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参院選と環境公約 − 環境ホルモン編
  98.07.05




参院選と環境公約 − 環境ホルモン編

C先生:環境ホルモン対策に関する選挙公約の解析を行こう。

A君:さて、環境ホルモン対策、遺伝子組み換え食品については、朝日新聞が公約を聞いたようですね。要するに、公約に入れていないところからも、意見を述べさせたということのようです。(かっこ)に入っているのがそれです。

 環境ホルモン対策 (朝日新聞7月4日朝刊から抽出)
  自民:全国汚染調査。化学物質の危険性の統一的評価作成。
  民主:化学物質の移動、排出の登録を義務化。
  公明:成分表示義務化、代替品の促進、化学物質安全基本法。
  社民:多面的調査。乳幼児や子ども、女性の視点での環境基準の見直し。
  共産:国による調査・研究体制の強化。問題物質は製造禁止。
  自由:情報公開や管理制度の構築。
  さきがけ:審査強化。製造、流通、廃棄の登録制度の早期整備。
  新社会:(調査・研究推進。汚染をもたらさない回収、処理システム)
  二院ク:(原因究明と情報公開)

B君:どこも余り変わらない。しかも良く分からない。

 自民の全国調査は賛成。これはダイオキシンやノニルフェノールなどの非意図的な化学物質が対象。化学物質の統一的評価は、「言うは易く行うは難し」。自民が独自の見解で良いから、ひな形を提示すべし。

 民主の公約は、環境庁が指向しているPRTRという仕組み、すなわち、どのような化学物質をどの企業が製造して、どの企業がどのぐらい使っているか、という調査を意味するのか。環境庁が公開しない企業レベルデータを公開しようということなのかな。現在、企業の反対が強いので、各企業の化学物質使用量は分からない。これはやれたらやりたい。

 公明はどうも、ビスフェノールA、スチレンダイマーなどの日用品からの溶出を気にしているようだ。代替品開発などというけど、いまさら代替品を開発すると、またまた新しい化学品をごみの中に出すようなものだ。プラ食器は陶器に、カップ麺容器は紙にすれば良い。新しい化学品の開発は日本製品の競争力維持のために重要だが、それは、ごみにしないで全量回収が条件。

 社民は女性主義か。それには、まず女性議員が喫煙していないかどうか。たばこがダイオキシンを出していることを理解しているかどうか。

 共産の前半は、まるで環境庁・通産省の公約みたいで可笑しい。これと製造禁止という通産省が目を剥くような公約とのコンビなので、さらに笑える。

 自由はよくわからん。どのような問題意識なのかも見えない。よいブレインやコンサルタントがいないのだろう。

 さきがけは、PRTR的な制度が必要だといっているようだ。賛成。ただし、非意図的な物質には無力。

 新社会の前半は共産と同じ。後半がもしも社会システムの変更を意図しているのならさらに詳しく聞きたい。

 二院クはやや初心者的ニュアンスながらPRTRかな。

C先生:環境ホルモン問題はまだ実態そのものが良く分からないから、まあ、こんなことになるのだろうね。しかし、これを聞く方にも問題があるのでは。環境ホルモン問題は、多面性がある。5種類ぐらいに話を分けないといけない。
(1)ダイオキシン、PCB、DDT、有機スズなどのもともとある問題物質の毒性の読み直し問題。
(2)DESなどといった合成ホルモン剤の可否の問題。
(3)分解生成物や非意図的生成物問題、これにノニルフェノール、ダイオキシン、女性ホルモン(本物)分解物などが入る。
(4)食器、容器からの化学物質問題で、消費者レベルで解決は簡単だが、労働環境問題として重要。
(5)その他の暴露量が不明のいろいろな可能性の問題、プラスチック添加物とか。
 これを一括して聞く神経がわからん!! 朝日の家庭欄担当者に対する疑問だ。これにまともに答える政党の神経も分からんが???? 
 いずれにしても、どの政党に投票すべきかの判断基準にはならないね。PRTRを推進するのなら、民主、さきがけ、二院クがそれに近いようだが。