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ECO21の薦めとエコグッズ批判 06.05.99






 日経ECO21の正式版第2号が出版された。今回の特集は、ゴミ。これは良い。正確な情報を知りたい方すべてにお薦めです。自分が出ている雑誌(ECO21創刊記念シンポの記事p45)だからという訳では有りませんが、始めての市民向け環境雑誌ですから、大いに応援をして下さい。その他の記事についても、余り違和感無しに読めました。
 しかし、注目のエコグッズ50(p132)は例外でした。この記事は、外部への委託編集らしいのですが、全く駄目。思想的な統一がありません。少なくとも、詐欺まがい(本当に詐欺かも)の商品を掲載すること自体、犯罪に加担しているようなものだと考えます。ECO21の井上智彦編集長によれば、次号から、このページの有り方を見直す、とのこと。市民のためのECO21として、推薦しうる「真のエコグッズ」だけが掲載されることを、次号以降は期待したいと思います。
 そこで、ECO21第2号の「注目エコグッズ50」を勝手に採点して、勝手に掲載。皆様も、御自分の環境観(感)を再確認するためのゲームとして御参加下さい。反論大歓迎。特に、××が付いた商品の関係者からの反論をお待ちします。



C先生:というわけで、50の自称エコグッズを採点する。採点は5段階として、◎、○、△、×、××とする。◎は推薦。○はまあ良いか。△はお好みなら。×はまあ止めよう。××は詐欺まがい。それでは、A君が概要を述べて、それから採点。

A君:はいはい。1番目です。ソーラーエネルギーを利用した電動ミルク泡立て器。どうですか。

B君:◎です。でも、本当は手でやれば良いので、相当甘い採点ですが。

A君:2番目。完全ろ過したピュアな水。有害物質を完璧に除去。

C先生:水道水でもそんなにリスクは無い。完全ろ過だと味は悪いだろうね。しかも、2リットルで450円は価格が高過ぎるので、△。余りに利潤が多すぎる。普通のミネラルウォータでもそう思うのだ。価格がもっとも高いのは、ペットボトルだからね。となると×でも良いか。

A君:3番目。ヒノキ精油、森林浴アロマテラピーだそうで。

B君:天然抗菌だって。抗菌そのものが×。よって×。これで、アトピーうんぬんも無責任。

A君:4番目。リサイクルスチレン製エコ漆器。漆は本物。

C先生:リサイクルのコンセプトにまだ無理があるが、まあ甘めの採点で○。こういう長持ちするものは、無理にリサイクル樹脂でやらないで、木でやろう。本物指向!それがストック経済への道だ。

A君:5番目。まるまる有機の醤油。大豆を有機で育てるのは多少難しい。

B君:有機そのものに意味は無い。しかし、別に悪いわけではないので、○か。

A君:6番目。1000回使えるコーヒーフィルター。ポリプロピレン製。

C先生:紙だってそんなに環境負荷が高い訳ではない。とにかく、価格が1枚1000円は法外。だから、△。環境商品は、なんだか高いものが多い。

A君:7番目。洗剤不用の洗濯リング。アトピーにも安心。

B君:××。詐欺だ。9800円の根拠を知りたい。100円でも買わないが。

E秘書:ご無沙汰です。ちょっと参加。そのリング、水分子が小さくなるって書いてありますね。H2OがHとOに分かれるのですか?

B君:はい。そうです。もっと正確には、Hと2とOに分かれる........訳は有りません。
この欄の筆者の化学的知識を反映しております。多分、水の分野に昔から存在する神話、クラスターサイズが変わるとでも言いたいのでしょう。

A君:8番目。温泉成分からつくられた肌にやさしい洗浄剤。

C先生:成分不明。それで安全と言えるのかな。天然物崇拝的なので、△。甘いか。

A君:9番目。お茶が原料のシャンプーとリンス。

B君:市民は、シャンプーとリンスぐらい、石油原料で我慢すべきだ。植物油は生産地の環境破壊の可能性が高い。でも、お茶が原料なら環境破壊は大丈夫かも、ということで、△。

A君:10番目。100%植物原料の洗浄剤。

C先生:天然物安全神話。アレルギー、アトピーに安全などとなんで言えるの。×。

A君:11番目。合成界面活性剤を含まない食器洗い乾燥機用洗剤。

B君:石鹸なら絶対に良いと言えるのか。食器洗い乾燥機を使わない方が本当は良い。そこで△。

A君:12番目。目や手・肌にやさしい乳酸使用のカビ取り洗浄剤。

C先生:除菌、抗菌を歌っているので、減点。△。

A君:13番目。節水シャワー。手元でON,OFFができる。

B君:水道栓から、そんなに離れてシャワーを浴びるのだろうか。別に無くても困らない。普通にシャワーを止めれば良いから、△。

E秘書:そのシャワー私には便利。だから○かも。

A君:14番目。活性炭利用の塩素取りシャワー。

C先生:荒れ性の人には良いかも。○。

E秘書:でも、そんなに刺激を回避していたら、日本人はますます虚弱になります。

A君:15番目。油を水と二酸化炭素に分解する究極の廃油処理剤。

B君:有り得る商品だが、6800円は高い。△。

A君:16番目。ビニール紐がいらない新聞紙リサイクル用梱包セット。

C先生:世の中にビニール(塩化ビニル)紐など、すでに存在していない。紐は大部分ポリエチレン製。でも紙紐もまたよし。甘めの◎。

A君:2個目の◎出現ですよ。次、17番目。肌をしっとりなめらかに。ヘンプのオイルを使った化粧品。

B君:オリーブオイルが良いとかいった最近のオイル信仰に便乗している。△。

A君:18番目。リサイクルが容易なステンレス製の鏡。

C先生:ガラスの鏡だって、すぐにゴミになる訳ではないので、そんなに困らない。鏡のアルミ金属は、再溶融するとガラス中に泡を造るのだが、大体、10年以上使うもの、量が少ないものには、リサイクルは必須ではない。この鏡の場合、10年後にこのステンレス鏡がリサイクルされるとは考えにくい。どこに出せば良いのだ。自社で全量引き取るというのなら別だが。×。

A君:19番目。災害、アウトドア時の環境を汚さない紙製トイレ。

B君:特殊状況用で環境商品ではないので、採点不能。

A君:20番目。バドワイザー製特製アルミ缶クラッシャー。

C先生:タダだから、◎。しかし、本当は、足で踏み潰せばそれで良いのだ。

A君:21番目。植物成分で防虫剤。

B君:若干天然物崇拝的。樟脳も同様。それで十分? でも、樟脳はもはや売ってないのか? ○。

A君:22番目。ケナフと生分解性プラスチック利用の環境配慮うちわ。

C先生:ムードだけ。×。ケナフも生分解性プラスチックもそもそも環境負荷が低いとは言えない。プラスチックは高発熱材料だから熱回収。

E秘書:うちわは当然、竹です。

A君:23番目。製造過程から廃棄まで環境に配慮した消火器。粉末を押し出す気体に二酸化炭素を使わないで窒素にしたそうな。

B君:消火には二酸化炭素は利く。窒素は空気より軽いので、消火には利かない。火災のような非常事態では、環境を必ずしも優先する必要なし。火災といった非常用品をムードで考えること自身、どこかおかしい。という感じで怪しいので、×。

A君:24番目。ペットボトル1本でできるリサイクル手袋。

C先生:個人的趣味だと言われそうだが、ペットボトルはペットボトルへリサイクル。それ以外は当分△とする。廃ペットから作ったエコマーク認定商品にも多いけど。

A君:25番目。二酸化炭素計算電卓。

B君:おもしろそうなので○。

A君:26番目。天然素材だから安心の防虫・脱臭・調湿シート。備長炭使用らしい。

C先生:天然物崇拝だから△。非天然素材の本物の活性炭の方が効果は高いだろう。

A君:27番目。クッショニングに優れた再生素材使用のランニングシューズ。

B君:帝人エコペットをたった25%使用。それで、そんなにいばれるのか。△。

A君:28番目。革のなめし剤にタンニンを使用。革靴。

C先生:有害なクロムを使わないということだが、完全に処理されていれば別になんら問題なし。植物タンニンだから良いとは、必ずしも言えない。△。

A君:29番目。ドイツ生まれの再生紙文具ビジネスシリーズ。

B君:ダンボール再生紙使用らしい。それにしても価格が高い。△。

A君:30番目。再生紙100%のインクジェット用紙。

C先生:まあ○。でも、この紙は再生不能に近そう。

A君:31番目。食品用容器のプラスチック端材使用のマーカー。

B君:この手の産業内でのプラスチックリサイクルは、やって当然。自慢にならない。ポスト消費者のプラスチックリサイクルをやったのなら、多少評価しよう(ペット以外なら)。△。

A君:32番目。デニムコットンパルプを利用したレターセット。

C先生。趣味の問題だろう。△。

A君:33番目。燃やしても有毒ガスが出ない消しゴム。

B君:塩ビでないということか。食塩を燃やしている現状では、ほとんど意味はないが、でも○としよう。

A君:34番目。再生プラスチック材を使用。プラ部品を分別して廃棄できるホッチキス。

C先生:ホッチキスを捨てることを考えるよりは、壊れない製品を作れ。でも○。未来製品の環境設計の練習ということで。

A君:35番目。物を大切にする心やエコロジーへの関心を育てるおもしろ工作キット。

B君:水平リサイクルこそリサイクル。ペット、牛乳パックなどは、水平にリサイクルすべし。玩具にしても、なんということはない。発想的に問題あり。△。

A君:36番目。とにかく軽い培養土。気楽に屋上緑化も。

C先生:意味不明。×。なんでこれがエコグッズなの。

A君:37番目。朝顔・スイートピーなどつる性植物園芸用生分解性ネット。

B君:生分解性プラは、土に埋める場合には有用だが、回収可能ならポリエチでもほとんど変わらない。△。

A君:38番目。インテリアセラミックス。環境汚染物質を一切含まない。

C先生:ラドンを出すラジウムなどを含んでいないか。絶対にか? 表現の問題で△。一切含まないと言わなければ○。

A君:39番目。節約機能7種が付いたパソコン印刷節約ソフト。

B君:○かな。ソフト類は、実際に使ってみてから再評価が必要。

A君:40番目。300匹のミミズが活躍。生態系プランターセット。

C先生。価格が高いし、ミミズを密室に閉じ込めるのは個人的趣味ではないので、△。

A君:41番目。床下に竹炭を敷けばカビもシロアリも退散。

B君:カビはともかく、シロアリは若干疑問。湿気がなくなれば、そうなのだが、竹炭には限界有り。△。高過ぎる。

A君:42番目。シックハウス症候群を予防の24時間換気システム。

C先生:本筋は、ホルムアルデヒド不使用。換気は、その次。△。過度の換気はエネルギーの損失。シックハウスが出てしまっている人は評価が違うかも。

A君:43番目。携帯電話専用の生体防護アンテナ。

B君:×××××××。7×。全くの詐欺。販売者(テクノAO)はマックスウェルの方程式を勉強せよ。テクノAOと言う会社、ウェブも出している。http://www.tecno-ao.co.jp/menu.html。でも、ここの製品は、すべて詐欺だろう。だから、リンクは張らない。

C先生:結構、大会社の関連企業がこの製品を紹介しているので驚くね。東京東芝ビーエム販売株式会社http://www.ttbm.co.jp/index.htmlとか、昔、三井物産情報通信株式会社というところからパンフレットが来たこともある。なぜこの商品を取り扱っているか、その説明が欲しいところだね。

A君:44番目。リサイクル製のマグネシウムテレビ。

C先生:これは◎。黙っていても、リサイクルされる。

A君:45番目。パソコンやテレビの脇において電磁波の害を和らげる炭。

B君:これも全くの詐欺なので本来は7×だが、若干憎めない部分があるので、××。

A君:46番目。省エネエアコン、先進呼吸。人が居なくなると止まる。

C先生:本来は、各人が止めるべき。○。

A君:47番目。低燃費、排出ガス規制対応50ccスクーター。

B君:これも本来ならば当たり前。○。

A君:48番目。竹炭パワーの枕でリラックス。

C先生:△でも良いが、いささか超能力的な記述で×。

A君:49番目。再生紙を利用して作られたキャスター付きの収納ボックス。

B君:家具のように、長期間使うものは、本来ちゃんとした素材を使うのが原則。安物はゴミになりやすいから。△。

A君:最後の50番目。遠赤、除湿、抗菌、脱臭の安眠マット。

C先生:18種類の微量元素を含むコスモピサを含むらしいが、これって何だ。遠赤、抗菌だと。この駄目キーワードで×。しかし、これがどうして抗菌作用をもつのだろうか。

A君:以上です。ここまでの採点をまとめると、多少どっちだか分からない採点もあって、ざっと行くと、
◎:4件
○:11件
△:23件
×:8件
××とそれ以下:3件
その他:1件  でした。

C先生:丁度正規分布ぐらいか。次号では、◎、○だけにしたいものだ。