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「今月の環境」(6月2003年)




6月27日: テレ朝ダイオキシン訴訟、見直しへ(29日記述)
6月27日: 山梨県ミネラルウォータ税構想(29日記述)
6月27日: 尼崎道路公害、和解後も改善せず(29日記述)
6月27日: バイオエタノールのガソリン添加3%まで(29日記述)
6月25日: 二酸化炭素固定化へ国際憲章(29日記述)
6月25日: 北京SARS感染指定解除(29日記述)
6月25日: 家庭用小型風力発電発売(29日記述)
6月25日: スチール缶業界のフライング
6月23日: スチール缶は優等生?
6月23日: 六価クロムのデータは誤り
6月20日: 食中毒はSRSVが増加(29日記述)
6月19日: 都内4社へ撤去命令(29日記述)
6月19日: カネミ油症、PCDF血中濃度12.6倍(29日記述)
6月19日: 鉄鋼海外提携、環境で拡大(29日記述)
6月18日: 鉄スクラップに先高観(29日記述)
6月18日: コーヒー豆、減産予測でも軟調(29日記述)
6月18日: 全国化学汚染マップ
6月17日: 最新電気ポット情報
6月17日: 朝日の電気ポット記事
6月14日: 続 匿名さんへの手紙
6月13日: 匿名さんへの手紙
6月12日: 16万年前のホモサピエンスの化石
6月12日: マイナスイオンとオゾンで果物5倍長持ち
6月12日: 死産は男児ばかり
6月11日: 廃棄物対策法2法成立
6月9日: マックから59円バーガー消える
6月8日: キンメダイ・メカジキが売れない
6月6日: ハクビシン、目黒区で発見
6月4日: 室戸の海洋深層水の水銀分析はデータミス??
6月4日: 妊婦は魚を食べ過ぎないこと
6月4日: 神栖町のヒ素中毒に国費4億円支給
6月2日: エビアンサミット
6月1日: 神栖町の謎

6月27日: テレ朝ダイオキシン訴訟、見直しへ(29日記述)

 久米さんのダイオキシンの後遺症を受けた所沢農家の訴訟の話。弁論を9月11日に開くことを最高裁第一小法廷が決めた。「報道の主要部分は真実」としてテレ朝を勝訴させた一、二審判決を見直す公算が大きくなった。

 争点は、報道全体から一般視聴者が受ける「印象」を重要な判断要素とするかどうか。

 一審では376名の原告が、控訴審では41名に減った。一審、二審に納得しなかった29人が上告し、最高裁の判断を求めていた。

C先生:この訴訟の意味するところは極めて重要である。印象としては、もしテレ朝無罪になると、報道機関は何を報道しても良いといったことになりそう。特に悪質だったのが、「お茶」が分析対象であったにも関わらず、「葉っぱ物」といった表現をすることによって、ホウレン草などの一般的な野菜も危ないとの印象を意図的に与えようとしたこと。
 本HPによるこの事件の3部作は、以下の通り。
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/DioxKume2.htm
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/DioxTokoro2.htm
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/DioxTea380.htm


6月27日: 山梨県ミネラルウォータ税構想(29日記述)

 ミネラルウォータの全国生産の50%を占める山梨県。その上がりを一部税で吸い上げて森林保護に使おうという狙い。税率は、1リットル0.5円から1円。年間2〜4億円。

 業界は大反対。高度な設備への投資や運搬費などが掛かっていて、簡単に儲けている訳ではない。

 山梨県ミネラルウォータ協議会(37社)の北村文直会長は、「税は広く浅くとるということ。地下水の恩恵にあずかっているのは我々だけではない。農業や他の工業もあるのに」。

C先生:全体として名案だと思う。賛成。そもそも山梨という地域のイメージを使って売っているのだから、そのイメージの商標的(?)使用料として若干支払ってもらうのが良いのではないか。農業や工業にとっては、そんな商標的なイメージは無意味だから。それに、ミネラルウォータの原価など知れている。その割には高い。儲けを若干削減してもらってもバチは当らない。容器の方が数倍以上高い商品を売っている罪滅ぼしとしても良いのでは。


6月27日: 尼崎道路公害、和解後も改善せず(29日記述)

 交通規制の可否の検討を要請する。ロードプライシングなどの早期実施。トラック事業者への迂回輸送の依頼。などが具体策。


6月27日: バイオエタノールのガソリン添加3%まで(29日記述)

 経産省も環境省もバイオエタノールをガソリンに添加も3%までなら影響はないとのこと。
 
 しかし、同時に検討していた廃油などからのバイオディーゼル燃料については、データ不足だとして規制値の設定を見送った。

6月25日: 二酸化炭素固定化へ国際憲章(29日記述)

 二酸化炭素を分離し、地中や海中に固定化する「炭素隔離技術」を共同で研究開発するため、米国を中心に日本、中国、ロシアや欧州の一部など14ヶ国が策定した国際憲章の内容が明らかになった。

 ブッシュ政権が京都議定書から離脱し、温暖化問題の排出削減の代替策として主導。憲章に加わるのは、米国、中国、ロシア、日本、インドの排出量上位5ヵ国に加え、カナダ、オーストラリア、ノルウェー、英国、イタリア、メキシコ、ブラジル、コロンビア、南アフリカの計14ヶ国。これらの国の二酸化炭素排出量は155億トンで世界の排出量239億トンの65%を占める。

 最終案によると、技術開発に関する国際協力のための枠組みで、条約とはことなり、国際法上の権利や義務は生じないが、研究成果の共有で開発が加速されるなどのメリットが生れる。

 活動は、共同研究開発の奨励、知的所有権の取り扱いに関する議定書づくり、研究の方向性に関する提案、など。

 現時点では、トン当たり3000円〜8000円の処理費が掛かり、分離回収や輸送時のコスト削減が大きな課題。さらに、海洋生物への影響も指摘されており、環境への影響予測を確立する必要がある。

C先生:この二酸化炭素固定化技術であるが、最大の問題点はコストではない。固定化に余分なエネルギーが必要とされることである。かなり前の実証データでは、固定のために3割増のエネルギーが必要とのこと。となると、有限である化石燃料の寿命が3割短くなることを意味する。将来世代にとって、温暖化のリスクと資源枯渇のリスクのどっちが重要なのか、という問題になる。

6月25日: 北京SARS感染指定解除(29日記述)

 最後の患者が出たのが5月29日で、それから一般的な潜伏期間である20日以上を経過したため。

C先生:SARSもようやく終わったようだ。しかし、これですべてが終わったわけではない。感染症との闘いでは、人間側に分は無い。なぜか。ウイルスの変異速度と、ヒトの対応速度との問題。さらには、最近、自然淘汰が起きなくなった日本人という弱いヒト集団の問題。SARSは、インフルエンザと同様になるだけだろう。さらに、今後も色々な感染症が流行るだろう。

6月25日: 家庭用小型風力発電発売(29日記述)

 神鋼電機。価格は20万から30万円とのこと。
http://www.shinko-elec.co.jp/NewsRelease/new_0082.htm

C先生:かなり大きなもので、風速2mで8W、風速4mでも67Wしか出ない。やはり実用的とは言えない。

6月25日: スチール缶業界のフライング

 昨日の記事の続き。「スチール缶は優等生」は、どうやら、スチール缶業界の意図的なフライングであったようだ。報告書はまだ出来ていないとのこと。報告書が配布されるまでは、報道機関へのリークは自粛するのがマナーである。スチール缶業界の体質を、こんなところでも露呈してしまったようだ。これで、LCAデータを信頼せよというのだろうか。まさに信頼性皆無である。スチール缶業界に多少とも良心があるのなら、フライングがあった事情を公表し、その当事者を処分すべきだろう。

6月23日: スチール缶は優等生?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030623-00000007-nkn-ind

環境省の調査によれば、となっているが、実態は環境省も困り果てたある種の調査委員会の報告である。この調査は、LCAをどこまで恣意的に用いることができるか、その限界を証明したようなもので、LCAが信用できないということを主張するようなものである。詳細はまた報告書を精査してからご報告。

とりあえず、スチール缶の弱点を指摘しておきたい。これで優等生というのは、如何なものか。
(1)スチール缶のリサイクル率も、最近になって定義が変わったが、かなり恣意的なものであった。
(2)現状のリサイクル率でもまだ甘い。蓋のアルミを別に回収できれば良いのだが。結局のところリサイクルできない蓋をどう考える。
(3)この3月に決まった循環型基本計画の指標の一つ循環材料の使用率=0%のものがどうして優等生と言えるのか。

6月23日: 六価クロムのデータは誤り 

 下のヨミウリウイークリーの全国化学汚染マップの続報。物質としてワースト1に輝いた六価クロムを大量に放出しているとなっている真岡市の神戸製鋼の大気への放出量2600kgは、実は、0kgの間違いだということが判明した。

 このデータをまとめた(独)製品評価技術基盤機構 (NITE)も、間違ではないかと疑い、何回も神戸製鋼に問い合わせをしていたようだが、神戸製鋼の担当者は、確信をもって「正しい」と答えていたらしい。

 不幸にして、PRTRデータの信頼性が低いことを露呈した。恐らく、六価クロム放出量第二位の事業所のデータも恐らく間違いだろう。

 となると、六価クロムのワースト1位の栄光も終わったようだ。となると、ワースト1位は何だ???


6月20日: 食中毒はSRSVが増加(29日記述)

 日本の食中毒患者は全国で2万7千人。生カキに含まれる「小型球形ウイルス」(SRSV)による食中毒が7700人と三割を占め、もっとも多かった。主な食中毒が減少する中、前年より増え、二年連続で最多となった。
 二番目に多かったのがサルモネラ菌の5800人。以前は1万1千人を超していたので、半減したといえる。
 腸炎ビブリオは、2700人余で、四年間で四分の一まで減少した。

C先生:日本という国は、食中毒で死なないということについては、世界に冠たる国である。その意味では、アメリカなどは、非常に遅れた国である。冷蔵庫の普及と食品添加物の適正使用のお陰だろう。食品添加物が健康に悪いという主張は、ある種の贅沢である。そのようなことが言えるのは、日本のような国だけだ、ということを分かって欲しい。

6月19日: 都内4社へ撤去命令(29日記述)

 青森・岩手県境不法投棄の件。無許可業者が委託を受けて運搬したとして、排出責任を問うこととなった。この時点では、大手物流会社と大手玩具メーカーなど4社が対象とされている。


6月19日: カネミ油症、PCDF血中濃度12.6倍(29日記述)

 厚生労働省の油症治療研究班は、279人から昨年度採血して分析した結果を発表。01年度の結果は、一般人の16.9倍だった。なお、未認定患者の検査もしていて、中には、高い値の出た人もいた。

C先生:PCDFはダイオキシン類。PCBが混じった食油を再蒸留したときにできたとされている。一方、PCBそのものはコプラナーPCBを含み、これもダイオキシン類だと言われている。しかし、PCBだけだったら、これほどひどい症状はでなかっただろうと言われている。分析が難しいだけに、まだ、本当のことがすべて解明されたという感じではない。

6月19日: 鉄鋼海外提携、環境で拡大(29日記述)

 住金は台湾の中国鋼鉄、神鋼はオーストリア・フェストとの提携拡大。

 鉄鋼業は日本のエネルギー消費量の実に11%を占め、製造業では、化学工業に次いで大きい。鉄鋼業界は、2010年度のエネルギー消費量を1990年度に比べて10%減らす自主行動計画を策定、2001年度には8.5%の削減を達成した。

6月18日: 鉄スクラップに先高観(29日記述)

 製鋼原料に使う鉄スクラップのアジア価格に先高観。イラク戦争の復興需要がその理由。欧州のスクラップがイラクに流れると、中国や韓国の需給が逼迫するという見方らしい。

C先生:日付は18日だが、実際に書いているのは色々とノルマをこなすのが大変な状況で、29日である。日本の鉄鋼業は、23日の記事にもあるように、スチール缶のような量的には極めて少ないところでも覇権主義的な行動をする。これは、鉄鋼業の日本における先行きが暗いことが分かっているからである。日本における鉄の蓄積はどんどんと増えている。そして、そろそろ限界である。となると、新しい鉄を作ってカスケード利用という主張があるが、その利用は、中国でということにならざるを得ない。日本の鉄スクラップの流れは完全にその方向になっている。

6月18日: コーヒー豆、減産予測でも軟調(29日記述)

 ニューヨーク市場では、1ポンド60.10セントと軟調。米農務省の予想では、ブラジルの生産量は35%減の3360万袋。世界生産量も13%減の1億710万袋。一方、欧州・日本などの輸入国の在庫は2000万袋と高水準。

C先生:なぜ、コーヒー豆の価格などに興味があるのか。スターバックスなどは、フェアトレードといって、適正な価格でコーヒーを買い付けていると主張しているからである。一方、コーヒー豆も、降霜によって不作になると、一気に暴騰するので、相場師の活躍の場である。相場師とは、生産者のことなどは何も考えない種の商売である。

6月18日: 全国化学汚染マップ

 ヨミウリウイークリーの6.29.2003号の巻頭記事。月曜日から買う予定だったが、やっと今朝ほど購入。

 今年の3月20日に発表されたPRTRを、浦野先生が解析した危険物質ワースト10とその最悪地域が発表された。物質としては六価クロムで、最悪地域は栃木県真岡市。

 加えて、中西先生のリスク評価の結果。例えば、1,3−ブタジエンの関東地方の濃度分布図。

 見出しのエゲツなさに比べて、記事そのものは、極めて落ち着いたもの。

 本HPでも述べているように、隣の工場がある場合よりも、ネイルサロンに勤める方が危ないのではないだろうか。

 PRTRのデータのCD-ROMは手元にもあるので、今回の解析の根拠についても少々調べてみたいとは思うが、一般的に、どうもデータの信頼性が高いとは言えない。企業によっては不慣れなもので、1桁とか3桁とか違う値を出しているところがあるのではないだろうか。過大評価にしても過小評価にしても、それが心配。

6月17日: 最新電気ポット情報

業界筋A氏からの情報提供があった。

 タイガー魔法瓶と象印マホービンの新型電気ポットの消費電力をお知らせします。また、ご参考になればと思います。

 タイガー魔法瓶の8月下旬発売の真空二重ステンレス保温(銅箔入り)の「PVF−A300(3L)」は湯沸かし電力905W、平均保温出力は90度で18W、98度で21Wです。

 象印マホービンの9月中旬発売の真空二重ステンレス保温(内ケース式)の「CV−NX30(3L)」は湯沸かし消費電力905W、保温安定時平均消費電力15Wです。

 タイガー魔法瓶はガスなどで使うたびに湯を沸かすよりも、省エネ型電気ポットの方が電気料金、ガス料金など、お金の節約になると主張しています。根拠となる数字も出せるそうです。

C先生:保温15〜18Wというのはすごい数値。常夜灯と同等程度だから。

6月17日: 朝日の電気ポット記事

 家庭欄に、「我が家でできる節電は」、と称する記事がでて、「ウイメンズ・エナジー・ネットワーク」の主婦が「ワットアワーメーター」なるものを取り付けて測定した結果である。

 電気ポットがまず取り上げられているが、「ポット保温、蛍光灯3本分」という大きな見出し。

 やはり使うときに沸かす方が節電できる、との結論になっている。

C先生:この蛍光灯なるものは、20Wの蛍光灯を意味するようなので、保温に60Wもの電力を消費している電気ポットだということになる。このような大電力を消費している電気ポットは、恐らく、数年以上前のもの

A君:前回のこのHPの記事では、カタログ調査の結果ですが、最小19W、最大49Wでしたから。

B君:この記事には、タイガー、象印などの省電力型電気ポットを製造しているメーカーから文句をつけるべきだ。

C先生:記者に家庭用品が急速に進歩しているという基本認識がなさそうに思う

A君:古い機器と新しい機器の比較あたりが、本当は必要。

C先生:その通り。ただ、我が家の冷蔵庫も新しいものに変えるのが良いのだが、先日もHPで述べたように、リサイクルプロセスが未完成のノンフロンを買いたくないので、買えない。

6月14日: 続 匿名さんへの手紙

匿名さんから追加
> 食品添加物の毒性を調べて見てください。
> 判明した毒性は、検査が可能な範囲内に限ったものです。
> つまり現在では検査ができない毒性がある食品添加物が出回っている可能性はあるのです。
> 常食するとどのような害が慢性化するのでしょうか。
> たくさんの食品添加物が出回るようになってから増えた慢性病などは、そうかもしれません。

論旨が伝わっていないようです。別に、食品添加物が全部無害だ、などと言っておりません。

食品添加物が現在の知識の範囲で危険性を検査しており、それ以外にも指摘できない危険性がある。それはそうでしょう。科学などというものは、そんなものです。ただし、最近の傾向として、食品添加物のように危険性が昔から分かっているものについては、むしろよく調べられていて、天然の食品の方に抜け落ちが多いようです。

いくつか例を挙げれば、まず、ポテトチップス。あのポテトチップですら、自然にできるアクリルアミドという発がん物質を含んでいることが、昨年になって始めて分かったのですから。我々は、何年間、こんなことも知らずにポテトチップスを食べたきたのでしょう。もっとも、今でも、よく食べていますが。

例2:コウジ酸。これも天然物ですが、これを美白用化粧品などにつかうのは危険性があることが分かった。普通の味噌、醤油などにも含まれているが、伝統的食品ということで、規制対象にはなっていない。

ということで、天然物の方が現時点では未知のファクターが多いでしょう。

食品添加物は全部危険で、天然物は安全というのは宣伝文句。自然食品などを販売している業者が宣伝のために言っている主張に過ぎません。どちらも同じぐらいリスクがあると考えるべきでしょう。

匿名さんがもしもそのような業者さんであれば、ご主張は商売上当然のことですが、消費者には、くれぐれも天然物だから安全などと言わないで下さい。嘘をついていることになりますから。

6月13日: 匿名さんへの手紙

匿名さんからの手紙。
> コーヒーやお茶に含まれるカフェインが微量で心身に影響があるということは、体は微量のものを吸収するということですから、
> 食品に含まれる微量の食品添加物や農薬も体に吸収されると思います。
> 食品添加物の安全性は、現時点で判別可能な範囲内によって決定されていると思います。
> 生物はもともと自然のものを食べるようになっているのですから、基本的に非自然な食べ物はよくないと思います。

匿名 様
基本的に非自然な食べ物は良くない! 残念ながら、このような理解は全く間違っています。生物は自然のものを主に食べますが、それは安全だからではありません。自然のものが食糧資源として豊富だからです。

ところで、メカジキ・キンメダイ、それにマグロは召し上がりますか? 水俣病を引き起こした原因の有害物質であるメチル水銀が入っていますがどうします?

勿論、これらの魚に含まれるメチル水銀は天然物です。海水中に自然に存在する水銀が魚の体内でメチル水銀になるのです。これらの魚中のメチル水銀の状況は、100年前も何も変わりません。

小児がんの最大の原因は、恐らく天然のカビ毒アフラトキシンのようです。あらゆる輸入穀物類豆類香辛料などには付着しているものと思われます。10ppbという規制値もありますが、不十分だと言われています。天然物なら、あるいは自然だから良いのなら、規制値など必要ありませんが、どうします?

ミネラルウォータも水道水も人工物で非自然ですが、危険性は自然な井戸水が圧倒的に高いです。井戸水も駄目、そしてどうしても自然がよければ、雨水ということになりますか。どうされますか?

レタスなどの野菜の中のカフェ酸なども発がん性があります。大体、植物は毒性があるのが普通で、その毒性が低いものを野菜と呼んでいます。お茶にも、シュウ酸が多く、飲みすぎは尿道結石の原因になります。

ヒトの生存にはリスクが付き物です。
生存に必要な女性ホルモンそのものが発がん性があります。
ヒ素は有毒ですが、ヒトの生存には必須です。摂取量が多すぎても、少なすぎても駄目です。

ヒトという生物は、あらゆるリスクの中に生きているのであって、天然・人工といった単純な二元論は、リスクに関する様々な判断を下す際に、全く有効ではありません。

食品添加物の安全性は、確かに現在の知識の範囲内での判定にすぎませんが、他のリスクを考慮すると、例えば、防腐剤によって食中毒のリスクが減ることを考えると、使用によって総合的にリスクが低下するなら、使用は妥当であるとの判断をします。

食品添加物、農薬ともに、20年前に比べると、使い方が正しければ、安全性は格段に高くなっています。恐らく、自然食品が持つリスクレベルと同程度にはなったのではないでしょうか。あるいは、ある特定の自然食品のリスクレベルの方が高いかもしれません。メカジキ・キンメダイ・マグロがその好例のようです。

6月12日: 16万年前のホモサピエンスの化石

 これまでよりも6万年も古いホモサピエンスの化石が見つかった。場所はエチオピアである。これでホモサピエンスは、20万年前にアフリカで生まれ世界に広まったとする「アフリカ単一起源説」が有力になった。

 UCバークレーのホワイト教授、東京大学総合研究博物館の諏訪助教授が発表する。

 エチオピアのアディスアベバの北東230kmの付近。男2人、子供2人の頭骨などが出土した。

6月12日: マイナスイオンとオゾンで果物5倍長持ち

 マイナスイオンでは良心的な三菱電機と果樹研究所の共同研究。業務用の冷蔵庫への応用を考えているようだ。

 この冷蔵庫の発生するものは、
○低濃度のオゾン=0.1ppm以下
○高濃度のマイナスイオン=1万個/立方センチ
○湿度90%以上

B君:どう考えても、効果の本当の理由は、水分補給とオゾンだろう。1万個/立方センチといったゼロに等しいマイナスイオンが効くという説明は不要だろう。

C先生:オゾンは、低濃度とはいっても25兆個/立方センチ、水は2.5京個/立方センチぐらいはある。何が高濃度のマイナスイオンだ。全くおかしな話だ。低濃度のオゾンのわずか25億分の1しかない極超低濃度マイナスイオンだが、何を基準にしてこれを高濃度と言っているのだろうか。

6月12日: 死産は男児ばかり

 Yomiuri Weekly 6.22.2003 の記事

 死産は男児が多い。2001年の「人口動態統計」によると、島根県だと女児の3倍、香川、徳島、宮崎でも2.5倍以上。

 過去を振り返ってみると、1900年から1940年ごろまでは、1.1倍から1.2倍まで徐々に増加し、70年代前半には、全県で1.3程度であったが、地域差は無かった。それが、90年代後半には8割の県で2倍以上となった。しかも、かなり地域差が出てきている。

C先生:さて、この話題、多少解析が必要だと思われる。シーア・コルボーンは、これを環境ホルモンの影響だなどという仮説を述べているらしい。余りありそうな話ではないが、データを集めてそのうちに検証してみたい。


6月11日: 廃棄物対策法2法成立

 不法投棄の未然防止を強化する改正廃棄物処理法と、過去に不法投棄された産業廃棄物の撤去費用を国が支援する特定産業廃棄物支障除去特別措置法の二法が11日に成立した。

 しかし、ごみ減量の切り札とも言われる「拡大製造者責任」の導入は見送られた。環境省は、スプレー缶、消火器などに限定して罰則を伴う形での義務付けを目指していた。しかし、産業界の理解が得られず、法案作成段階で導入を見送った。

C先生:スプレー缶などは、処理の作業員にとっても危険。100円ライターもパッカー車の火事の原因。デポジットを課して回収。製造者の責任でどこかで処理、という方式が良いに決まっている。

6月9日: マックから59円バーガー消える

 7月1日から元の価格の80円に戻る。デフレ価格での勝負はしない。ただし、そのときどきのスペシャル割引セットはやるらしい。

C先生:デフレ商品の典型が消えるのは大歓迎だ。デフレ商品は、単位量の価値を創造のために発生する環境負荷が大きい。この59円バーガーは、幸せをもたらす商品では無かった。

6月8日: キンメダイ・メカジキが売れない

 サンデーモーニングでの放送。

 やはり予想通り。本HPの読者の方々は、是非、格安のキンメダイ、メカジキを探して買いましょう。チャンスです。

 「妊婦以外の方は無制限にOK。妊婦だって、週に2回までOK」、という発表があって、なぜ食べては駄目だと思うのだろうか。リスクをきちんと把握することがやはり出来ないのだろう。

 サンデーモーニングの岸井成格氏が何か、コメントしたのだが、ちょっと把握できなかった。「水銀がなんで魚に溜まるようになったのか」、といったような気がする。恐らく、彼の頭の中も、最近の環境は悪化しているという思い込みがあるのだろう。これに対する説明は、「昔からそうなんですよ」、「ただ、キンメダイ・メカジキのような貴重な魚が大量に食べられるようになったのは、最近のことなのです」。「50年前は、近海物しか食べられなかったのですから」。

 どうせなら、マグロが危険だと言ってもらうと良かったかもしれない。北大西洋産のクロマグロは、水銀も多いが、ダイオキシン含有量でもトップだから。トロを安く食べるチャンスが来たはずなのに。

6月6日: ハクビシン、目黒区で発見

 ペットとして飼っていたハクビシンを捨てたらしい。ここまで身勝手だと言葉も出ない。5日には、杉並区でも。

 大体、これまで無事だったのなら、今後も無事だろう、と思えないのだろうか。もともと、イヌでも、ネコでも、ペットを飼うこと自体、感染症のリスクは増大する。アレルギーだって確率が増える。そんなことを覚悟して飼っているわけなのだから。

 SARSだけが怖い伝染病ではない。しかも、SARSも終わった。これからは、SARSもインフルエンザ程度の扱いになるだろう。そのインフルエンザは結構怖い伝染病なのだが。

6月4日: 室戸の海洋深層水の水銀分析はデータミス??

 新聞に謝罪広告がでていたらしい。どんな話だったかは、今月の環境の5月23日をご参照下さい。

6月4日: 妊婦は魚を食べ過ぎないこと

 胎児へのメチル水銀の影響が懸念されていることから、妊婦もしくは妊娠の可能性のある人は、キンメダイ、メカジキは週2回以内、サメは週1回、クジラ類も週1回、ゴンドウイルカは2ヶ月に1回を限度とすべき、と厚生労働省は呼びかけた。

 メチル水銀のTDIは、3.3μg/kg/週。体重50kgの人で、165μg/週。メカジキのメチル水銀が0.71ppmだとすると、限界が230g。1回に60〜80g食べるとすると、3回で限界を超す可能性がある。ということで、2回までという推奨になった。

 しかし、魚を食べる利点はかなりある。妊婦以外は、頭脳を活性化するためにも積極的に食べるべきだろう。

 何にしても、食のコツは、「特定の食品にこだわらずに、バランスよく食べることにこだわること」。

6月4日: 神栖町のヒ素中毒に国費4億円支給

 細かいことが色々決まったが、まあ正しいとも正しくないとも、なんとも言えない。

 被害者にとっては、ある種の救いにはなるだろう。

6月2日: エビアンサミット

 先進国が経済政策を語る機会。米国が京都議定書から離脱して以来、持続可能性などの議論はやや湿り勝ち。

 今回、エビアンで開催されていると言うこと自体、結構な皮肉。フランス政府は、水問題が重要だと言いたかったようだが、日本のように、「もっとも安全な水道水を飲まないで、エビアンなどを飲んでいるようでは、持続可能からは程遠い」、ということを見事に象徴している。

 多くの途上国で、安全な水道が無いために、あんなにも多くの命が失われているということを、エビアンの地で、シラク大統領も、小泉さんも、どう思うのだろう。

6月1日: 神栖町の謎

 何か新しいことが分かった訳ではない。

C先生:神栖町の井戸からの高濃度のヒ素で、住民に被害がでたという話はもはや有名。そのヒ素の起源が有機ヒ素で、天然には存在していない物質らしいことも確認済み。となると、旧日本軍の化学兵器か、ということになっている。しかし、爆弾か何か、そんなもののが見つかるわけも無し。地下水は流れている。水脈のどこか上流から来ているのだろう。見つかったら、それは、1億円の宝くじに当たるぐらいの偶然。

A君:今回の話でいくつか分からない話があるのですね。それは、なぜその井戸水を飲んでいたのか、ということ。

C先生:その通り。あんな場所でなんで井戸水を飲んでいるのだろう。これは謎だったが、最近、色々な情報を総合して大体分かったような気になった。

A君:どこか調査したのですか。

C先生:水と環境の専門家との話からの推測にすぎない。まず、あの地域では、まだ3割ぐらいの住民が井戸水を飲んでいるという。理由は、「美味しいから」らしい。すなわち、自由意志で井戸水を飲んでいる。

A君:水道が来ていないからではない。

C先生:そう。それが証拠には、被害を受けた人の家にもすぐさま水道が引かれている。

A君:多くの人々が、井戸水からの天然ヒ素によるリスクが分かっていない。もっともこれまでのケースでは、ほぼ天然の無機ヒ素が原因で、今回の場合とは違うのですが。

C先生:ミネラルウォータにしても、水道水よりヒ素の規制が5倍甘い。これは、ミネラルウォータが地下水で、どうしてもヒ素が多いから。

A君:「飲料水での最大のリスクがヒ素」であることは、水道水起源の感染症が克服された現在、「常識」にしなければならない程度の知識なんですがね。

C先生:バングラデシュやインドの一部では、井戸水が天然ヒ素で汚染されていて、飲めない。そこで、日本のNPOなどが雨水を集めて飲料水にするといったプロジェクトを行なっている。

A君:しかし、バングラデシュでも、雨水は汚れていて、地下水はキレイだ、という誤解があるのでなかなか普及しないとかいう話ですね。思い込みはなかなか直らない。

C先生:日本でも同じではないか。「水道水は危険でまずい。井戸水は美味しいし安全」、と思っている人が多いのでは。

A君:大部分の人は、そうかもしれません。

C先生:本当は、「水道水は、味は地域によって違うが、もっとも安全な飲料水である」。「安全性を考えたら、水道水を飲め」。「井戸水は、しばしば検査を必要とする」。「ミネラルウォータは、嗜好品である」。

A君:ミネラルウォータは、硬度に注目して、硬度100までの商品を選択すれば、それほどヒ素も多くないと思われます。

C先生:飲料水も感性ではなく、その中身に注目して選択すべし。しかし、もっともお奨めが、「いかなるこだわりも持たないことが、最良のこだわり」。要するに、色々なものを飲むということだ。

付録:Web上に商品名が実名で出ているミネラルウォータ分析値。無断引用なので、問題があるかもしれません。

http://www.rakuten.ne.jp/gold/lifeup/water/hikaku.html より、一部分を切り出したもの。