環境を考える基本思想

 環境問題は、もともと公害問題にその起源があります。水俣病、イタイイタイ病などの公害病にその原点があります。公害問題は、「加害者と被害者が明確である」ことに特徴があり、その解決には、調停あるい訴訟という形で、加害者が被害者に補償をする方法が取られます。このタイプの環境問題は、無条件に解決するしかないでしょう。

  欧米では、自然保護という観点から、環境問題が語られることが多いようです。この場合には、人間活動によって自然が破壊される訳ですが、人間活動を犠牲にしてでも自然を守るべきだろうか、ということ、すなわち「自然と人間活動の間で調停作業」を行うことになります。

 最近、健康指向型環境問題と言えるものがあります。例えば、「抗菌」、「電磁波」、「水道の安全性」などですが、現代日本人の健康指向はやや行き過ぎの感があります。

 本来の環境問題と言えるものが、「世代間調停」、すなわち、現在生きている人類と、将来この地球上に生まれる人類との調停に関するものです。例えば、二酸化炭素放出による地球温暖化ですが、現代の人類がいくら二酸化炭素を放出したところで、なんらかの被害がでるのは、50年先でしょう。すなわち、犠牲になるのは、将来世代なのです。

 最後の調停が、「南北問題」に象徴される住んでいる地域の異なった人々の間の「利益の調停」です。先進国だけが、資源を使いすぎていないか、快適性を独占しすぎていないか、といった問題をどのように考えるかです。

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