痛くなったらすぐ服んだのに/つれない態度ね効かないなんて/仕方ないのよ女ですもの/
今宵も呻くわハンペンあてがい/身体をくの字に折り曲げて/ハロー・・アンネ/どうして毎月こんなに律儀なの/って言うか/
口笛はなぜ私を待ってるの/おしえて/おじいさん/ヤーラヤーレヤッホホヒヤッホヒ...
これは数ヶ月前、痛み止めの薬があんまり効かないので腹が立ち、思わず即興で吟じてしまった
マイ・オリジナル・ソングである。(ただし、途中から別の曲だ)
二年以上前のサイトからお読み下さっている方は、もういい加減耳タコものかもしれないが、私はもともと生理痛がかなり重い。
今まで色々な鎮痛剤を試したし、婦人科に通ったこともあるが、イマイチ良くならなかった。
そんな時、職場の同僚が嬉しいことを教えてくれた。
「生理痛なら"ケロリン"が効果覿面だって戸川純が言ってましたよ。」
ケロリン・・温泉地浴場の洗面器広告等で、名前だけは目にしたことがあった。
痛み止めだということは知らなかったが、改めて考えてみるといかにも効きそうな名前ではある。
試してみる価値は充分にありそうだ。早速、仕事帰りに馴染みのドラッグ売人にアクセスを試みる。
「マツモトキヨシ」と名乗るその売人に一言"ケロリン"と告げると、白衣の彼はやけにハデな黄色い小袋に
それを忍ばせ、そっと渡してくれた。
家に帰ると、夕食後、舌が捻れるほど苦い顆粒状のそれを無理矢理ジュースで流し込み、暖かいシャワーを浴びた。
するとどうだろう。それまでドゴンドゴンと規則的に下腹部を脈打っていた忌々しい痛みは、嘘のように消えたのだ。
ラリホー。生理日がこんなに晴れやかだったことがかつてあっただろうか。頬を伝う感動の涙に、私はむせた(←嘘)。
あとは、「多い日の夜も安心」の特大ハンペンにフェード・イン!して寝るだけである。ザマアミロ(何がだ?)。
これでもう、毎月彼にお腹をさすってもらう必要もない。
ところが、である。その晩、私は夜中に吐き気で目が覚め、トイレへ駆け込んだ。
胃痛を伴った嘔吐。以前にも経験したことがある。薬が自分の体質に合わなかったのだな、と思った。
結局、朝まで生嘔吐。これがほんとの"ゲロリン"だぁぁ・・・
おっと、別に薬の悪口を書いているわけではない。たまたま私には合わなかったというだけだ。
事実、次の日職場の女性達に尋ねてみると、ケロリンはなかなか評判が良かった。
だけど、もし今、望みが叶うなら、胃弱体質な私のために
「胃に優しいバージョン」の開発を願いたい。
そうそう、ゲロリンと言えば思い出した話がもう一つある。
あれは、三年ほど前の冬の夜だった。友人の一人が徴兵されることになり、都内の某お好み焼き屋で送別会を開いた。
我々は和やかに語り合いながら鉄板の上の特製お好み焼きをつつき、ビールやジュースを飲み、ご機嫌だった。
だが、そうやって楽しく二時間が過ぎ、「そろそろ場を他に移そうか」という雰囲気になった頃、仲間内の一人が
「うっ、吐く・・」と言って立ち上がり、何を思ったかまだ余熱の残るテーブルの鉄板の上に顔を突き出した。
すると、それを見ていた店の主人が慌ててタオルを持って彼に駆けより、「お客さんっ!リサイクルはマズイっすよ!」
とのたまった。お好み焼き屋にしか言えない名セリフだと思った。おわり。
(お食事中の人ごめんなさい。特にピザとか食ってる人ごめんなさい。)
1999-12-20
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