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警備会社やエレベーター制御機器への移報
火災報知設備が発報したときに、その信号を警備会社やエレベーター制御機器へ伝える機能を移報といいます。
その方法には何通りかありますが、ほとんどの場合が火災報知設備の受信機と、警備会社の制御盤との間に2本の電線を配線し、火災報知設備が発報したときにその2本を火災報知設備の受信機内部で短絡(接続)することによるものです。
その仕組みについてですが、
警備会社の制御盤やエレベーター制御盤などは図22−6−23のようにスイッチを閉じることによって制御リレーに電流が流れはじめ、それによりサイレンを鳴らしたり、警備会社の営業所に伝達したり、エレベーターを停止したりします。(このように常時離れている電線を、火災発生時等に短絡させる仕組みをA接点、逆に常時短絡している電線を火災発生時等に離す仕組みをB接点といいます。)
その警備会社の制御盤やエレベーター制御盤などのスイッチを閉じる動作を火災報知設備に行わせるのが移報回路の仕組みです。(図22−6−23−2)火災報知設備の受信機が発報したときにFA1、FA2が閉じる仕組みになっているので、図のように結線することで移報が行えるわけです。
つぎに火災報知設備の移報停止スイッチの仕組みですが、
普段はK2とK3が受信機内部で短絡していますが、移報停止スイッチを押すことにより、K2はK3から離れてK1と短絡します。(図22−6−23−3)
以上をふまえて、
警備会社やエレベーター制御盤へのA接点の移報を移報停止スイッチで止めるためには、図22−6−23−4のように結線します。
この時に忘れてはならないのが、FA2とK2との間を結線することです。このような結線を「渡り」などと呼んだりします。
図のように結線することにより、受信機の発報時にはFA1とFA2が受信機内部で短絡するので、移報が行えます。また、移報停止スイッチを押していれば受信機が発報してFA1とFA2が短絡してもK2とK3の間が離れているので移報停止が行えるわけです。