琵琶湖ブラックバス問題
今、日本全国でブラックバス・ブルーギルの密放流が大問題となっております。そのため、小さなため池から大きな湖沼、そして河川までありとあらゆる淡水域にバス/ブルーギルが見られるようになってしまいました。これにより、小規模の密閉された生態系は根本から打撃を受け、バランスを失っているという現実があります。その結果、極めて脆弱な日本固有種の中には絶滅の危機に瀕しているものもあります。
この大問題に面して、ブラックバスについては相当昔から漁業被害などがなされており、逆に、釣り人の間では大型バスが釣れると評判の琵琶湖である試みがなされました。それは、釣りをゲームと称する人たちにとっては常識、マナーである「キャッチアンドリリース」を禁止するというものです。
折りもおり、「世界水フォーラム」が琵琶湖畔で開催されるという時期を選んで、その「キャッチアンドリリース」禁止の条例施行イベントが開催されました。実際の施行は2003年4月からとなります。
(訪問は03.03.22)
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琵琶湖「バス・ギル」リリース禁止条例施行
ブラックバスが閉鎖系水域の生態系に重大な影響を及ぼしているということは学会をはじめ明白になっています。放っておけば確実に日本の淡水における水棲生物のバランスは破滅します。まずなすべきことは、これ以上の外来種の移転を徹底的に防止することと、バス類の生態を考えた駆除の手法を検討するしかない状態にまで至っています。
しかしながらバスが大きな収入源となっている釣り具メーカー、大手釣り具ショップ等がキャンペーンを張ってバス釣りの正当性を訴えています。例えば、バスが移入して小魚が始めに減ってもいずれバランスが取れるようになると。しかし、ここには重大な論理の欠陥があり、日本の閉鎖系水域の水棲生物は何万年もかけて今の生物構成でバランスが取れるようになってきたのであって、数年うちに一見、数量的なバランスが例え取れたとしても、それは生態学的なバランスではなくて、捕食関係でバランスが取れたように見えるだけである、というのが事実だそうです。つまり、捕食関係だけが生態系の構成要因ではないということなのです。
びわ湖の今回のリリース禁止の取り組みは生態系を回復しようとする一つの試みとして注目に値すると思われます。しかしながら、もし本気でびわ湖の生態系を回復するのが目的なのであれば、排水対策や岸辺の護岸化による湖畔の破壊といったことについても本気で取り組まなければならないと思います。
更には、びわ湖を本来のあるべき姿に戻すという意味でも、実際にびわ湖で釣りをする人たちと十分意見を交換すべきであろうと思います。釣り人もそこにバスがいたから釣りをし、バスが好きになっていった人が殆どのはずです。恐らくバス釣りだけでなくびわ湖も愛しているのでしょうから。
その辺にこの琵琶湖ルールの成否が懸かっているような気がしました。
(03.03.23)
琵琶湖ルール、バス問題関連リンク
琵琶湖ルール・・・・・・・・・・・リリース禁止を始めとする琵琶湖の新条例情報
滋賀県庁・・・・・・・・・・・・・・・滋賀県庁ページ
大津市役所・・・・・・・・・・・・・ 大津市役所ページ
移入種への対応方針・・・・・・環境省の検討委員会による移入種に対する国の方針
日本魚類学会・・・・・・・・・・・・学会からのバス生息域拡大に関する警鐘
生物多様性センター・・・・・・・環境省の外郭研究機関
BASSER・・・・・・・・・・・・・・・釣り人側の主張。琵琶湖ルールへの反論など。
日本釣り振興会・・・・・・・・・・・釣りの業界組織。バス害論への反論等
ブラックバス駆除作戦・・・・・・・ブラックバス問題に関する幅広い情報。リンクも豊富。