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 皆さん、ノンフロン冷蔵庫を買わないで 03.10.2002 08.24.2002追加




 3月13日 朝日朝刊によれば、国産のノンフロン冷蔵庫の売れ行きが好調だという。オゾン層を壊さず、地球温暖化にもほとんど影響の無い点が、環境意識の高い消費者に受け入れられているようだ。しかし、開発コストがかさんだ分、価格転嫁はままならず、メーカー側は採算度外視とのこと。

 国産のノンフロン冷蔵庫は、東芝と松下が今年1月に発売した。松下の320リットルの機種は年間3000〜4000台の予定が、月間1000台売れた。東芝の465リットルの大型モデルを投入した東芝も、月に1500台の販売目標を上回るペースで売れている。



C先生:本ホームページを読む方は、今度冷蔵庫を買うのなら、地球環境を考えて、ノンフロンだ、と思われるかもしれない。しかし、敢えてお願いしたい。ノンフロン冷蔵庫を買わないで欲しい。

A君:電機業界としては、売れるとなると発売せざるをえませんし、しかし、売り出すと困るのです。

B君:あれか。リサイクル工程を考えていない商品だということか。

C先生:昨年4月から家電リサイクル法が施行されて、冷蔵庫は、きちんとリサイクルがされるようになった。冷媒用のフロンは、回収されて、処理されている。だから、全くゼロとは言わないが、フロンが外部に漏れることは基本的に無い。

A君:ノンフロンと言えばそれは良いように聞こえるのですが、実際に使われているのは、イソブタンという炭化水素。これは天然ガスのようなものですから、爆発性があるのです。

B君:そうでなくても、最近の冷蔵庫の発泡ウレタンは、シクロペンタンというガソリンなみの燃焼性をもった物質で発泡されているので、このシクロペンタンによる爆発の危険性もある。

C先生:今のやり方だと、冷媒の通るパイプにピアス孔を開けて、そこから冷媒フロンを回収しているが、そこに、爆発性のあるイソブタンを使った冷蔵庫が来ると、これは、特別扱いをしなければならない。下手に孔など開けていて爆発したら大変。

B君:東芝も松下も、そして、それに追従した日立も、苦し紛れで先進的な消費者におもねる商品開発をやっている。消費者は、さらに賢くなる必要がある。

C先生:すべての製品について、回収がキチンとなされるのであれば、それが最良。キチンとした回収がやりやすい物質を使うことが、したがって最良となる。現状では、フロンの方がはるかに回収しやすい。家電リサイクル法が回収を義務化している。となると、地球環境に良いという物質を使うことが最良の選択では必ずしもない。回収されたフロンも、再度精製して冷媒に使うという方向が現在試みられている。

A君:もうしばらくノンフロン冷蔵庫は買わないで欲しいところですね。ノンフロン冷蔵庫のリサイクルの技術がキチンと確立するまでは。


追加 08.24.2002:
 実は、この記事に対して、某メーカー(複数)からクレームが付いたのは、3月の某日であった。こんなことを言わないで欲しいとのこと。

 当方からの返答は、「リサイクルシステムの検討が完了したら、いつでもお知らせ下さい。そのシステムが妥当だと分かったら、前言を完全撤回して、ノンフロン冷蔵庫を強く強く推薦しますから」。

 いまだに、前言を撤回できる幸せを味わうことが無い。