毎天都在幻想..... 

炬燵会議/第三回/下ネタ上等! (尹=尹,圓=EN-SHOW)

    尹:皆さんこんにちは。炬燵会議もいよいよ第三回。尹です。

    圓:そして私がEN-SHOWです。今回も宜しくお願いします。

    尹:で、今回は、「下ネタ上等!」というタイトルにしてみました。

    圓:はー。とうとう下ネタきましたかー。

    尹:もしかして待ってらっしゃいました?

    圓:いえいえ、僕にとってはホラ、どちらかといえば苦手分野で・・・。

    尹:何言ってんですか。いつも酔った勢いで喋ってる、あれが正に下ネタでしょうが。

    圓:えー・・・あれをシラフでですかぁ?

    尹:そうです。んー、話しにくそうだから私から話題ふりましょうか。じゃ、童貞喪失のいきさつを教えてくださいよ。

    圓:どえーっ、イキナリですかっ?

    尹:イキナリです。えーと、まず、幾つの時でした?いわゆる初体験は。

    圓:僕はねぇ、遅いですよ。23、の時だったと思います。大学出てすぐだったから。

    尹:なるほど。で、お相手の女性は・・・いや、男性かな?

    圓:女性ですっ。(キッパリ)

    尹:あー、はい。その、女性は、当時お付き合いされてた彼女さんでしたか?

    圓:そうです。

    尹:じゃ、私も知ってる人ですよね。(ニヤニヤ)

    圓:そうですね。

    尹:で、まぁ、どんな感じだったんでしょうか。きっかけとか・・・

    圓:えーと、ですねぇ、僕が修行でお山に行くことになって・・・

    尹:あ、すみません、ちょっとここで注釈入れさせていただきますね。EN-SHOW君は元々お寺の跡継ぎとして生まれて、十代の時に得度して僧籍に入って、大学を卒業したら自坊の所属する宗派の総本山のお寺で修行することになっていたんですよね。お山、というのは総本山のことですね。

    圓:そうです。それで、僕が行を満了するまで、彼女とは2年近く逢えなくなることになってまして。僕は、将来、彼女と結婚したいと思って付き合ってたんですが・・・あー、うまく言えないなぁ。

    尹:いえ、何となくわかりました。「僕がお山を降りてくるまで待っててくれるよね?」ということを確認する意味で、彼女に肉体関係を求めたわけですね?

    圓:ちがっ・・・なんか「求めた」とか言うと僕が強要したみたいじゃないですか。そんなんじゃなくて。僕が「かなりしばらく会えないけどごめんね」とか言ってたら、お互い、何となくそういう雰囲気になったんですよ。

    尹:なるほど。それでシメシメという感じで食っちまったわけですね。

    圓:だからぁっ、シメシメなんて思ってないですよぉっ。食っちまったって言い方もやめてくださいっ。

    尹:ごめんなさい。じゃあ、その時は、つまり、彼女にとってもEN-SHOW君にとっても一大決心だったんですね。

    圓:そうです。彼女も「結婚するまでそういうコトはダメ」ってずっと言い続けていた人でしたから。

    尹:はあ。今時珍しい、潔癖な彼女だったんですね。じゃあ、EN-SHOW君の変態的なプレイにショックを受けていたのではないですか?

    圓:変態的なプレイなんてしてませんっ!その時はまだっ!僕も初めてだったんですからっ!

    尹:あー、はいはい。でも、「結婚するまでダメ」って言ってた彼女がEN-SHOW君を受け入れてくれたってことは、彼女も2人の将来を真剣に考えていたんでしょうね。Hな感情抜きにしても、素直に嬉しかったでしょう?

    圓:そうですね。すごく嬉しかったです。あの感動は本当に、一生に一度、って感じですねぇ。彼女には「ありがとう」って何度も言いましたし。

    尹:そうですか。んー、色々茶化してやろうと思ったのに、やりづらくなってきたなぁ。んー、じゃあ、その初体験でEN-SHOW君のセックス観みたいなものって変わりましたか?

    圓:いや、セックス観だなんて、そんな余裕なかったです。単純に「どうやったらいいのかな」っていうのがまずあったし、「この人に失礼があってはいけない」みたいな、妙にかしこまった気持ちになっちゃって。

    尹:はぁ、そうですか。でも、その、結果的に、失礼はなかったんですよね?

    圓:いやー、ダメダメでした。最初のうちは緊張して勃たなかったし、彼女も初体験だから手伝い方を知らないしね(笑)。やっと勃って彼女の中に入ったと思ったら、あっという間に終わっちゃうし。

    尹:みんなそんなもんじゃないですか。基本的に、首尾よくいかないのが初体験ですよ。と、私は思ってるんですけど。

    圓:お恥ずかしい限りです。

    尹:で、EN-SHOW君はその後、お山に行ってたわけですけど、その間、彼女との連絡はどうしていたんですか?

    圓:それがですね、入山して最初の100日間は外部との連絡は一切絶たれるんです。手紙も電話もだめ。

    尹:100日ですか。3ヶ月以上も。それは切ないですねぇ。でも、その後は自由に連絡できるんですか?

    圓:手紙は許されます。でも朝から晩までとにかく修行が忙しくて、手紙を書く時間なんてありませんよ。彼女から何度か手紙をもらったんですけど、結局、一度も返事できませんでした。電話は古参の目を盗んで何度かしたんですけどね。

    尹:じゃあ、修行の期間を終えて、彼女と再会した時はもう、燃える想い爆発寸前だったんじゃないですか?

    圓:それが・・・実は、そうならなかったんです。

    尹:え?どうしてですか?

    圓:彼女に新しい彼氏ができていたんです。

    尹:はあぁ??

    圓:実は、お山から電話してた時から変だな、と思ってたんですよ。最初のうちは僕からの電話、もぉー、すごく声弾ませて喜んでくれて、僕の身体のこととかも、すごい心配してくれてたんですね。でも、そのうちなんか段々、彼女の声から弾んだ感じが消えていったんですよ。

    尹:うん、それで。

    圓:とにかく、僕は彼女に会いたい一心で、お山を降りたら一番最初に彼女に電話をしたんです。それで、その日の夜に会う約束をして。で、待ち合わせの場所に現れた彼女を見たら、なんか様子が変わってるわけですよ。

    尹:見た目が派手になっていた、とか?

    圓:そうです。元々は化粧もしない子だったのに、妙に今ドキの女の子になってるんですよね。それを見て僕も、すぐわかりました。「心変わりしたんだな」って。

    尹:ふーん。で、彼女はEN-SHOW君にそのとき何て言ったんですか?

    圓:「私、もう前の私じゃなくなっちゃった」って。「ごめんね、約束守れなかった。本当はもうEN-SHOW君に合わせる顔が無いよ」って。

    尹:うーん。EN-SHOW君ショックだったでしょうね。

    圓:いや、ショックというのはなかったんですよ。でも、「人の心は変わるものなんだ」ということをしみじみ噛み締めちゃいましたね。諸行無常を身をもって感じたというか。

    尹:なるほど。じゃあ、彼女とはそれっきり、になってしまったんですか?

    圓:いえ、実はそれから何年か後、友達を通じて連絡があったんです。「彼氏と別れちゃった。会わない?」って。

    尹:ふーん。それで、会ったんですか?

    圓:一度だけ会いました。喫茶店でお茶飲みながら話したんですけど、その時、彼女から「私達、やり直さない?」って言われたんですよ。

    尹:ずいぶん唐突ですねぇ。

    圓:でもその頃、僕は尹ちゃんと付き合っていて、これから同棲しようかって話が出てた時だったんですね。だからそういった事情を全部、彼女に話しました。

    尹:あぁ、そうだったんですか。で、彼女の反応はどうでした?

    圓:・・・あんまり思い出したくないんですけど、「じゃあ私、2番目でいいから付き合おうよ。尹ちゃんには内緒にしとけばいいでしょ?」って。

    尹:いやーん、私のことを「尹ちゃん」だなんて気安く呼んでるしー。

    圓:だからね、僕、かなりムッとしたんで、はっきり言いました。「男がみんなそういう話に喜んで飛びつくわけじゃないよ。僕たちは既に何年も前に終わったんだし、その後は何もないよ。」って。

    尹:よく言った!でも、彼女はそれで納得してくれました?

    圓:いえ、それから何度か電話がきました。でも僕があまりにも頑固にしてたら、そのうちまた別の彼氏ができたみたいで、それっきり何も。

    尹:そうですか。なんか、今回はあんまり下ネタ盛り上がらなかったですね。EN-SHOW君の「コイバナ」に終始してしまいました。次回はお酒飲んで話しましょうか。

    圓:あれ?尹ちゃんの初体験の話はしないの?

    尹:しません。あんまり長くなるとページ重くなるので、今回はこの辺でお開きにしたいと思います。

    圓:なんか納得いきませんが、そういうことだそうですので、ごきげんよう。


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