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「今月の環境」(7月1日2002年〜)




7月29日: 古舘の「買い物ブギ」:マイナスイオンのウソ
7月24日: カネミ油症事件34年目の新事実
7月23日: 二酸化炭素の排出、2000年過去最高
7月22日: 旅行者の熱帯病
7月17日: 午後8時頃、100万アクセスに到達
7月17日: 臭素化ジフェニルエーテルの人体汚染進行中
7月14日: チャドで700万年前の最古の人類「トゥーマイ」
7月14日: 中国産の「やせる」減肥薬で死者
7月14日: 海外流通の食品添加物、追認の方針
7月12日: 拙著が紹介された
7月12日: ウィルスの人工合成に成功
7月6日: 中国の農薬 O沢さんからの情報
7月1日: 米国雑情報 


7月29日: 古舘の「買い物ブギ」:マイナスイオンのウソ
         7月27日放送分

 7月27日の「買い物ブギ」がマイナスイオンのウソを暴くという番組であったが、残念ながら、その時間に生で見ることができなかったために、オフィスに録画しておいて、本日29日、昼飯を食べながら見た。

 結論:山野井昇、堀口 昇、マイナスイオン非科学派3悪のうちのこの2名を揃えた番組だから、結論が妙なことになるのは、仕方が無い。

追加されたウソ&強化された誤解:

×マイナスイオン水のウソ

 まず、マイナスイオンは水の中には存在できない。もともと、大気中に浮遊する帯電した物質を対象にしているものであって、水中や固体中は、これまでどおりの陰イオン、陽イオンという従来の化学用語で説明すれば良いし、それで説明可能。

 この番組でマイナスイオン水と言っているのは、炭によって水道水中の塩素などを多少吸着し、セラミックチップ(どうもトルマリンとか麦飯石などを焼き固めたものらしい)からイオン交換作用によって、若干のミネラルの溶け出したもののようだ。

 作り方だが、あらかじめセラミックスチップと炭とを熱湯で煮沸している。その後、濡れたまま容器に移して、水道水を入れている。このような状態では、いかにトルマリンの単結晶を使った場合であっても、一瞬起きるといわれている電気分解も起きない。乾いたトリマリンを水に入れた一瞬以外には、電気分解などが起きるはずも無いのである。(実は、今でこそ環境学者のような顔をしているが、元はといえば、セラミックス材料屋なのである)。

 最終的にできた水は、別に悪いものではないが、単なる水に過ぎない。原料が水道水でも、いやいや原料が水道水だからこそ、エビアンなどのフランス製のミネラルウォータよりは、硬度も適当で、ずーっと健康に良さそうな水だとも言える。

 しかし、マイナスイオンなどと縁もゆかりも無い水である。マイナスイオンの生理作用などは一切期待できない。


×マイナスイオンが健康に絶対的に良いという誤解

 これが話しの大前提になっている。大体、この大前提そのものが問題なのに。


×電磁波によってマイナスイオンが消されるという誤解

 電磁波がイオンの電荷を消すのか? 全く意味不明。


×体に悪そうなものがマイナスイオンを消す。合成繊維?という誤解 

 合成繊維が悪かったら、トリマリン腕輪は合成樹脂。すなわち、ほぼ同じものだ。体につけるだけで悪そうではないか。


解明されたウソ:これは良かったかもしれない。

トリマリングッズからマイナスイオンなどが出ていないこと。

甲府のトリマリンが甲府産ではないこと。

結局テレビでは取り扱えなかったこと:

×大電機メーカーのマイナスイオン製品に対する批判が無かったこと。

 これはスポンサーなので、テレビでは原理的にできないことなのだ。新聞などに比較して、テレビのスポンサーに対する気の使い方は、尋常ではない。だから、テレビ番組は信頼性が低いことになってしまう。


7月24日:
 カネミ油症事件34年目の新事実
  NHKクローズアップ現代 07.23

患者の体調不良が長期に渡っていたが、その原因物質であるPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)が体内に大量に蓄積しているとのデータが出た。

例1:
78歳女性。血液中のダイオキシン濃度類の結果が知らされた。ダイオキシンについて考えたことはなかったが、検査の結果は、1139.1。(放送で単位を言わないので分からない。多分pg/g脂肪)。一般人の75倍。初期症状(全身に広がる吹き出物。爪の変形)が出た。原因不明の症状が後から後から出てくる。医者通いを繰り返した。2名の子供達も、乳がんや、免疫機能不全。夫は59歳で死亡。長年油症患者を見てきた医者にも状況が分からなかった。

例2:
ダイオキシンの影響は、親から子供に移動する。現在、35歳。自分の体から生まれた子供に影響は無いのか。当時、1歳10ヶ月で油症患者として認定された。子供の頃、黒い肌をしていた。自律神経失調症だった。両親は、原因不明の病気に苦しんでいる。母61歳は、多発性硬化症に。父69歳の父親は甲状腺がんの手術を受けたばかり。自分も同様のことになるかもしれない、という不安がある。13歳と10歳の二人の女の子がいる。現在、正常だが、生まれたときには、色素沈着があると言われた。母から子供、子供から孫へと世代を超えて、受け継がれる。

首都圏放送センターの渡辺記者。

油症患者の現在の血液中の濃度は、PCBで一般の人の2〜3倍。PCDFは排出されにくいのか10倍以上。
製造過程で、PCBを使って加熱していた。油に混入したPCBの一部が加熱によってダイオキシンに変わった。

専門家は、ダイオキシン類が関与していることを早い段階から知っていた。原因不明の様々な症状が表れたから。倉恒氏:「PCB以外の原因を探り始めた」。長山氏:「PCBとPCDD,PCDFを分離するのが難しかった」。PCDFの毒性が分からなかった。吉村氏:「赤ちゃんへの影響。肌が黒い。爪が変形しているなどを記述」。

1976年のセベソ事件以来、知識がかなり進歩した。この事件で3500頭の家畜が死んだ。1983年、母親の胎盤を通して胎児に移行することが分かった。

毒性に関する様々な症状から、15年後にPCDFを原因と特定した。しかし、当時の技術では、患者ひとりひとりの体内濃度を測定することはできなかった。飯田氏:絶対量が少なくて、検出できなかった。

福島保健環境研究所:今年から、血液検査ができるようになった。濃度が高い人にどのような症状が見られるのか。

国谷キャスター+渡辺記者

ダイオキシンが原因だと分かっても、血液100mlと1件あたり数10万円という測定費用が掛かった。そのため、個々の患者の分析はできなかった。

動物実験としては、発ガン性、免疫機能低下、油症患者を対象とした疫学調査では、肝臓ガンで死亡する人が3倍、内分泌撹乱物質としても疑われている。今後、ダイオキシン濃度と症状の関係分析。生殖面での影響がでていないか。などが検討される。ダイオキシンは環境からも摂取する。ダイオキシンについてもっと情報を得るべきだ。

C先生:やっとカネミ油症の解明に手が付いたといえるのだろう。同じような油症が台湾でもあって、日本の場合よりも多少詳しい解明が行われた。

A君:カネミ油症の場合、PCBがそんなに毒性が強いと思われていなかったもので、汚染された油を蒸留してPCBを除去して出荷した。その蒸留時にPCDFが生成したと言われています。

B君:78歳の女性の濃度が1139.1(多分pg/g脂肪)となると、能勢町の焼却炉を解体した作業員の測定値で、最大がなんと5000pg/g脂肪と驚いていたのが、なんでもないことになってしまう。

C先生:35年経っているとして、体内半減期が7年とすると、当時の体内濃度は現在の恐らく30倍ぐらいはあったものと思われる。3.5万pg/g脂肪ぐらいだったのではないだろうか。

A君:現在の一般人の平均値の2500倍ぐらい。毒物と普通物の差が10倍しかないことを考えると、この2500倍というのは、とんでもない差ですね。

B君:こうしてみると、焼却炉からのダイオキシンの影響を考えて母乳を飲むなとか、煙突からのダイオキシンは発がん性が強いといった、ダイオキシン猛毒派の主張が何だったのか。焼却場近傍の人々のダイオキシン体内濃度は、通常人とあまり変わらなかったのだから。

C先生:カネミ油症、さらには、能勢町、これらのダイオキシン事件の解明は、きっちりと行うべきだ。それが市民に安心を提供する。


7月23日: 二酸化炭素の排出、2000年過去最高
  7月20日の各紙記事

 二酸化炭素の排出量が、2000年には過去最高の12億3700万トン(前年度比0.4%増)に達した。環境省が地球環境保全に関する関係閣僚会議と地球温暖化対策推進本部(本部長・小泉純一郎首相)に報告。

 メタンやフロンを含めた温暖化ガスの総排出量は13億3200万トンで、京都議定書が基準とする1990年に比べ8%上回った。日本はこれで実質14%の削減を求められることになる。

 増えた原因であるが、家庭から排出される二酸化炭素が4.1%増えたことが主な原因とのこと。一方、工場などからの二酸化炭素の排出量は、99年度比で0.2%減。

C先生:いよいよ対策のターゲットが見えてきた。民生部門の排出量をいかに削減するか、である。今年の夏も、このところ暑いから、排出量は増えるだろう。

A君:東京は夜が暑くて、エアコン無しだと眠れない気温になってしまいました。ヒートアイランド現象。

B君:エアコンは水冷のもの以外は認めないということにでもしないと駄目ではないか。その水冷で暖まった水=温湯をタンクに貯めて、お風呂・シャワーに使う。

C先生:それは検討の価値がある。新技術開発のターゲットとして採用すべきかもしれない。空冷のエアコンだと、気温を高くするだけだ。
 今日、経済産業省に行ったが、暑い。真面目に28℃にセットされているからだろう。勿論、我慢したが。我が自室も当然28℃セットなのだが、扇風機併用で丁度良い温度。この差は何だろう。機器の個体差か? それとも扇風機の効果か。

7月22日: 旅行者の熱帯病
  朝日7月20日医療

 最近、旅行者で熱帯病にかかる人が増えている。

 例1:タヒチでネッタイシマカなる蚊に刺されてデング熱。全治2ヶ月。国内患者47名。

 例2:マラリアは、年間100人以上が発病して、数名が死亡。マラリアに慣れている病院は全国に20箇所しかない。

 例3:カリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州の砂漠地帯。「コクシジオイデス症」なるカビによる肺炎。日本では、これまでに32名。

 対策は、まず、「生もの・生水に注意」「虫よけ対策」で危険性は減る。虫よけは特に蚊に刺されないように。

 蚊を防ぐ方法、(1)夕暮れから夜明けの外出は控える、(2)可能ならエアコン付きの宿に泊まる、(3)外出時には、長袖、長ズボンを着用、(4)虫よけ剤、蚊帳、蚊取り線香を使う。

 国内で情報を得るには、
(1)厚生労働省検疫所 http://www.forth.go.jp
(2)国立感染症研究所 http://idsc.nih.go.jp/index-j.html

7月17日: 午後8時頃、100万アクセスに到達

 このホームページを初めて5年と1ヶ月で100万アクセスに到達することができた。まずは、ご愛読と、さまざまな励ましの言葉と、そして少々の難癖に、いずれも感謝したい。

 このHPをはじめた動機を、このHPにきちんと書いたことは無い。まだしばらくは書かないでおきたい。

 動機はとにかくとして目論見は何だったのかと言えば、一般市民社会とのコミュニケーションを取る手段として、インターネットに賭けてみた、というところだろう。

 このHPを書いている気持ちとしては、概ね次のようなものである。当初から余り変わらない。

 環境問題のように、不確実性が様々状況で存在する種類の問題には、かつ、個人の価値観が大きく影響する問題には、絶対に正しいと言える状況はめったに無い。長年環境を眺めてきた経験からか、はたまた、自然科学の探求を仕事としてきた職業のためか、メディアの報道などに違和感を感じる瞬間があって、「別の切り口から眺めると違った絵が描けるのではないか」、と思わず言いたくなる。

 このような違和感をぶつけるために、言い換えれば、ものごとには多様な見方があることを世の中に示すために、このHPを書いているように思える。

 このHPをお読みになる方も、ここで述べていることが、絶対の真理だと思うことなく、「単なる一つの見方である」というご理解をいただき、ご自分自身で「正しいと思える見方」を探し出していただきたい。少なくとも、メディアが述べていることは、正しいとは限らない。どちらかと言えば、まだ本HPの方が真実に近いことを述べているのではないか、という自負が無いわけではない。

 さて、100万アクセスという当面の目標を達成してしまいましたが、まあ、しばらくは止められそうも無いと考えていますので、今後当分の間、よろしくお願いします。


7月17日: 臭素化ジフェニルエーテルの人体汚染進行中

 7月14日の朝日朝刊
 国立環境研の森田昌敏統括研究官の仕事。臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)は、ダイオキシンと類似構造を持っているが、これまで200種類もある構造を分けて分析することが困難であった。やっと精密分析が可能になって、1970年に採取、凍結保存されていた人体の脂肪組織10検体と、2000年に採取した同数の検体を分析した。

 1970年の脂肪1グラム中に検出されたのは、29ピコグラムだったが、2000年採取の脂肪中には、約44倍の1288ピコグラム。

 PBDEの一部は、プラスチックや建材、繊維などの難燃剤に使用され、焼却や埋立てなどにより環境中に広がり、人体に取り込まれたと見られている。

 EUは、臭素原子が5つ含まれている種類について、体内に蓄積しやすいことから、5年後をめどに使用を禁止する方向である。

 業界団体「日本難燃剤協会」によれば、国内需要量は、1990年に1万2千トンの最高値を記録し、以後、2000年までに6万8千トンが使われた。

 毒性は、カナダなどで環境ホルモン作用を指摘する研究がある一方で、否定する見解もある。WHOは、焼却などで通常の塩素系ダイオキシンに匹敵する毒性を持つ「臭素化ダイオキシン」が発生する危険性を指摘している。

 難燃剤メーカーが設立した「臭素科学・環境フォーラム」の事務局長、徳勢正昭事務局長談。「欧州で問題視された臭素が5個のPBDEは現在、国内で生産・輸入されていない。魚類などの検査では毒性を否定する結果が出ており、高濃度でも人体に影響はないと認識している」。

C先生:ダイオキシンの体内負荷量が86ng/kgになると、なにやら妙なことになるということで、ダイオキシンのTDIが決められた。

A君:なにやら妙なこととは、性行動が変わるとか、精子量が減少するとか、まあそんなことですが。

B君:86ng/kgとはいっても、これは体重1kgあたりで、水だらけの体の一部である脂肪中にダイオキシンが蓄積されることを考えると、脂肪分にすれば、10倍ぐらいの860ng/kgぐらいに相当すると言えるだろうか。

C先生:それが正しいとすると、860pg/g脂肪となって、今回のPBDEの体内蓄積量とほぼ同等量になる。

A君:PBDEの毒性データを探してみると、四臭素化物についてだが、ラットのLD50(半数致死量)で500 mg/kg以上とのこと。これは普通物に相当する。毒性は低い。

B君:一般に、急性毒性がある物質の方が慢性毒性なども高い。となると、この四臭化物については、ダイオキシンの体内負荷量と同じだからといって、まあ問題になるとも思えない。

C先生:環境ホルモン性については、少なくとも、エストロジェン・ミミック(女性ホルモン様作用を持つもの)としての構造を持っていない。だからといって、確実ではないが。

A君:ダイオキシンと同様のアンドロジェン・ディスラプター(男性ホルモンの作用を邪魔する)を持っているかどうか、判定困難。多分、急性毒性が低いということは、生体との相互作用が低いと思われるので、多大な危険があるとも思えない。

C先生:臭素化ダイオキシンを含めて、臭素化物は要注意物質の一つではあるが、まあしばらくは様子を見ていても良いのではないだろうか。


7月14日: チャドで700万年前の最古の人類「トゥーマイ」
  7月10日にニュースになった。

頭蓋骨だけが発見されていたのだが、その形状からみて、直立二足歩行をしていたと思われる。いままでアフリカ東海岸が人類の起源だとされていたが、アフリカ中部にも人類の起源があったのではないか、とされている。


7月14日: 中国産の「やせる」減肥薬で死者
   7月12日夕刊

 中国で製造され、日本では未承認のダイエット用医薬品などを服用した男女12名が相次いで肝臓傷害を起こし、うち女性1名が死亡していたことがわかった。

 その商品は、「御芝堂減肥こうのう」「せん之素こうのう」

 甘茶つるなどが主成分。これを服用して肝臓障害が起きて、1ヵ月後に死亡。

 さらに、「せん之素こうのう」には、食欲抑制剤のフェンフルラミンや甲状腺ホルモンが検出された。これを服用して8名に被害がでて、7名が入院。

 インターネットなどで簡単に買えたらしい。

C先生:なんとも軽薄。ダイオキシンと言えば怖がるのに、減肥薬と言えば、全く無警戒。薬の場合、なんといっても服用するのだから、環境中の化学物質に比べれば、圧倒的にリスクは大きい。大体、ダイオキシンで死んだ人がいるか。ダイオキシンで、日本人の健康にどのような悪影響が出たと思っているのだろうか。

A君:可能性のあるダイオキシンの悪影響は、1970年ごろに生まれた男性が女性化しているかどうか、ということ。それに、能勢町の焼却炉解体作業員がどうなるか。

B君:女性化の話をすると、50歳代の管理職は、「それは絶対にある」、という人が多いが。管理できない部下をダイオキシンのせいにしている?!?


7月14日: 海外流通の食品添加物、追認の方針
   7月12日夕刊

 協和香料問題で明らかになったことだが、海外で承認されていながら、国内では承認されていない食品添加物を、特例的に追認する方針を厚生労働省が決めた。

 それは、「フェロシアン化物」。食塩の固結防止剤として、韓国などを除く海外では一般に使われている。

 これまで厚生労働省は、「使いたいのならば、業界が指定要請すべきだ」というスタンスを取って来たが、これを大幅に転換する方向だ。

 当面、香料などを除く30品目程度に、このような方針を適用する見込み。

 今回の「フェロシアン化物」については、12日中に、都道府県などに回収を求めないように通知する。

C先生:これまでの厚生労働省の方針「使いたいのなら指定要請を」という考え方は基本的に正しいと思う。「指定要請をすると、金が掛かる」、という理由で申請しない業界の責任でもある。

A君:ただ、輸入食品に含まれる塩は、各国で作られているから、その塩に含まれている食品添加物は当然輸入食品に含まれますね。だから、いちいち回収などをやっていると食品を無駄にすることになる。

B君:健康情報研究センター代表・里見宏氏は、「パニックを防ぐために認めるというのは、本筋として間違っている。世の中の人は、食品の安全性にかなり敏感になっている。。。。。天然塩が見直されて、消費者は「塩は溶けても固まってもかまわない」という意識になっている。食べる人にとっては、なんら必要のない添加物だ」。

A君:輸入食品が問題になっているのに、なんというピントはずれ。

B君:塩の添加物が問題になったのだから、まあ全部の食品を調べることになる。もしも、「フェロシアン化物」を禁止にしろというのなら、日本向けにスモークサーモンを特別に作ってもらえということ?

C先生:いまだに「食品添加物はすべて悪」という構図ができているようだ。食品添加物の判断も、リスク・ベネフィット議論で行うべきだ。天然物だけを使ったところで、リスクはゼロにできないのだから。減肥薬の主成分も「甘茶つる」で、天然物だ。


7月12日:
 拙著が紹介された

 朝日新聞の7月8日の朝刊、くらし欄。左上にある「聞きたい」というコラムで、

質問:環境を勉強する入門書は? 50歳〜70歳の仲間が集まって環境の勉強を始めようと思っています。全体像をつかめるような本を紹介して下さい。

回答:地球環境パートナーシッププラザ 小野亜由美さん
 入門編では、「市民のための環境学入門」丸善ライブラリー(安井至著、丸善、740円)がおすすめです。新書判で、Q&A形式で分かりやすく書かれています。

 小野さんありがとうございました。本日、丸善に行って新しい本のゲラを受け取ったときに、この記事の存在を教えられました。


7月12日: ウィルスの人工合成に成功

「人工生命への第一歩」とのこと。米国ニューヨーク州立大学のウィンマー教授らのグループが、ポリオウィルスの完全合成に成功した。ポリオのゲノムは、20年前に解明されている。本体は、一本のRNAで約7500塩基対からなる。

この研究グループは、小さなDNAの断片の合成を行い、それをつなぎ合わせて、RNAを合成した。このRNAを子宮頚がんの細胞液と混ぜて、正20面体の殻をもった完全なウィルス出来上がった。

マウスでテストしたところ、まひが確認されたという。

C先生:ウィルスは自己増殖をしないので、人工生命だとも言いにくいが、確かにその方向への第一歩なのだろう。

A君:それよりも、その新聞に指摘されているように、バイオテロなどに悪用されると怖いことが起きそうですね。

B君:遺伝子配列次第で、影響力の強いウィルスなどを作ることが可能だろうから。

C先生:人類の絶滅が、温暖化などの通常の環境変化によるのか、そうではなくて、核兵器やバイオテロなどによって誘発される環境変化によるか、どうも、後者の方が高いような気がする。通常の環境変化では、人口の減少は招いても、絶滅までは行かないだろう。


7月6日:
 中国の農薬 O沢さんからの情報

 以下、O沢さんとおっしゃる方からの情報。奇妙なことがあるもので。

 今回の中国の冷凍ほうれん草で、輸入している多くのメーカーの商品が残留農薬の基準値を超えたことについては、中国では日本ではすでに使用されていないような農薬も使われていることや、生産者の管理が大変なことが明らかになったと思います。

 しかしマスコミの報道で、「中国産冷凍ホウレンソウから基準値の○倍高濃度汚染」という見出しを見ると、違和感を感じます。素朴な疑問として、同じような形をしているのに、ほうれん草と小松菜ではクロルピリホスの残留基準が200倍も違うことが不思議で、調べ始めました。

 仮にほうれん草と同じ量のクロルピリホスが小松菜から検出されても、小松菜の場合は「基準の数十分の1の低濃度」という評価になってしまいます。基準値はマーケットバスケットで決めるにしても、ほうれん草を小松菜の200倍も食べるとは思えません。農産物によって残留基準がこれほど違うことを説明した報道を私は見ていません。消費者として今どき「基準を緩めろ」とは言いにくいですし、法律や基準を守れない事業者や、守らせることができない行政に大きな責任があると思いますが、どんな問題があるかをつかんでおかないと、判断を誤ると思っています。

 無認可物質を含む香料の問題も含めて今回のような問題では、安全の問題と法律違反の問題を区別しながら何が問題かを明らかにすることや、安全と安心を区別すること、「白か黒か」「0か100か」の二者択一でなくリスクの考え方が必要なことなどを改めて感じています。

 今回の問題を安全と安心を区別して整理すると、「リスクは小さく安全の面での問題は(少)ないが、法律や基準を守れないような産地・企業・商品は信用できないし安心できない」ということになるかと思います。

■中国産の冷凍ほうれん草の残留農薬について■

(1)冷凍野菜は加工品扱いのためこれまで残留農薬基準がなく、生鮮の野菜の基準自体もバランスを欠いている

@ 中国から輸入の冷凍ほうれん草から生鮮野菜の残留基準を越える農薬の検出が相次ぎ、今年の春から、国は生鮮野菜の基準を適用して輸入の冷凍ほうれん草の検疫を急遽強化しました。

A 一番の問題となっているクロルピリホスは、通常の残留農薬検査での検出下限値レベルの0.01ppmがほうれん草の残留基準になっており、検出されれば残留基準を越えることになります。

B 農薬の残留基準は、その農薬のADIと日本人の農産物の摂取量(マーケットバスケット)に基づいて決められています。しかし、ほうれん草についてはクロルピリホスの国際的な残留基準がないことと、日本国内では野菜にほとんど使用されないことから、検出下限値レベルが残留基準になったとされています。また、ポストハーベストとして使われるため小麦の残留基準との関係で、(輸入)小麦がクロルピリホスのADIに占める量が多くなることも、ほうれん草が検出下限値レベルの残留基準になった要因の一つではないかと私は推測しています。

C 従って、ほうれん草に個別に対応した基準というよりも、国内で野菜への使用実態がほとんどないことから、クロルピリホスのADIを越えないように各農産物の間で量の調整をして、その結果ほうれん草については他の農産物とのバランスを欠くような極めて厳しい残留基準が適用されたと私は思っています。

(2)クロルピリホスの残留基準(一部抜粋)
 ほうれん草     0.01 ppm
 ねぎ         0.01 ppm
 小松菜        2 ppm
 だいこん類の根   3 ppm
 小麦        0.1 ppm
 米(玄米)     0.1 ppm
 りんご         1 ppm
 オレンジ      0.3 ppm

(厚生労働省の農薬の残留基準が掲載されているアドレス)
http://www.ffcr.or.jp/Zaidan/FFCRHOME.nsf/pages/info.mhw

(3)クロルピリホスの使用実態
 国内ではクロルピリホスは一部の果樹(りんご)に使われているようですが、野菜への使用はほとんどないようです。その理由として、劇薬扱いのため購入時に印鑑が必要になるなど面倒なこと。また野菜にはクロルピリホスの代わりになる劇薬扱いではない殺虫剤があるので、あえてクロルピリホスを使用する理由がないこと、などが考えられます。


7月1日: 米国雑情報 

6月24日からの米国滞在における雑情報です。


空港大混雑編

 テロ以来大幅に変わったのが、チェックイン、セキュリティーチェックに時間が掛かること。

 朝5時15分ソルトレイク空港到着。国内線に乗るために、列の最後尾に並んで荷物をチェックインして搭乗券を貰い、さらに、長い列に並んでゲートまで到達するのに、1時間15分掛かった。しかも、朝7時の便でこれである。

 皆様、2時間の余裕を見ても、早過ぎるということは無さそうですので、ご注意を。


セキュリティーチェックで何を見ているか編

 成田では、チェックインするスーツケースひとつひとつをX線検査をする。実はいろいろと妙な機器を積み込んでいたために、X線検査に引っかかって、荷物を開けられた。しかし、開けたからといって、詳細に見るわけではないので、何を調べたかったのだろうか。

 チェックインする荷物に、X線で検出可能な武器を入れても、誰も使えないのだから、本当のところは、爆発物をチェックすべきだと思う。プラスチック爆弾などはX線では見えないだろう。

 米国では、変な試験紙を使って、荷物の取ってや鍵の部分、さらには、両手の掌を検査するようになった。何を調べているのか聞かなかったが、恐らく、爆発物に特有な硝酸塩か何かを検出しているのではないだろうか。

 米国における持ち込む手荷物の検査では、パソコンは、荷物から出して単独でX線検査をするようになった。

 金属探知機の感度が極めて高く設定されているようで、時計、コインなどを全部取り除いて、バックルの金具だけにするとようやくパス。


飛行機編

 カナデアのCL−65なる飛行機に初めて乗った。すごく小さい飛行機に見えるが、50人乗り。日本ではノエビア化粧品だったかのコマーシャルに出てくる。結構スタイリッシュ。

 乗り心地は悪くないが、騒音が大きい


レンタカー&車編

 レンタカーはまあ便利だが、結構高い。コンパクトでも、24時間保険込みで$75。ちょっとサイズを上げると、$100する。ガソリンも以前のような唯に近い状態ではないが、$1.33〜1.75/ガロン。観光地と東部は高く、西部は安い。換算すると、42円〜55円/リットル。日本やヨーロッパの価格に比べて、まだまだ格段に安い。


道路編

 1975年ごろ、石油ショックの影響で、全米の道路の最高時速が55マイルに制限されていた。それから徐々に緩和されて、今回ユタ州ではフリーウェイで75マイルだった。これはそれほど驚くに値しないが、片側1車線のごく普通の田舎道でも、速度制限は65マイルの設定。65マイルですれ違うのは結構迫力があって、思わずセンターラインから遠い道端側に避けてしまう。
 しかも、65マイルのところを65マイルで走っていると、結構速すぎるのではないか、と思うような状況になる。日本だったら、40マイルにして、全員が違反をする状態が普通だろう。

 しかし、町に入ると、速度制限が厳しくなる。30マイルぐらいまで落ちることがある。速度制限は一部に無法車がいるのは常だが、大体は良く守れらている。それは、町中などを除けば、安全を考えつつ自然に出すスピードが制限速度に等しくなっているからだと思われる。


カーナビ編

 日本ではカーナビに毒されているためもあって、レンタカーにもカーナビが欲しい。米国では、そんなものがあるわけが無い。となると、自分でカーナビを持ち込むしかない。

 今回準備した装置は常用のパソコン(レッツノートCF-R1)以外に、(1)GPS(Garmin E-Trek)、 (2)RS232C−USB変換ケーブル、(3)車内用AC電源(シガレットライターの12Vを100Vに)、(4)CD/DVDドライブ。

 GPS機能付きの地図ソフトは日本では入手できなかったので、現地調達。CompuUSAに行って、DeLorme社のTopoUSAなるソフトを$89で入手。CD−ROM全7枚構成で全米の等高線を表現しているもの。

 結果。いささか不安定。(1)RS232C-USB変換ケーブルを付けたままWindowsXPを立ち上げると、マウスポインターが飛び跳ねて、切断不可能になる。(2)GPS測位モードのままで、画面を切り替えると飛ぶ、(3)長時間使っていると、なぜかフリーズする、(4)いつでもCD-ROMをつないでおかなければならないので不便。仮想CDソフトで対応できるのだろうか。

 地図も、文字情報が出るのが最大倍率にした時だけなので、非実用的。むしろ、StreetAtlasを買うべきだったようだ。店には無かったので、インターネットで発注してみよう。

 結果的には、日本のアルプス社の地図ソフトとGPSによるパソコンカーナビの方が進んでいるように見える。


モバイル&インターネット編

 日本でb-モバイルとか、エアエッジとかを使って常時インターネットにアクセスできる環境を持ち歩いていると、米国では極めて不便を感じる。いかに、インターネットの恩恵に浴しているか、良くわかる。

 空港でパソコンを使っている人は多いようだが、携帯電話を接続して、いわゆるモバイルをやっている人を見たことが無い。米国の携帯電話事情はよく知らないが、CdmaOneはあるはず。となれば、64kbpsぐらいでの通信はできるはずなのだが。

 無線あるいは携帯電話は無くても、空港の電話機にRJ11コネクターが付いていればよいのだが、そんなものは見たことが無い。日本だと、いわゆるグレー電話があって、モバイルが駄目だとしても、これでなんとかなるのに。などと書いたら、国立環境研の森口先生から、シカゴのオヘア空港には、RJ11が付いた電話機が5台ぐらい並んでいたとのメールが届いた。状況は動いているのかもしれない。

 その代わりなのか、インターネットサービスを提供する商売がある。空港の待合室に数台のマシンが置かれていた。1分間25セント、ミニマム12分で$3。高いような気がするが、そうとも言えないのだろうか。支払いはクレジットカード。

 ちなみに、空港では、AC電源をタダで使わせてもらうことにする。探し回ると、結構な数のACコンセントがある。まあできるだけ目立たないところを選ぶ。電池が比較的もつレッツノートCF-R1とはいえ、国際線に乗る場合には、電源がフルの方が心強い。

 米国のホテルでは、最近ローカルな電話代は無料というところが増えてきた。大体50kbps程度では接続可能だから、繋ぎぱなしにすれば、これでも結構仕事にはなる。ホテルによっては、LANケーブルがあるという話だが、今回は、田舎ばかりだったせいか、お目にかからず。


公衆電話編

 携帯電話の普及は、日本よりも少ないようだ。だから、空港などには、結構な台数の公衆電話がある。

 昔は大量のコインが必要だった。現在は、クレジットカードで行ける。ただ、日本のクレジットカードで使えるのかどうか、テストしていないので、なんともいえない。

 というのも、セルフサービスのガソリンスタンドでは、クレジットカードで自動清算が可能なシステムになっているところが多いのだが、日本のカードが通るところと通らないところがある。成功率が大体50%程度だ。

 電話のプリペイドカードは無いわけではない。ATTのカードを売っている。$40である。


スターバックス編

 日本とはサイズが違う。この国だとTallが最小のサイズ。

 問題です。カフェラテをTallサイズで2杯注文するとき、正しい語順はどれでしょう。

(1) Caffe Latte, Two, Tall
(2) Caffe Latte, Tall, Two
(3) Two, Tall, Caffe Latte
(4) Two, Caffe Latte, Tall
(5) Tall, Two, Caffe Latte
(6) Tall, Caffe Latte, Two

勿論、どれでも通じますが。少なくとも、スタバのおねーさんは、(3)でした。

 その理由は、数値の形容詞+その他の形容詞+名詞が自然だからなんでしょう。もしも、(4)で言うのなら、Two Cups of Cafe Late, both in Tall size が正しそう。


国立公園編

 何が好きか、と問われたとき、もっとも好きなものの一つと答えるものが、米国の国立公園。今回も、自然環境保護における国立公園の役割の視察ということで(全く意味を成さない説明)、ユタ州にある、ザイオン国立公園、ブライス・キャニオン国立公園、アラバマ州との境目にあるモニュメントバレー・モニュメント、ユタ州に戻ってキャニオンランド国立公園、アーチーズ国立公園と5箇所を一気に回った。

 いずれも有料である。なぜ日本の国立公園は無料なのだろう。7日間有効のパスが、ザイオン、ブライスでは$20、キャニオンランド、アーチーズでは$10である。モニュメントバレーは、インディアン居住区にあるため、ナバホ族が自主管理している。入場料は$5。

 管理とはいっても、キャニオンランドは、夕方6時前に入ったもので、入場料を取るゲートも無人。自発的に料金受けに$10を入れたが、入れないで無断入場も自由自在。

 キャニオンランドの崖は、高さ数100mと落ちたら命は無いところばかりだが、柵等で防御措置があるところはほとんど無い。自分自身の責任でご自由に、という感じ。ブライスキャニオンも落ちる可能性のあるところばかりだが、こちらは比較的柵がよく作られている感じだった。

 日本での有名度は、恐らく(1)モニュメントバレー、(2)ザイオンとブライスキャニオン、(4)キャニオンランドとアーチーズ、ではないかと思うが、わざわざ出かけて行って後悔しないという観点からの個人的な評価では、(1)アーチーズ(推奨!)、(2)ブライスキャニオン(キレイ)、キャニオンランド(大迫力)、ザイオン(周囲がすごい)、(5)モニュメントバレー(ちょっと寂しい)の順。

 要するに、モニュメントバレーは規模が小さいため、何枚かの写真と例のテレビコマーシャルだけで、十分に全貌が表現されていて、現地に行かなければ発見できないものは、特に無い。要するに写真などで十分だ。行くに値しない。米国全体からみても、そんなに珍しい景色だという訳でもない。