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  このページでは、環境問題、特に日常的な生活に密接に関連する事柄について、雑学的知識を集めてみました。ご参考になれば。







雑学目次

1.飲料容器の雑学

   ガラス容器

   アルミ缶

   スチール缶

   PET

   紙容器

2.古紙リサイクルの雑学(未完)

3.プラスチックの雑学(未完)

4.以下未定です。ご希望があれば。

 






1.飲料容器の雑学

 

 現在飲料容器に使われている材質としては、ガラス、紙、PET、アルミ、鉄などがあります。材質にはそれぞれ特徴があります。また飲料そのものにも特徴があります。そこで、どのような組み合わせでもよいという訳では有りません。例えば、ブランデーがガラス以外の容器に入れられることは、まあ無いのです。その理由は、ブランデーという飲み物は、(1)アルコール度が高い、(2)長期間保存される可能性がある、(3)一度開けたものがそのまま保存されることがある、などといった特徴があり、それには、ガラス瓶がやはりもっとも適しているからです。

 

(1) ガラス容器

(1−1) 作り方などなど

 ガラス容器は最も古くから使われている容器でしょう。香油などの容器としてなどならば2000年以上の歴史があるようです。ガラス容器は、原料であるケイ石(SiO2)、炭酸ソーダ、石灰石、などと、屑ガラス(これをカレットと呼ぶ)を1450度程度の温度で溶融し、できたガラスの塊(ゴブという)を型の中で機械で空気を吹き込んで膨らませて作ります。

 色も、無色、茶色、緑色、黒色とさまざまです。色を付けるためには、鉄、ニッケル、コバルトなどの酸化物を原料に混ぜて使います。無色のものには、このような元素は加えません。だから、一旦着色したガラスをリサイクルして無色のガラス容器にすることはできません。黒色のガラスは少数派ですが、何色のガラスからでも作ることができます。茶色のガラスは茶色のカレットから、緑色のガラスは緑色のカレットから作ることになります。どちらかと言えば、茶色ガラスの方が微妙で原料を選ぶようです。

 一度使ったら、それで容器としての寿命は終わりという、ワンウェイガラスと呼びます。何度か飲料などを入れるタイプをリターナブルガラス(returnable)と呼ぶことがあります。リターナブル容器に、もう一度飲料を充填することをリフィル(refill)と呼びます。リターナブル容器の代表例がビール瓶です。現在のところ、99%のビール瓶が回収され、平均24回程度使用されるようです。ビール瓶の形状を良く観察すると、大瓶サイズのものでも、2種類あることが分かります。キリンビールはなで肩で、その他のビール瓶には肩があります。キリンビールの瓶も良く見ると、表面がなんとなく金属光沢のものと、普通のガラスのものとがあります。両者を持ち比べてみると、重さが違います。金属光沢のものは軽量瓶と呼ばれ430g、普通のものが605gです。軽量瓶が使われるようになったのは、ここ2年ぐらいのものでして、表面に酸化スズをコーティングして強化すると同時に、傷が付きにくいようになっています。

 昔は、コカコーラ・ペプシコーラもリターナブルガラスに入っておりましたが、最近では、バーなどにでも行かないとめったに見れなくなりました。なぜか、と言えば、それは簡単な理由です。要するに、ガラス容器は重たいのです。重いと輸送が大変でエネルギー消費量も大きいのです。

 さて、ガラス容器の特徴は何でしょうか。それは、どのような飲料(食品)に対して安定なことです。長期間の保存にも耐えることも特徴です。要するに、飲料にガラスの成分が溶け込むこともまず無いのです。逆に飲料によって容器が変質することもまず無いのです。気密性が非常に良いことも特徴。アルコール分が高いウィスキー、ブランデーなどには、やはりガラス容器以外は考えにくいのです。プラスチック容器に入れておくと、やはり長期間安定性が心配(最近PET製ウィスキーボトルもあるようです)。

 

(1−2) ガラスのリサイクル

 ガラスのリサイクルは、カレットという状態にしてから、他の原料と混ぜて使います。カレットの使用割合はカレット率と呼ばれますが、カレット率を70%以上にするのは難しいでしょう。しかも、カレットを使ったからと言って、ガラスを作る際に必要なエネルギーは30%程度しか得になりません。カレットを色ごとに分別し、洗浄し、といった処理を考えると、ガラスのリサイクルは、実はそれほど環境適合型とは言えない状態のものです。ただし、カレット率ゼロではガラスができないのも事実なのです。適当量のカレットが必須なのです。

 ガラス容器は、環境面を考えれば、絶対にリフィル。すなわち、同じ容器を何回も使うことです。

 屑ガラスになってしまえば、利用価値はかなり落ちます。しかし、ガラスは、粉状にして捨てれば、まあ地球との相性が良いですから、廃棄物を捨てる方法としては、ガラスはなかなか良い状態なのです。しかも、最近問題になっているのは、高級なコップなどに使われている鉛ガラスが、普通のガラスに混じることです。何遍も使っている内に、徐々に鉛の濃度が上がるようです。これが、ワインの瓶などに使われるのは、余り望ましいことではありません。

 

(2)アルミ容器

(2−1)作り方などなど

 缶ビール、缶コーラなどなどの容器としておなじみのものです。アルミ缶は、しばしば陽圧缶と呼ばれますが、それは、ビール、コーラのように炭酸飲料に適した容器だからです。理由は、極めて薄いアルミは柔らかいもので、内側の圧力が大気圧よりも高くないとシワが入ってしまうためです。

 アルミ缶を作るには、実は、2種類のアルミ合金が使われています。蓋の部分と、胴の部分とでは、材質が若干違うのです。胴を作るには、平らな板を深絞り成形という方法で、まずコップ状の容器を作ります。もともとのアルミは板状で厚みが0.3mmもあるものが、あのように薄く伸びても大丈夫なように、組成の工夫をしてある合金が使われます。それに蓋を付けるのですが、蓋は厚い金属を使いますので、できるだけ小さい方がコストが安くできますので、蓋を付ける部分は、また狭くなるように加工をしてあります。

 蓋になるアルミ合金は、プルトップの部分がスパッと開かないと駄目ですので、むしろ切れやすい材質の合金が使われています。そのために、マグネシウムが添加されています。

 さて、アルミ缶とはいっても、そのまま飲料をつめる訳ではありません。内側には、樹脂コーティングがなされています。蓋の内側になる部分にもコーティングをします。そのため、飲料にアルミが直接触れることは少ないです。プルトップを開けた部分は、むき出しのアルミですから、当然直接触れますが。アルツハイマーとアルミの関係がご心配な方がおられるでしょうが、アルミ缶はその原因にはなりそうも有りません。

 

(2−2)アルミ缶のリサイクル

 アルミは高い金属です。しかも、鉱石であるボーキサイトからアルミを作ることに比べれば、屑アルミからアルミを再生するのは、極めて容易です。アルミを鉱石から作るには、電気分解という方法を使う必要があり、大量の電力を消費するために、アルミはしばしば電気の塊だ、と言われます。一説によれば、アルミの再生に要するエネルギーは、新たにアルミ地金を作る場合の3〜5%のエネルギー使用量で十分であると言われます。

 すなわち、アルミ缶は資源です。しかも、アルミ缶は、アルミ缶に再生することが可能です。これは、次に述べるスチール缶がそうはいかないこと比べて、極めて有利なことです。「リサイクルはなるべく水平に」がリサイクルの大原則なのです。

 とはいえ、すべてのアルミ缶をアルミ缶だけから再生して作るのは無理です。それは、上にも述べましたように、蓋と胴で組成が違うアルミ合金が使われていて、蓋の金属を溶かしますと、含まれているマグネシウムが酸化されてしまうからです。すなわち、再生したアルミで胴を作ることはできるのですが、蓋にはならないからです。

 それはそれとして、できるだけアルミ缶は集めるべし。

 

 

(3)スチール缶

 スチール缶というものは、日本独特のものだということをご存じですか。なぜか? 日本は、コーヒー、紅茶、お茶などの飲料が多いのですが、米国などには、これらの缶飲料が無い(少ない)ためです。

 スチール缶入りのビールがあるのはご存じですか。これまた日本独特。スチール缶には実は何種類もあるのです。アルミ缶と似たスチール缶はツーピース缶と呼ばれ、蓋と胴からできてます。しかし、蓋はアルミです。コーヒーが入っているスチール缶は、スリーピース缶と呼ばれ、蓋、胴、底からできていて、それぞれが相当の厚みを持っています。その理由は、この缶は陰圧缶と呼ばれ、熱い飲料を詰めて蓋をしますので、中が大気圧よりも低圧になっているからです。変形しないように厚い容器が必要なのです。

 アルミ同様、缶の内側には、コーティングがされています。

 TULC缶(タルク缶)と呼ばれるスチール缶もあります。この缶は、鉄にプラスチックを張りつけたものを原料にして、深絞りで作られますが、その際、潤滑油が不要で、廃棄物が少ない缶であると主張されています。オレンジ飲料などが入っている場合が多いようです。

 

(3−2)スチール缶リサイクル

 スチール缶に限りませんが、鉄はカスケードリサイクルといって、徐々に低品位の製品に変えていくという方法が一般的です。スチール缶や、自動車用の薄板は、かなり高品位の鉄からでないと作れないのです。現在使われている鉄鉱石は、実際のところ、相当に高品位なのです。

 トランプエレメントと呼ばれる一群の元素があって、一旦、鉄に混じると決して取り除くことができない不純物元素でして、リサイクルをすると、このような不純物がどうしても多くなってくるのです。

 

 

(4)PET

(4−1)作り方などなど 

 PETは、ポリエチレン・テレフタレートの省略形です。一般に、ポリエステルと呼ばれる樹脂です。誰も興味が無いでしょうから、化学的プロセスは省略します。高圧の成形プロセスでボトルになります。

 特性としては、水にもアルコールにも安定。気密性が高いために、炭酸飲料などにも使用可能。と言うわけで、飲料容器としては理想に近い性質を持っています。PET容器は比較的高価ですが、それでも飲料容器として普及したのは、こんな理由によります。大体1本の値段が20円ぐらいではないでしょうか。

 

(4−2)PETのリサイクル  −− 回収が原則

 これが問題になるのです。まず、皆様に知っていただきたいことは、外国では、PETボトルはリフィル容器として使用されてます。スーパーなどには、PETボトルの回収装置があって、洗浄されて再度使われます。これがなぜわが国で出来ないのか。色々と事情はあって、日本のような高温多湿の国では、PETにかびが生えることもあり、かびは、場合によると強力な発癌物質になりますし、そのために抗菌剤を使うようでは、なんのための環境問題かになりますから。それでも、PETはリフィルにも使うべきです。

 もしも、リフィルに使わないのなら、ボトルtoボトルのマテリアルリサイクルが次善の策です。ところが、飲料メーカーによれば、「リサイクル材料から作ったPETボトルは、新品に比べて透明度が若干落ちるから、消費者はそのような製品を望まない」ことになっています。本当でしょうか。消費者がそんなことを言ったという話は聞かないのですが。私の理解では、単なる飲料業界の思い込みです。

 そこで、PETをポリエステル繊維にして、シャツなどを作ろうというころになるのです。もちろんこれは可能なのですが。ボトルに戻す方が、水平リサイクルに近くより理想形です。

 そして、もしも使えなくなったPETボトルが有ったとしたら、これは焼却したとしても、有害ガスがでない優良なプラスチックです。しかし、塩ビなどと混じったら、燃やすのもどうかという状態になります。

 何を言いたいかといえば、PETボトルは、もちろん他の材質もそうなのですが、基本的に製造者/販売者によって回収されべきだということです。回収を地方自治体に依頼すると、そのために特別に回収車を出したり、特別の人員を用意したりと、コストが掛かります。しかし、飲料を輸送する車が、回収されたPETボトルを空いたスペースに入れて逆輸送をすれば、それほどの追加コストが掛からないのです。このようなシステムを確立しない限り、新容器の使用は認めないといった社会的なコンセンサスを作ることが重要です。これは、市民の役割でも有ります。

 

 

(5)紙容器

(5−1)作り方

 紙だけでは、水が漏ってしまいます。飲料容器にするには、とにかく防水にしなくてはなりません。そこで、ポリエチレンなどのフィルムと張り合わせた形にして、容器にしています。牛乳パックがその代表例でしょう。この容器には、かなり強度の高い紙が必要ですので、バージンパルプの長い繊維のものを使います。ですから、そのまま捨てたり、あるいは燃やしたりしたら若干もったいないのです。

 そこで、リサイクルプロセスに回すことになりますが、牛乳パックが市場にでたころには、ポリエチレンのフィルムをはがすプロセスが無かったもので、製紙業界は困ったようです。しかし、最近では、フィルムをはがすプロセスが準備されて、牛乳パックは良い紙資源だと認識されているようです。しかし、どうも取引価格が高いらしいのですが、それも市場経済が決めているのではなく、政治的に決まっている部分があるようです。なぜかは各自ご研究下さい。

 この容器の欠点は、完全には気密ではないこと。すなわち、何年ももつとうものではなくて、3カ月という程度の保存期間が良いところ。しかし、軽いことから、トータルに見ると、環境負荷は低いかもしれません。しかし、回収のために、丁寧にお湯で洗ったりすると、それによる環境負荷がばかになりません。さっと水ですすぐ程度にしましょう。

 

(5−2) 紙容器のリサイクル

 すでに上で述べてしまいました。牛乳パックぐらい一般的になれば資源になります。しかし、200mlサイズのように余り市場に出回っていない商品の場合には、資源にはならないのでしょう。しかし、牛乳パックと一緒に回収しても悪いことはなさそうですが。

 最近、アルミフォイルを張り合わせた紙容器もあります。これは、まあ再生が難しいと思ってください。また最近では、ボール紙の厚いものを丸く丸めて缶のような形状にするものも出回り始めました。この容器は回収の対象にならないでしょう。またゴミの種類が増えました。困ったものだ。