旅行大好きな、新米ライター望月が、
実際に食べた「駅弁」と、実際に出かけた「小さな旅」を紹介します。
お出かけの時の参考になれば(?)幸いです。




2002年7月24日(水曜)

放送があった20日は「土用の丑の日」でした。
井筒監督も、うなぎの話題を熱く語っていらっしゃいましたね。
私も触発されて(?)「どうせ食べるなら本場へ行こう!浜松だ!」
思い立ったらすぐ行動というわけで「駅弁膝栗毛」、第2弾は
「JR東海道線・浜松駅」です。




東京から普通列車で4時間20分。
ここまで来れば名古屋はすぐ、1時間20分で着きます。




こちらの駅弁売場は改札横とコンコース。
新幹線ホームにもあります。




駅弁売場の隣は、名物「うなぎパイ」専門の売店。
人の背よりも高くパイが積まれています。

さあ、早速食べていくことにしましょう。
今回は「赤ワイン仕込みのうなぎ弁当」(1200円)と
「ひつまぶし」(980円)の2つです。




定番の「うなぎ弁当」です。
この他に「白ワイン仕込みのうなぎ弁当」もあります。



肉厚のうなぎが、ご飯の上いっぱいに乗っています。

基本に忠実な「うなぎ弁当」です。
適度に軟らかく、丁度よくタレとからんで、
口の中で溶けていきました。
お弁当としては、値段は少し高めですが、
少々奮発しても、後悔はしないと思います。




こちらが、今話題の「ひつまぶし」です。
「お櫃(ひつ)」に入れて「まぶし」たことから、
「ひつまぶし」となった名古屋発祥の料理です。
お茶もセットになっているのは、理由があります。




まず玉子が乗った方をそのまま食べ、
次に白飯の方にお茶をかけて「うなぎ茶漬け」にして
食べる仕組み。ですから「お茶」が必要なんです。


「うなぎ茶漬け」は、口に入れた瞬間より、
後で口の中に広がる味わいが素晴らしいです。
甘いうなぎとピリ辛のワサビが、見事にマッチします。
1度お試しあれ。
もちろんうなぎは、浜松の近くにある「浜名湖」産のもの。
浜名湖のうなぎの養殖は、明治の中ごろに始まり、
すでに100年の歴史があります。

もちろん、駅では「うなぎ」以外に、普通のお弁当もたくさん
取り扱っていますから、正直「うなぎ」が余り好きでない
方も大丈夫です。


■旅のワンポイント〜普通列車の旅・其の弐

「新米のクセに、毎週よく旅行に出掛けられるな」と
思われる方もいるでしょうか。
実は、これにはちょっとした安く旅行をあげるための
「お得なきっぷ」があったのです。
その名は、「青春18きっぷ」!
もう発売されて20年になりますから、ご存知の方も
多いかもしれませんね。
全国のJR線の普通列車が丸1日、乗り放題になる
あのきっぷです。5回分1セットで、11500円で発売されており、
1回分は2300円になります。
今回は「東京〜浜松」間を日帰りで往復しましたから、
本来「4310円×2=8620円」かかるところ、往復して2300円!
差し引き、6320円もオトク!というわけです。

名前に「青春」や「18」といった言葉が入っていますが、
もちろん年齢制限はありません。
誰でも、JRの駅の窓口で「青春18きっぷ下さい!」と言えば、
買うことが出来ます。ただ、注意したいのは乗ることができるのは、
特別料金の要らない「普通列車」と「快速列車」のみ。
新幹線や特急、急行に乗るときは、別に特急料金だけでなく
普通料金も必要になりますから、せっかく浮いた旅費が、
一気に飛んでしまうことにもなりかねません。要注意です。

1日乗り放題ですから、もちろん途中下車もし放題!
誰もが「途中下車の旅」の主人公といったところでしょうか。
浜松に行くついでに、今回も母校の高校野球の応援に行ってきたのです。



ゲームセット!私の母校の夏は、早くも終わってしまいました。

試合が早く終わってしまったので、再び電車に乗って
途中の島田駅に向かいます。
島田駅は「箱根八里は馬でも越すが 越すに越されぬ
大井川」といわれた大井川の近くにある駅です。
ここで天気の山口さんを真似て(?)、
私も「文化の掛け橋・番外編」をやってみることにします。
訪れたのは、大井川にかかる「蓬莱橋」(ほうらいばし)。
江戸時代まで、大井川には江戸の警備を目的に、
橋は架けられていませんでした。
この蓬莱橋は、明治12年に架けられ、以来、増水のために
何度か修理をしたものの、
今も残っている「世界最長の木造歩道橋」です。




この橋は日本唯一となる「有料の」木橋でもあります。
(大人50円) この日は残念ながら通行止でした。




さすが!「世界一の」長さです。



蓬莱橋に行った後、友人の車で「川根温泉」に
連れて行ってもらいました。

「川根温泉」は、平成10年、「川根茶」で有名な
川根町(かわねちょう)に湧いた新しい日帰り温泉。
源泉49度のお湯が、かけ流しになってします。
この日は、地元の方や南アルプスの山々から帰ってきた
方で混んでいました。なお、「川根温泉」に鉄道を使っていく
場合は、島田駅の1つ隣にある金谷駅から、
SLで有名な大井川鉄道を使っていくのが便利です。
(「青春18きっぷ」では乗れません)
列車の運賃と温泉入浴料がセットになったクーポンも
発売されていました。1日2回、露天風呂から鉄橋を渡る
SLを眺めることもできますよ。



2002年7月18日(木曜)

第1弾はちょっと足を伸ばして「JR東海道線・静岡駅」です。



東京から新幹線「ひかり」で1時間。普通列車では、およそ3時間。



駅弁売場は、改札からすぐ。この他、新幹線ホームにもあります。

今回、私が食べたお弁当は、「鯛めし」(510円)と「茶めし弁当」
(950円)の2つです。



(鯛めし包装)歴史を感じさせる包装紙です。



(鯛めし中味)実にシンプル!

東海道線の多くの駅には、「鯛めし」があります。
この「鯛めし」の元祖こそ、明治42年に発売された静岡駅の
「鯛めし」です。ご飯に鯛の「おぼろ」がのっただけのシンプルなお弁当。
シンプルすぎて物足りない方には、おかずのついた760円
タイプもあります。



(茶めし弁当包装)静岡といえば、やっぱりお茶!



(茶めし弁当中味)静岡県内のお弁当にはよく「ワサビ漬け」が入ってます。

白飯の代わりに、お茶で炊いたご飯が入った「茶めし弁当」。
お茶の葉が、静岡に来たことを実感させてくれる、旅情たっぷりのお弁当です。
2つのお弁当とも、経木でできた包みに入っていますから、
ご飯の水分を丁度よく吸い取って、食べやすくなっています。
(最近は、経木の包みに入っているお弁当は少ないので貴重!)

この他にも、普通の「幕の内」や「うなぎ弁当」、早朝限定の「朝がゆ」など、
種類は豊富。多すぎて、どれにしようか迷ってしまうに違いありません。
営業時間は朝5時半〜夜11時半。

<旅のワンポイント〜乗り得な普通列車の旅>
今日は「安く、でも少しリッチに」という方におすすめの旅をご紹介します。
「早起きは三文の得」という諺は、旅の世界にも当てはまります。
昼間は特急料金が必要な列車も、早朝なら何と普通運賃だけで
乗車可能なこともあるんです。
今回は、東京駅を朝一番の5時20分に出発する
東海道線の普通列車・静岡行に乗って出かけてみました。



東京駅・午前5時!ほとんど人がいません。



これが今回の列車。いつもは絵入りのマークがある場所に
「普通」と書かれています。



普通列車なのに…、座席がリクライニングします。



朝日に映える相模灘。根府川(ねぶかわ)駅の手前で、
この景色を眺めることができます。

ホームで待っている方の中には、見慣れない列車が来たことから、
「これ、普通料金で乗っていいんですか?」と駅員の方に尋ねる
声が聞かれました。

休日の一番列車は、いろいろな方が乗り込んでくるので、
人間観察をしているだけでも、結構楽しめます。
茅ヶ崎でサーフィンを楽しむ方、真鶴で釣りを楽しむ方。
静岡から先、名古屋・大阪へ延々と乗り継いでいく方。
または、明け方まで飲んでいた方、朝帰りのカップル…。

このようなおトクな列車は、残念ながらあまり多くありません。
東京駅発・東海道線の下りでは、早朝の3本です。(2002年7月現在)
5時20分・静岡行、6時18分・小田原行、7時24分・伊東行
ちなみに上りは1本だけです。
静岡19時34分・東京行(東京到着・22時39分)

沿線にお住まいの方の中には、ご存知の方も多いようです。
湘南・伊豆方面へ、急ぐ旅でなければ、おすすめです。

実は今回、私の旅の目的は、母校(県立富士高校)の
高校野球の観戦でした。



「県立富士高校」×「相良高校」戦。サイレンが鳴って試合開始!



試合は6対1で富士高校勝利。1回戦からスタンドも
盛り上がっていました。



この日は陽射しも強く、しっかり日焼けしました。