります)
駅のコンビニやキオスクなどでも、近く導入。
さらに「Suica」は、私鉄のパスネットやバス共通カードとの統合も、
2006年度をメドに決定済。
新しく始まる「電子マネー」の社会、ちょっとドキドキしますね。
詳しくは、JR東日本のホームページをのぞいてみてください。

http://www.jreast.co.jp/

さて望月は、これから雪の山形・米沢へ…。
次回は、米沢牛の駅弁と名湯をご紹介しますので、お楽しみに!




2004年3月1日(月曜)

今回は、すっかり東京の通勤圏となった
JR東海道本線・三島駅の駅弁をご紹介します。



東京から三島までは、東海道新幹線「ひかり」号で43分。
9〜19時の奇数時間帯・06分発の列車が、停まります。
在来線の各駅停車も、隣の沼津まで毎時1本の運行があり、
のんびりと、2時間ちょっとの汽車旅を味わえます。
三島からは、修善寺へ伊豆箱根鉄道が分岐します。



メインの売場は、画像にもある新幹線ホーム。
朝は6、7時から夜9時半ごろまでの販売です。
三島では「こだま」号が、「のぞみ」の通過待ちをすることが多く、
停車時間に気分転換がてら、ホームへ買いに出てもいいですね。
このほか、新幹線の待合室と、南口の改札外にも売場があります。
在来線ホームには、そば屋があり「弁当」と書いてありますが、
駅弁の販売はしていませんのでご注意!



三島駅の駅弁を販売する「桃中軒」さんのイチ押しは、
去年、発売した新しい駅弁、「港あじ鮨」(850円)です。
ニッポン放送をお聴きの皆さんなら、
時々コマーシャルが流れていますから、ご存知の駅弁かもしれませんね。
一部の小田急ロマンスカーにも、積み込まれているようです。



沼津の港にあがる、脂たっぷり駿河湾のアジを、
江戸前・太巻きの2つのお鮨で、味わうことが出来ます。
天城山のわさびの葉でくるんだ鮨も入って、
単調になりやすい鯵鮨を、飽きさせない味に仕上げていますよ。
自分ですり下ろす「生わさび」も、面白いですね。
ぜひ1度、お試しあれ!



実は“自分ですり下ろすわさび”というのは、
この「海ひこ山ひこ」(1000円)以来、「桃中軒」さんの得意技。
伊豆の「海の幸」&天城の「山の幸」と、地域の特性を活かした、
あっさり味ながら、食べ応えのある駅弁です。



ちらし寿司が好きという方には、「奥駿河磯ちらし」(580円)もお薦め。
リーズナブルな価格も、魅力ですね。



カニ・エビ・タコ・サバなど、海の幸がたっぷり入って、
この価格は、相当いいです。
サバ好きの望月にとっては、〆鯖がいいアクセントになりました。



新幹線ホームからは、富士山も望める三島駅。
中伊豆・西伊豆の玄関口らしい駅弁が、いっぱいです。

■旅のワンポイント〜熱〜い伊豆長岡温泉!ぶらぶら歩き



三島駅から伊豆箱根鉄道に揺られること20分、
伊豆長岡駅へやってきました。
東京から直通の「踊り子」号なら、2時間弱で着きます。
今回は、伊豆長岡の共同浴場めぐりをメインに、ブラブラします。



駅からバスで、温泉場へ。
狩野川にかかる「千歳橋」を渡ると、伊豆長岡町へ入ります。
三島駅でバスまでの通しきっぷを買えば、40円割引で450円。
電車もバスも、高頻度の運転で使いやすいです。



伊豆長岡温泉は、「古奈(こな)温泉」と「長岡温泉」の、
2つの温泉場から成り立っています。
まずは、駅に近い古奈温泉の共同浴場「あやめ湯」(300円)から。
駅からの道がつき当たった「西琳寺」の前にあります。



午後の一番風呂を狙って、行ってみました。
伊豆長岡のお湯は、「熱いお湯」!
集中管理になってはいますが、源泉の温度は60度ぐらい。
ph8.8、アルカリ性のやわらかいお湯を味わえます。
浴槽では、大体45度ぐらいで、3分入っていられればいいでしょう。
一緒だった地元の方は「きょうは、特に熱い!」と話していました。



伊豆長岡の名物は、9軒のお店が味を競う「温泉まんじゅう」。
私は20年前くらいに、食べ歩きをしたことがありますが、
今では、町ぐるみで「温泉まんじゅう」のPRをしている模様。
どこの店も、“自称”「元祖」や「総本家」なのが面白いです。
「薄皮&こしあん」が気に入っている「黒柳」に来てみたら…、
この日は設備点検とかで、残念ながらイレギュラーのお休み!



今度は、長岡温泉の共同浴場「南大衆浴場」(300円)に来てみました。
伊豆長岡温泉駅のバスターミナルから、すぐの場所です。
泉質は同じですが、建物はこっちの方がレトロな感じ。



年季の入ったタイル張りの浴槽は、意外と深いです。
先客の方が、水でうめたようで、湯温は42度を指していました。
完全に地域密着のお風呂で、地元の方の社交場でした。
この「南大衆浴場」は、耐震性の問題で建て替えを迫られているとか。
何とか、このいい雰囲気は、残して欲しいものです。
改修するにしても、良質なお湯が損なわれないことを、
切に望みたいと思います。



これら伊豆長岡の共同浴場は、基本的に午後からの営業。
午前中に着いたら、駅を反対側に出て、
「反射炉」(100円)へ行ってみるのもいいですよ。
1.5キロぐらいの道のりなので、歩いても30分ぐらいです。
(バスもありますが、本数は少ない…)



入ると、食事も出来る土産物店「蔵屋鳴沢」の方が、
反射炉の説明(お茶の無料サービス付)をしてくれます。
江戸末期、ここで作った鉄を、大砲に加工して、
ニッポン放送がある「お台場」に配備しようとしたわけですね。



湯上りは、ほてった体を冷やしがてら、温泉まんじゅう片手に、
狩野川の土手を歩くのもまた、いいでしょう。
(去年、竹内結子さんのドラマでも、よく出ていた風景…)
源氏や北条氏の史跡も多く、歴史好きにはたまらない土地。
駅から温泉場へかけての案内が、少々不親切なので、
事前にHPでチェックしておくことをお薦めします。

http://www.izunotabi.com/