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  スウェーデン流ゴミ分別 12.16.2001




 先日、スウェーデンとドイツの日常生活の比較記事作成にご協力いただいた「みちこさん」から、ウプサラ市で配布されている長期滞在者用ゴミ分別指針をいただいた。
  まず、これをざっと翻訳し、それを元に、日本のゴミ処理との差を議論してみたい。「みちこさん」のウプサラ報告記事もご参照下さい。


ウプサラのゴミ分別指針 1999年導入

総論

○すべての人は、コンポスト可能なゴミと焼却用ゴミを分別しなければならない。それは、資源の無駄使いをなくし、リサイクルを推進するためである。ゴミを適切に分別すれば、分別しない場合よりも、ゴミ処理費用が低減できる。

○ウプサラでは、大体50%が包装、25%がコンポスト可能な生ゴミ、25%が焼却物。75%はリサイクル可能だと思われる。

○容器・包装類は、もはやゴミ袋の中に入れるべきではない。1994年以来、生産者が収集しリサイクルする義務を負ったからである。

○コンポスト化可能なゴミは街のシステムに沿うように分別しなければならない。

○となると、25%の焼却用以外は、ゴミにならないはずである。


台所ゴミ

○ゴミ箱を最低3種類用意しなさい。コンポスト可能、焼却用、そして、容器・包装用である。ゴミ箱にはラベルを貼りなさい。

○衛生上の観点から、焼却用ゴミとコンポスト可能なゴミは、プラスチックバッグで包んで下さい。これらのバッグは、コンポスト化する際には、機械的に除去されます。


包装紙ゴミ

○50%以上が紙(ボール紙やダンボールを含めて)からなるすべての包装品は、このジャンルになる。

○包装は綺麗で、乾燥した状態でなければならないので、少量の冷水でミルクやジュースを洗い流し、水を切って乾燥してください。

○すべての包装は折りたたんでください。

○粘着性の包装は焼却用ゴミへ。


プラスチック製の包装

対象:ジャー、ポット、缶、からしのボトル、ケッチャップのボトル、ヨーグルトのボトル、プラスチック製の蓋、シャンプーのボトル

○硬いプラスチックだけをこの分類へ。

○他のプラスチック、例えば、お皿、ブラシ、おもちゃ、フィルム状のプラスチック、などは、焼却用に分類してください。

○硬いプラスチック以外の材料からできてるパーツは極力取り除くこと。

○プラスチック製の包装は、綺麗で乾燥した状態でなければならない。少量の水ですすいだ後に水を切って乾燥。

○粘着性のプラスチックは焼却用ゴミへ。


金属製の包装

対象:缶詰、金属箔、アルミ箔、金属製の蓋、薬のチューブ、スプレイ缶

○金属のみからなる包装がこれに属する。フライパンなどのような道具類は、リサイクルステーションへ持っていく。

○少量の水で洗って、水を切り乾燥後、もし可能ならば、押しつぶすこと。

○粘着性の金属包装は焼却用ゴミへ。


その他、焼却用ゴミとして分類されるもの

対象:
粘着性のある包装
プラスチック袋、プラスチック製紐
プラスチックフィルム
大きな肉からの骨
ゴム
発泡ポリスチレン
掃除機のゴミ
オムツや生理用品
トイレット関係
電球
陶器類
かぎタバコと吸殻
リサイクル不可能な紙
猫のトイレ砂

○環境上問題を起こしそうな廃棄物を入れないこと。例えば、電池や薬品など。

○陶器や電球は可燃物ではないけれど、焼却用ゴミに入れることで良い。これらのものは少量なので、焼却の邪魔にはならない。この分類に入れることで、輸送の手間を減らすことができる。

○分別に確信のもてないものは、焼却用に入れること。


電気製品

対象:テレビ、ラジオ、コンピュータ、携帯電話、コーヒー用パーコレータ
、ヘアドライヤー、安全カミソリ、その他の家庭用電気製品

○コードやバッテリーも含む。

○電気製品はときに環境上あるいは生態系に対する有害物を含む。

○電気製品はリサイクルセンターへ。


水銀体温計などの毒物

○生態系への悪影響がありそうなゴミは、もとの包装に入れて、もしも無ければ分かるようにラベルを張ること。

○薬屋に引き取ってもらうこと。
 
○蛍光灯はリサイクルセンターか環境ステーションへ。

○余った薬は薬屋へ。


電池類
 
○すべての電池類は、バッテリー収集所へ。たとえ水銀が無いものでも。

○すべての電池類は、少量とはいえ生態系に悪影響を与える物質を含む。

○バッテリー類は、電気製品とは別にして処理すること。

○ニッケルカドミウム電池は、買った店に戻すこと。

○他のバッテリー類は、店のバッテリー回収箱か、リサイクルセンターへ。

○自動車用バッテリーは、リサイクルセンターか環境ステーションへ。


包装ゴミの処理方法

○市内に60箇所の包装ゴミ収集所があるので、ここに持ち込むこと。なるべく多くの包装をここに持ち込めば、市のゴミ処理費が安くなる。

○市内に9箇所のリサイクリングセンターがあって、家庭ゴミ以外のすべての廃棄物を持ち込むことができる。無料である。


C先生:第一印象としては、少なくとも東京のゴミ処理よりは、科学的合理性が読み取れる。

A君:確かに。陶器の破片などは、焼却用ゴミに入れるが、それは量的に少ないので分けることによって輸送の負荷が増えるから、と説明されています。

B君:しかし、スウェーデン流を日本でできるのか、というと難しい部分がありそうだ。

C先生:それも多分事実で、ウプサラのように、生ゴミを収集してメタン発酵して市内のバスの燃料に使うといった方法が、臭気対策などを考えると都会のど真ん中でやれるか、という問題もありそう。まあ、日本なら力技で高度な装置を作って、無理無理やるということはありそうな気もするが。

A君:分別からみても、生ゴミ処理の基本を微生物処理にするか、あるいは、焼却にするか、この差は大きいですね。

B君:もう一つが、容器・包装の処理責任を事業者にしているかどうか。この文章から判断すると、自治体ルートに混ぜることも不可能ではないが、そうすると、ゴミ処理費用が、すなわち、住民税が高くなるといっている。容器・包装を自分で集めて、自分で市内60箇所の包装ゴミ収集所に持っていけば、市の処理費用は安くなるということだが、日本でこのようなシステムにしたとき、果たして、何人が持っていくだろうか。

A君:その通りですが、プラスチック包装でもフィルム状のものは焼却用ゴミに入れる。これは、「もともとリサイクルなど不能」という割り切りに合理性があります。ただ、この方式だと事業者がどのように費用負担をしているのか、疑問があります。

C先生:自分で出したゴミは自分で処理するという意識をもっている人が何%いるのか。それが根本的問題。今すぐやるというと無理かもしれない。しかし、将来はこんなものだということを少しずつ示して、合意形成の努力を始めなければならないのかもしれない。