【みっぴーの松山見聞録/三日目】

三日目は、松山市を離れて少し遠出をすることにしました。尹ちゃんがレンタカーの事務所に電話する係。「今、●●館という旅館に滞在しているのですが、ここの宿泊客には車を届けていただけるんですよね?・・・え?できない?でもパンフレットには旅館まで届けていただけるって書いてあるんで、お宅にお願いしようって決めたんですけど。ちょっと責任者の方に聞いてみていただくことできませんか?でなければ、今回はお宅じゃなくて他の所にお願いしようかな。」・・・ソウルに引き続きここでも出ました、尹ちゃんのゴリガン交渉(←あ、「ゴリガン」って「ゴリ押しでガンガン」の略なんですってね)。で、結局、レンタカーは旅館まで届けてもらえたわ。交渉ってしてみるものね。

金柑が生っていました

そんなわけで、運転係はEN-SHOW君。彼、性格はとっても温和なんだけど、運転は結構乱暴なのよね。ハンドルを持つと危険な男に豹変!みっぴーは、こういうのを「酒乱」ならぬ「車乱」と名づけましてよ。

昔ながらの街並み

ということで、内子にやってきましたー。ご覧のとおり、空は快晴。前日に続いて、気温も高いです。20度以上あるんじゃないかしら。ロンT一枚でちょうどいいくらいね。日差しも強いし、ぶらぶらと歩いているだけで汗ばんできます。そうでなくても、みっぴーなんてほら、何しろウサギだし。生まれつき毛皮着ちゃってるし。いっそのこと、こんなワンピースなんて脱ぎ捨ててしまいたいわ!・・・え?そのワンピースの下はどうなってるのかって?・・・そんなに知りたければ、今夜、電話して。うふ。

それにしても、この街並み、なかなかいい雰囲気ねー。昔からやってるろうそく屋さんとか、髪結いさんとか、茶屋さんとかあって、うっかり今が21世紀であることを忘れてしまいそう。私達が訪れた時は観光客もほとんどいなくて、静かだったわ。久しぶりに都会の喧騒を逃れて、のんびりこういう所を歩いてみるのもいいわね。あ、そうそう、みっぴーが驚いたのはね、民芸品や小物なんかを売っているところが無人で(つまり店員がいなくて)、欲しい品物があったら箱の中に自分で代金を入れて、品物を持って行ってくださいっていうシステムになってるお店が結構あったこと。これ、性善説を信じられる土壌じゃなきゃできないことよね。

高昌寺

さて、緩々と歩いて・・・街並みの外れに来て見たら、高昌寺というお寺がありました。ところで、みっぴーが仏像マニアなのは皆さんご存知かしら?ま、とにかくね、機会さえあればもう一度大学に戻って、今度は仏教美術をテッテーテキに勉強したいと思っているのよ。いつか叶う時が来るのかしら。

涅槃仏

このお寺、こぢんまりとしているけど、最大の呼び物があるんです。それが上の写真の涅槃仏。日本では珍しいわよね、寝姿の仏様って。前日の石手寺のパゴダといい、四国の仏教は東南アジア色が強いのかしら。っつーか、仏教って元々が大陸経由で日本に伝来したんですものね。今の日本では「葬式仏教」に成り下がっちゃってるけど、仏教って本来はもっと多彩な宗教なのよね。

内子座

さ、次にやってきたのは内子座です。大正時代に建てられたもので、歌舞伎や文楽を上演するところだったんだけど、なんと!今でも現役の劇場として使われているんですって。中に入ってみたら回り舞台があったので、みっぴーったら思わず上って大見得を切ってしまったわ。客席が桝席になっていたり、「あーれー」とか言いながら奈落に下ってみたら回り舞台を人が回す装置があったりなんかして、時代を感じました。

そのあと、また車で道後の宿まで戻って、お土産屋さんをひやかす道すがら、ふらりと入ったカフェであんみつを堪能。そして、その帰りにね、商店街の外れにポルノショップがあるのを見つけちゃった!大人のおもちゃとかを売っているのね!と思って尹ちゃんと一緒に覗きに行こうとしたら、EN-SHOW君が「やめなよ」って止めるじゃないの。な〜にを優等生ぶってんのさ、と思って振り返ったら、彼、何て言ったと思う?「そういうのは通信販売で買おうよ」ですって。・・・えっ?買うのかよ?

そんなこんなで、今回も凸凹トリオの旅は幕を閉じました。えっ?温泉に行ったのに、みっぴーの入浴シーンがないじゃないかって?・・・だってさ、聞いてよ。どこへ行っても「ウサギのお客様はちょっと・・・」って断るのよ。この天下のみっぴー様に向かってよ。だったら最初っから「ウサギ様入浴お断り」って書いて貼っとけっちゅーんじゃ、ボケ!・・・あ、失礼。と、とにかくウサギに温泉は無理みたいだから、今度はウサギ様も大歓迎!っていう旅先を探すことにするわ。では、皆様また会う日まで。みっぴーでした。


2004-03-11


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