高校生の時、ほぼ同時期に、宮澤賢治と長野まゆみと岡野史佳にはまった。共通項は、その世界に、幻想的な理想郷、小宇宙を抱えていることだ。広々として、空気の澄んだ、イーハトーヴやトイズ・ヒル。惑星を眺め、鉱物を拾い、人形が紛れ込む危うい世界。私の中で、この3人の世界は繋がっていた。
 そして私は、日常に、これらの世界との接点を探す妄想少女だった(笑)。化学の授業で、氷晶石や王水や緑柱石などの言葉を聞く度にうっとりした。珪素とか螺旋とか曹達水とか、あらゆるものを漢字で書きたくなった。
 そんな日々を懐かしみ、そしてこの世界も心の持ちようによっては、幾らだってトイズ・ヒルになることを示す、日々の記録である。そうじゃない日の方が多いですけどね。

 


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