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   目黒区の廃棄物減量審議会 04.20.2002




 目黒区には、環境関係の審議会が2種類ある。環境審議会と、廃棄物減量等推進審議会(通称:ごみ減量審議会)である。中央官庁と同様に、いささか長い官庁的名称であるが、このごみ減量審議会の会長を務めている。

 ご報告が遅くなったが、2月には、中間まとめを区に提出した。その報告書が、Webに掲載されたので、多少ご説明をしてみたい。


C先生:地元への貢献もしなければ、ということで、ごみ減量審議会の会長を務めている。任期があと半年。

 昨年度は、中間まとめについて議論をして、提出した。その全文は、
http://www.city.meguro.tokyo.jp/gomigenryo/singikai/index.htm
でご覧になることができる。

A君:これからごみ減量をしなければならない、というのは合意されていると思うのですが、社会全体から見ると、ごく例外的。

B君:利便性と価格削減、リストラ。これが日本経済のキーワードになっている限り、何も変化しない。

C先生:買い物をする度に、ゴミを買って来たような気になる。さらに、郵便でものすごい量のゴミが送られてくる。郵便屋さんも体力があるなあと感心するぐらいだ。もちろん、本当はゴミではなくて、報告書の類が多いのだが、寿命が極めて短くて、すぐにゴミになる。

A君:ゴミの減量は、社会全体を変えないと駄目ですね。そう言う意味で、幅広い検討が必要でしょう。

C先生:審議会も全員で30人程度だから、これでは議論もできない。そこで、今回、3つのワーキンググループに分けた。
 WG1:ごみ減量の経済的手法
 WG2:リユース、リサイクル社会の実現
 WG3:環境配慮型の廃棄とは
の3つだ。

B君:こんな切り分け方だと、重なる話題が多くて、完全ではないだろう。

C先生:それはそれでしょうがない。もともと審議会なるものは、厳密な議論を行う場というよりは、ある種のコミュニケーションの場だから、多少いい加減な切り分けの方が良いのだ。そして、WGの本来の目的以外の議論についても、記録を残しておくという方針で臨んだ。

B君:目黒区のゴミ予算は?

C先生:44.4億円で7万8000トンを処理している。

A君:1kgあたりにすると、60円/kgぐらいということ。

B君:その費用のうち、回収費用と処理コストの割合は?

C先生:どうも半分半分といったところのようだ。

B君:資源回収関係の費用は?

C先生:資源回収にかかっている金額だが、kgあたりで、ガラスビンが50円、缶が170円、紙が50円、ダンボールが10円、ペットボトルが150円ぐらい掛かっているようだ。

B君:ペットボトルは自治体が回収しているのか。

C先生:ペットボトルは回収しているのではなくて、店頭自主回収だからまあまあの金額で済んでいる。

A君:ペット税を課すことにすれば、今の状態なら10円/本だろうか。しかし、税を課したら店頭回収という訳にはいかないから、20円/本が妥当なところだろうか。

C先生:審議会の中間まとめでは、なかなかそこまで踏み込めない。現状の主張としては、デポジット制の推進ということになっている。本当は、杉並のレジ袋税よりも、ペットボトル課税をやりたいぐらいだが。

A君:となると、今回の中間まとめの売りはなんですか。

C先生:そうだな。まず、不燃ゴミという東京都の伝統的な分別法を、そろそろ変えようという主張をしていること。これがまず第一。現在の不燃ゴミという名称はまず適当でない。焼却炉の性能が低い時代の遺産でしかない。現実には、目黒区から出るプラスチック類は、ほとんどが大田第二工場で焼却されている。

B君:その割には、その実態の公表が進んでいない。

C先生:秘密という訳ではないのだが、余り公開に積極的ではないのも事実。

A君:メディアが問題だと書くからですかね。

C先生:それ以外には、デポジット制の提案をしているが、通常の容器よりも先行してデポジット制を採用すべき対象として、危険物を上げていることが、2番目の売りだろうか。

A君:危険物といっても色々有りますが。

C先生:火が出るといった事故としての危険性、環境汚染の危険性様々だ。まず、最初に行うべきものとしては、スプレーや卓上用ガスコンロのボンベなど。さらに、塗料や洗浄剤などの薬剤の残り。そして、蛍光灯などの重金属を含むもの。こんなものは、確実に回収し処理すべきだ。

B君:東京都だけでも、年間数10件のごみ収集用パッカー車の火事があるらしいが、その原因が、100円ライターとガスボンベと聞いている。

C先生:もう一つの売りにしたいのが、コミュニティー再生によるゴミ減量。すなわち、修理して使えるものは長く使おうということ。

A君:修理費が高いですから、新品を買ってしまう。

B君:お金の流れ方を考えないとそうなる。ビデオの修理代が1万5000円で新品が2万円だったとする。新品の2万円を買った場合には、製造のコストは大部分が海外だから、2万円の大部分は海外に流れることになる。一方、修理代は日本国内の労働力。大部分は国内に留まる。

C先生:それを地元に止めるようになれば、地域活性化方策としても成立する。できれば、修理ぐらいは地元でできるようにしたい。その方がサービスの向上にもなるから。

A君:おもちゃを修理するボランティア行動がありますね。

B君:そんなことを地域レベルで情報を流して、修理をやれるようにすれば、確かにゴミも減るかもな。

C先生:そして、結論としては、やはり余り過激なことが書けないので、こんなところに落ち着いた。

(1)ただちに検討し、実施すべき項目

  ●国や都、事業者への働きかけ
  ●情報提供
  ●マイバッグ普及への支援
  ●集団回収の充実・強化
  ●不法投棄の防止
  ●区民、事業者、行政の役割分担と協力体制の整備
  ●目標と評価結果の公表 (成果指標、活動指標、効率化指標を含む)
  ●区自らの率先した発生抑制等の取り組みとその結果の公表

(2)実施に向けてただちに検討すべき項目

  ●分別区分などの見直し
  ●適正処理困難物への対応
  ●容器包装リサイクル法への対応
  ●排出ルールの徹底と回収方法の改善
  ●事業系ごみ対策
  ●ごみ減量に取り組む事業者の支援
  ●生ごみの減量
  ●地域コミュニティーの再生と環境教育、環境学習の推進・充実
  ●ごみの有料化など経済的手法の検討
  ●自動販売機・販売店等への回収容器設置の義務付けの検討

A君:やはりちょっと迫力不足ですかね。

C先生:これから少しでも具体的に動けるよう、努力すると同時に、様々なところに働きかけたい。