旅行大好きな、新米ライター望月が、
実際に食べた「駅弁」と、実際に出かけた「小さな旅」を紹介します。
お出かけの時の参考になれば(?)幸いです。




2003年8月26日(火曜)



高校野球大好きな、新米ライター望月。
この夏も「熱い」甲子園へ向けて、関西遠征!
そんなわけで「駅弁膝栗毛」は、大阪から新快速で23分、
JR神戸駅をご紹介します。




神戸駅「唯一」の見所と言ってもいいのが、こちら。
実は神戸駅、東海道本線の終点で、神戸から先が山陽本線。
でも、ほとんど全ての列車が、直通運転をしており、
駅前繁華街も、2つ隣の「三ノ宮駅」の方が充実。
神戸駅自体は、ちょっとした「途中駅」というのが実状です。




神戸駅の駅弁屋は、明治36年創業の「淡路屋」さん。
元は、福知山線の駅弁業者だったようですが、
戦災で神戸の駅弁業者が廃業し、移転。
戦後は、神戸・三ノ宮・新神戸などで駅弁を販売しています。
(品揃えの点では、山陽新幹線・新神戸駅が一番いいようです)




神戸の看板駅弁は、神戸牛を使った「肉めし」(1000円)。
「冷めても美味い牛肉」をキャッチフレーズに人気を博し、
発売から、近く40年を迎えます。




牛のもも肉を香辛料に7時間漬け込み、
特製のたれで柔らかく焼き上げているそうです。
私としては、ドライカレーのご飯が、
神戸のハイカラな雰囲気を醸し出していて好印象でした。




もう1つの名物、「神戸ワイン弁当」(1600円)と、
「すきやき御飯」(1000円)もご紹介します。




「神戸ワイン弁当」は、ビーフステーキとワインの組み合わせ。
ご飯のほか、パンも入ってボリュームたっぷりです。
ワインが苦手な方のために、コンソメスープと入れ替えた
「ビフテックランチ」という駅弁もあるようです。




「すきやき御飯」は、紐を引っ張って温めるタイプの駅弁。
99年の「のぞみ」号・新神戸停車を記念して発売されました。
加熱タイプの駅弁は、「淡路屋」さんお得意の商品で、
穴子や鯛の駅弁にも応用されています。




加熱タイプは、価格の割に上げ底なのが、ちょっと難点。
でも、温かい駅弁を頂けるのは、いいことですね。

神戸の駅弁は、名物駅弁を作ったり、
ワイン入りの駅弁や、加熱式容器のものを出したりと、
近年の駅弁界をリードしています。
これからの駅弁は、どうなるのか?
駅弁先進駅・神戸の動きには、注目です。

■旅のワンポイント〜夏の甲子園'03&有馬温泉の外湯



今年もやって来ました「夏の甲子園」。
私が訪れたのは、8月20日・12日目。
今回の目当ては、常総学院・木内監督の「最後の夏」と、
東北高校のダルビッシュ投手です。




特別内野自由席(1200円)からは、
投球練習をする選手を間近に見ることが出来ます。
画像は、今大会最大の“アイドル”、東北・ダルビッシュ投手。
身長193センチの長身から、150キロ近い球が繰り出されます。




客席に、ダルビッシュ選手向けの「ボード」も登場した
「平安×東北」戦は、この夏一番の「投手戦」。
ダルビッシュ投手と平安・服部投手の「奪三振ショー」となった
素晴らしい一戦でした。
延長11回、東北のサヨナラシーンは、球場の時間が
一瞬止まったようでした。



続く第4試合「常総学院×静岡」戦は、木内監督の「マジックショー」。
2ストライクからのスクイズや、絶妙の継投など、
見ていて胸が「すっと」する、木内マジックが堪能できました。
客席からは「マジック!」と、大きな歓声が飛んでいましたよ。
最後の夏を優勝で飾った常総・木内監督。
半世紀に渡る監督業、お疲れさまでした。




一方、常総学院に敗れた静岡高校は、「甲子園の土」を
かき集めて来年へ。これもまた「夏の風景」です。



さて、甲子園観戦のあとは、汗を流しに、六甲山中の「有馬温泉」へ。
日本三名泉、日本三古湯の1つで、「歴史と格式」のある温泉です。
金泉・銀泉という2つのお湯が楽しめるのも特徴。
三宮からは、地下鉄・北神急行・神戸電鉄を乗り継いで30分ほどです。




まずは、外湯の「有馬本温泉・金の湯」(650円)。
有馬温泉駅から川沿いに上って、5分ほどの場所です。
去年12月に、リニューアルオープンしました。



「金の湯」の前には、飲泉の出来る場所があります。
金泉の特徴は、強い鉄分の入った「赤いお湯」。
あの太閤・秀吉も愛したお湯なんだとか。
口に含むと、しっかり鉄の味わいがします。
でも「金の湯」のお風呂に入ると、何故かどうして塩素の臭い…。
改修に合わせて「改悪」?!ちょっと残念です。



有馬温泉にも、いま流行りの「足湯」がオープンしていました。
場所は「金の湯」の隣。幅広い世代に好評ですね。



金泉の源泉は、高台に登ったところにある天満宮の境内。
「天神泉源」と呼ばれ、いつも湯煙が上がっています。
有馬には何ヶ所か湯煙が上る光景が見られ、温泉場の
風情も一杯です。




有馬温泉にはもう1つ、成分の違ったお湯が湧いています。
こちらは、炭酸泉・ラジウム泉の「銀泉」を使った
「有馬温泉・銀の湯」(550円)です。



炭酸泉ということもあってか、お湯の色は緑っぽい色。
清潔感はあるのですが、ここもバッチリ塩素臭…。
ちなみに、「金の湯・銀の湯」両方入るときには、
「2館共通券」(850円)がお得です。

有馬温泉は、大阪から1時間以内と近いこともあって、
巨大なホテルがあり、高級旅館も多数。
でも、これに合った湯量を確保するのは、難しいのでしょう。
各地の温泉が抱える問題は、有馬でも重要な問題のようです。

風情ある古湯・有馬。
浴衣を着て、下駄でカランコロンと音を立て、そぞろ歩く姿が、
とても似合う湯の町です。





2003年8月18日(月曜)

新米ライター望月、愛知県の東端・豊橋へやってきました。
今回は、JR東海道本線・豊橋駅の駅弁をご紹介します。




東京から豊橋まで、東海道新幹線「こだま」で2時間20分ほど。
10月のダイヤ改正で豊橋停車の「ひかり」が大きく増えるので、
東京からのアクセスは、飛躍的に改善しそうです。
この他、風光明媚なローカル線・飯田線が分岐。
また、私鉄の名古屋鉄道が乗り入れ、
ちょっとしたターミナル駅となっています。




豊橋駅の駅弁業者は「壺屋弁当部」。
新幹線と在来線の乗換口に常設の販売所が1つ。
また日中は、在来線改札を入った正面で、
駅弁を売っていることもあります。
もちろん、新幹線ホームでは、いつでも売っています。
(新幹線ホームの方がバリエーションが豊富かも…)




豊橋の看板駅弁を2つ。
「稲荷寿し」(右・450円)と「手筒花火」(左・1000円)です。




豊橋の隣町は豊川。豊川といえば、有名な「豊川稲荷」!
そこで「稲荷寿し」が、看板商品というわけです。
肉厚のお揚げに、甘く染み込んだタレ。
価格も手頃で、1度は賞味したい一品です。




三河地方名物・手筒花火にちなんだ駅弁、「手筒花火」。
花火をイメージしたのり巻きに、
豊橋名産「ちくわ」も入って、土地柄を感じることが出来ます。




「うなぎ飯」(900円)と「駅弁の日弁当」(820円)も食べてみました。



豊橋の「うなぎ飯」は、数年前に京王百貨店の駅弁大会で、
実演販売もやっていた有名駅弁です。
以前ご紹介した浜松駅(02年7月・03年5月)も、うなぎが名物なので、
旅の途中では、どっちの駅で買ったらいいか迷うところ。
「リーズナブルさ」を優先するのなら、豊橋の「うなぎ」を推薦します。




「駅弁の日弁当」は、静岡地区の駅弁業者が競作で出していたようですが、
掛紙にある駅で、最近このような駅弁を見かけたことはありません。
今では「うなぎ入りの幕の内」という感覚で販売しているようです。

豊橋の駅弁は全般的に、価格の割にボリュームたっぷり。
手頃な駅弁が多く、ケチケチ旅行の方にもお薦めできますね。
そして、話題をもう1つ。



東海道新幹線を走っていた「100系」新幹線が9月で引退を迎えます。
2階建車両やグリーン個室などが付いた、少しバブリーな時代の新幹線。
最高速度・時速220キロという「足の遅さ」がネックになって、
東海道からは姿を消すことになりました。
最近は、「こだま」号が中心の「100系」。
今月中で事実上、通常の運転は終了する模様です。
バブル時代を懐かしみながら、「こだま」の2階建グリーン車で豊橋まで。
夏休みの思い出に、いいかもしれませんね。


■旅のワンポイント〜「ゲロッパ!」公開記念・「ラグーナ蒲郡」に潜入!!

井筒監督・待望の新作映画、「ゲロッパ!」が公開されました。
笑いと涙なしでは見られないこの映画、重要な舞台となったのは、
愛知県蒲郡市にある「ラグーナ・蒲郡」。
事前に調べたところでは、7つの施設が合わさったマリンリゾートのよう。

○海のテーマパーク(遊園地)「ラグナシア」
○ショッピングモール「ラグーナ・フェスティバルマーケット」
○マリンスポーツ体験が出来る「ラグナマリーナ」
○レストラン「ラグンブルー」
○癒しの空間「テルムマラン・ラグーナ」
○天然温泉「ラグーナの湯」
○分譲マンション「ラ・メルカーサ」

一体「ラグーナ蒲郡」とは、どんな所なのか?
新米ライター望月が単身潜入、その全貌に迫ってきました。




駅弁をご紹介した豊橋から蒲郡まで、快速・新快速でわずか10分。
東海地区の快速は、時速120キロ運転で名古屋からも40分くらいです。




蒲郡駅の南口から「ラグーナ蒲郡」行のバスが出ています。
日中は、大体10分おき。運賃は290円、後払い式です。




高さ65メートルの観覧車が見えてきたら、ラグーナはスグ!
東海道新幹線からも、海をバックに見えることでしょう。

◆フェスティバルマーケット(入場無料)




夏休みということもあって、すごい人出です。
60以上のお店が入って、地域のショッピングスポットとしての
役割も果しているようです。




インフォメーションセンターでは、「ゲロッパ!」の前売券を
販売していました。名古屋近郊は、8月23日公開です。




フェスティバルマーケットの前では、タンゴを踊っている人が…。
名古屋中心に活動している方々のようです。

◆ラグナマリーナ(乗船は有料)




「ラグナマリーナ」のフェスティバルピアからは、
気楽に乗ることが出来るクルージングヨットやボートが出ています。
私は「スピードクルージング」(30分・2000円)で、
三河湾に浮かぶ小さな島まで、ちょっとした船の旅を…。




こんがり小麦色に焼けた水野さんが、乗客をナビゲート。
「スピードクルージング」だけあって、スピード感たっぷり!
30分間ずっと、ジェットコースターに乗っている感じで、
上半身が海水をかぶることもしばしば…。
つかまっていないと、間違いなく海に投げ出されてしまうでしょう。
「普通の遊園地には飽きたなぁ」という方に、ぜひお薦めです!




夏休み中は朝、島に来て、1日バーベキューを楽しむことも出来るとか。
島に残る人たちに見送られ、再びラグナマリーナへ戻ります。
ゆったりしたヨットのクルージングもあって、
個人的には、このクルージングが、「ラグーナ」ではイチ押しです。

◆ラグーナの湯(大人1000円)




体が潮まみれになってしまったら、「ラグーナの湯」で一風呂。
源泉を持っているようですが、お風呂には塩素臭が…。
もちろん、景色はいいですよ。




足湯も大盛況。気楽に温泉を楽しむことが出来ますね。

◆ラグナシア(入園券1300円・パスポート3100円)




「ゲロッパ!」の主要なロケが行われた「ラグナシア」への入場は、
午後3時以降がお得。
スターライトパスポートが2500円、入園だけなら1000円です。



この光景、「ゲロッパ!」を見た方なら、ピン!と来るはず…。
大事なシーンで登場しますね。






夜7時半からは、「ウォーターファンタジー」。
噴水と光のショーが繰り広げられます。







続いて、8時からは「花火」も見られました。

首都圏に住んでいると、行く機会は少ない「ラグーナ蒲郡」。
ここには近い将来、話題の「中高一貫校」も設置される予定です。
リゾート地としては、一味違った展開になりそうな予感…。
ちょっと注目の存在です。
そんな「ラグーナ」を楽しむ一番の方法は、
やはり映画「ゲロッパ!」を見ること!
これだけは、間違いなさそうです。




■「ラグーナ蒲郡」のホームページ
http://www.laguna-gamagori.co.jp/

■「ゲロッパ!」の撮影風景を紹介しているページ。
http://www.laguna-gamagori.co.jp/club/news/geroppa.html


2003年8月11日(月曜)



山梨の駅弁・第2弾は、JR中央本線・甲府駅です。
新宿から特急「あずさ」号で、大体1時間半。
特別快速と普通列車を乗り継ぐと、2時間半ほどです。
またJR東海の身延線が分岐、特急「ふじかわ」号が、
2時間あまりで静岡へ直通して、東海道新幹線と接続します。



甲府駅の売場は、改札を入ったところと、
1番線ホーム東京側、2・3番線ホーム松本側の3ヶ所。
東京ではおなじみ「NRE」が経営する売店です。




「甲府駅のおべんとう」(800円・丸政)です。
丸政さんは、同じ山梨県内、小淵沢駅の駅弁屋として、
いくつもの有名駅弁を世に送り出し、駅弁で小淵沢の名を、
一躍、全国に知らしめた有名な業者です。

(小淵沢は、改めて特集することに致します)



中味は普通の幕の内ですが、グラタンが「ほうとう」風だったり、
巨峰味のデザートがついているなど、工夫された駅弁です。

この他に「煮貝めし」「甲府駅開業100周年弁当」などが、
現在、甲府駅のオリジナル弁当としてあるようですが、
今回訪れた時は、売り切れていました。

甲府は、山梨の県庁所在地であり、中央線随一の途中駅。
しかし2002年3月、駅弁業者だった「日食甲陽軒」が解散、
実質的に駅弁のない駅になってしまいました。
私は、以前から甲府駅の駅弁を食べる機会が多くあり、
中でも15年前に食べた「武田陣中鍋めし」は、
印象深かった記憶があります。
現在、甲府駅で売られている駅弁は、
東京でも売っている駅弁や、小淵沢の駅弁が主流。
甲府オリジナルの駅弁が少ないのが残念です。

■旅のワンポイント〜夏にキモチいい!山梨のヌル〜い温泉Part2

さあ、前回に引き続き山梨の「ぬるい」温泉をご紹介します。
甲府の近郊は、ホント温泉の多いところです。

◆石和温泉「旅館・深雪温泉」
(1泊2日<一部屋2名>お一人10800円〜)


★「旅館・深雪温泉」ホームページ



甲府の2駅手前は、有名な石和温泉です。
温泉を掘り当てたのは昭和36年と、比較的歴史は浅いものの、
交通アクセスのよさもあって、近代的な温泉街が発達しています。




石和のお薦めは、源泉を2本持っている「旅館・深雪温泉」。
大きな露天風呂を維持できるのも、豊富な湯量のおかげです。
詳しくは、ジンバブエディレクターのメルマガでどうぞ。







夏場、石和温泉では、午後8時50分からの10分間、
花火を打ち上げています。
泊り客は皆、窓を開けて、夏の風物詩に歓声を上げていました。


◆甲府市「いかり温泉」(500円)

甲府市内は、至る所で温泉が湧いています。
しかも、庶民的な銭湯が「天然温泉」というケースが多いんです。




甲府市内を走る県道5号線「アルプス通り」沿いにある「いかり温泉」。
バスでは、甲府駅バスターミナルの5・6番線のバスに乗車、
「貢川交番前」で下車、左手に大きな看板が見えます。
ココの特徴は何といっても…。



何とお寿司屋さんの中に温泉があるんです。
泉質も良好だとか…。
訪れたこの日(火曜日)は、あいにく定休日でした。

◆甲府市「草津温泉」(350円)



「甲府なのに草津?」と思われたかもしれませんが、
ココの温泉は、甲府では珍しく48度と「熱い」温泉。
ゆえに「草津…」なんだとか。
ちなみに建物の2階は、雀荘になっています。
場所は、駅前から国道52号線へ入り、「荒川橋」を渡ってスグ。
バス停では、「貢川交番前」の1つ手前、「上石田町」が近いです。



左手の浴槽に、48度の源泉が掛け流しになっています。
溢れ出した熱いお湯は、手前の浴槽で加水され、
丁度よい温度で入ることが出来るようになります。

◆竜王町「山口温泉」(500円)



甲府駅バスターミナル・5番線から、山梨交通の
鰍沢、西野方面のバス(40番台の系統)に揺られること20分。
「榎局」バス停で下車(290円)、住宅地の中を歩くと…。




ブドウ畑の中から湧き出した温泉、「山口温泉」にたどり
着きます。ココは結構、名湯です。




ちょっと緑がかって、鉄っぽい味がする41度のお湯。
内湯、露天とも加温せず、掛け流しになっています。
ぬる目のお湯に浸かって、移りゆく入道雲を眺めていると、
1時間は、あっという間に経過。
気づいた時には、体中に小さな「泡」がビッチリと付いています。
実はこのお湯、アワアワの炭酸泉なんですね。
おかげで、お湯から上がると、体がポカポカします。
今回、いくつか入った温泉の中では、最高のお湯でした。
ただ、お湯の性質上、浴槽が滑りやすいので、気をつけてください。

★「山口温泉」
ホームページ

今回の旅、おしまいはやはり、甲州名物・ほうとうで。
旅行者に便利なのは、駅前の「小作」でしょう。
色々種類がありますが、私は「豚肉ほうとう」(1300円)が好きですね。

★「小作」ホームページ 





2003年8月4日(月曜)

新宿から特急「かいじ」号で1時間、中央特快でも1時間30分。
JR中央本線・大月駅にやってきました。



大月からは、富士吉田・河口湖方面に富士急行線が分岐します。
朝夕は、東京から河口湖まで通勤用の特別快速も直通運転。
この時期は、富士山への登山客もいるようでした。



大月は、こじんまりとしていますが、風情がある駅です。
それというのも、駅弁のワゴンによる立売が健在!
「べんとぉ〜、べんとぉ〜」の声が構内に響いています。



駅弁の売店は、4・5番線ホームの東京寄り。
駅前旅館の「桂川館」が、温かい駅弁を販売しています。



「ほろほろランチ」(1150円)と「釜めし」(850円)が、
大月駅弁の看板商品です。






「ほろほろランチ」の特徴は、何といってもワイン!
甲州ワインのロゼ(100ml・アルコール分15%未満)が
ビンごと入って、食前酒にピッタリです。
勿論、ほろほろ鶏も美味しく、あっという間にペロリ!
ただ、この駅弁、土曜日・休日限定とのこと。
売り切れていることも多いので、予約をお薦めします。
(桂川館・電話0554−22−0047)



大月の「釜めし」は、とてもシンプルで大好きです。
駅前で作ったものが、随時、補充されているので、
温かい「釜めし」にありつける確率は、高いですよ。



もう1つ、「かがり火弁当」(700円)も食べてみました。
夏限定の駅弁で、8月末まで販売予定だそうです。



鴨肉を使った駅弁です。プラスチックの経木風容器で、
ご飯も他の駅弁と共通ですが、比較的安めの価格設定に、
好感が持てます。



駅弁を売って50年、販売員の石井幸子さん(70)です。
もう1人の男性は、森屋一夫さん(57)。
駅に響く渋い売り声が聞こえたら、このお2人!

大月駅にホームの立売が残っている理由の1つとして、
普通列車の停車時間の長さが挙げられると思います。
中央本線は、30分に1本特急が走る特急街道。
普通列車は、途中駅で特急の通過待ちを余儀なくされます。
中央本線・下り列車の時刻表を、よく見てみると、
大月で10分程度停車する列車が、多いんですね。
しかも普通列車は、昔ながらの窓が開くタイプで、
テーブルにボックスシートが付いた車両が中心。
他の路線に比べて、駅弁的には好条件なんです。

東京から1時間あまりで、懐かしの駅弁体験。
山梨へ出かけるなら、ちょっと時間をかけて、
中央線の普通列車に揺られ、大月の駅弁を食べる。
これこそ、中央線の「通」の楽しみ方!
ノスタルジックな雰囲気に包まれて、
充実した旅を満喫できることでしょう。



■旅のワンポイント〜夏にキモチいい!山梨のヌル〜い温泉Part1

山梨には「信玄の隠し湯」と呼ばれる温泉が点在しています。
これらのお湯を含め、湧出温度が30〜40度と、
比較的「ぬるい」温泉が多いのが特徴。
中でも良質な温泉をいくつか、ピックアップしてみました。

◆塩山温泉「宏池荘・公衆浴場」(400円)



大月から普通列車で30分、塩山に到着します。
駅から歩いて10分ほどのところにあるのが塩山温泉。
湯治や登山の拠点にいい、600年の歴史がある渋い温泉です。
塩山温泉唯一の公衆浴場、「宏池荘・公衆浴場」に入ってみました。



予想に反して、意外ときれいな共同浴場でした。
手前が源泉の浴槽、奥が加熱・循環された浴槽です。
塩山温泉は、28度と湧出温度が低く、
源泉のままでは、ほとんど「水」のため、加熱しています。
でも、とてもヌルヌルしたお湯で、
自然の恵みを感じることが出来ますよ。



同じ塩山温泉で、さらに良質なお湯を堪能できるのは、
その名も「井筒屋旅館」。
こちらの詳しい情報は、当番組のメルマガで、
ジンバブエディレクターがレポートします。

(メルマガはまだ…という方、登録はこちら!)

◆「はやぶさ温泉」(2時間・500円)



塩山駅から「西沢渓谷」行のバスで10分ほど、
「恵林寺(えりんじ)」の近く、笛吹川のほとりに、
日帰り専門の「はやぶさ温泉」という温泉があります。
ただ、バスの本数が、極めて少ないので、
タクシーによるアクセスが現実的…。(1200円ほど)



かつて旅館だった建物を日帰り用に改装して10年あまり。
ph9.95の高いアルカリ性のお湯を味わうことが出来ます。
飲泉も出来、若干、硫黄臭も感じられました。



露天風呂は、人が入れ替わり立ち代わり。
ノンビリしている人が目立ちました。
源泉が42度なので、露天では少しぬるくなって、
ちょうどいい感じになっています。



湯あがりには「恵林寺」の散策がお薦め。
静かな境内に、食事可能な施設もありました。

次回は甲府駅の駅弁と、「山梨のヌル〜い温泉」Part2
そして、山梨方面へ便利なきっぷをご紹介します。