2002年5月

 

5/1(水)
大変だ。その3
○6/19、DVD「冷静と情熱のあいだ」発売。
相変わらず、営業戦略よろしく、2バージョン。Rossoが女性向の廉価版イタリア紹介ブックレット付きで、3980円。Bluが、マニア向きの映像特典満載豪華2枚組み、4700円。ん?どっちも限定生産らしいけど、ということは、後から、普通バージョンになるってこと?そもそも、映画はVioraじゃなかったのかー。

5/3(金)
梨木香歩「りかさん」読了。

5/4(土)
梨木香歩「西の魔女が死んだ」読了。

5/5(日)
北村薫について。北村薫は、1989年、「空飛ぶ馬」で、覆面作家としてデビュー。91年に覆面を外し、高校教諭の男性であることが判明。一方、私がミステリを読み出したのが95年で、北村薫を初めて読んだのが96年の始め頃だったと思う。最初は北村薫に関するデータを何も持ち合わせていなかったし、名前も中性的で、文章を読んでも、男か女か分からなかった。よく覚えていないが、何作か読み進めるうちに、解説などから、データとして男性であることを知ったような気がする。加えて、それとどっちが先だったか忘れたが、作中のある箇所を読んで、「ああ、この人は男性だ」と確信したことだけは奇妙に覚えている。「空飛ぶ馬」の「赤頭巾」だ。「私」の父が、「私」にスーツ買ってやろうか、と言い出す。そして、何気なく「お前はまだ化粧をしないのか」と聞くのである。「私」は、化粧に関心が薄く、「まだいい」と応えるが、実は、美人の姉が早くから化粧を覚えていたことから、父が「娘にはまだ、化粧をしないで欲しい」と密かに思っていることを知っている。これを受けて、「私」は、「父の心が本当にそれを許すまで、私は死んでも口紅を引きはしない」と決意しているのだ。読んだ瞬間、「これは、父親の発想だ」と思った。女の子が化粧を覚え始めるとき、父親の意見が介入することなんて、ほぼ、有り得ない、と思う。父親の思惑とは全く無関係に、化粧をする時はし、したくなければしない。そういうものだ。北村薫を読み進めていた頃の私は「私」より年下で、「私」にも共通する、本好きで理屈屋で恋愛をしない高校生だった。まだいろいろ許せないものが多かった頃でもあり、北村薫の柔らかな優しい世界を、素直に、面白く読めた。が、大学生活を終え、「私」の年を追い越してみると(正確には、「朝霧」で、編集者として頑張っている「私」には、まだ追いついていない)、「私」をはじめ、主人公の女性達が皆、非常に潔癖で、清潔感がありすぎる、という印象を持った。今までは、女の子の生活を自然に描けて凄い、と思っていたのだが、やっぱり男性の視線なんだなと再認識したのである。特にずるいなと感じたのは、去年読んだ「リセット」。甘くてロマンチックでなんかもう、駄目だ、になってしまった。真澄さんと村上君は許されないのに、村上と真知子さんはいいっていうのはどうしてだ。ずるくない?思わず年齢差を計算してしまった。

5/7(火)
そういえば、すっかり忘れてたんだけど、1年経ったのだ。もう若葉マーク無しでいいし、レンタカーも借りられる。けど、数えるほどしか運転してないし、こないだ運転したのは半年も前だったなあ…。とりあえず、次に乗る時は若葉マーク付けます。うん。とっとと車買えるようにしよう。

5/8(水)
恩田陸「黒と茶の幻想」読了。ああ、これはいいわ、うん。途中で、後ろの方をぱらぱら見て、最終章があの人だって気付いてなんか恐かった。最後にとんでもないものが飛び出てきそうで。恩田陸って「三月は深き紅の淵を」が好きなんだなあ。えっと、まだ、タイトルの意味が分かってないんですけど(笑)。もうちょっと考えるか。

5/9(木)
川上弘美「神様」読了。なんか、読書日記だ。だーっと読んでるのは高校の時以来だなあ。当時、浅見光彦のファンだったんですけど、シリーズで100冊以上あるので、端から読んではどんどん忘れていくということをしていました。何だったんでしょうね。

5/11(土)
恩田陸「光の帝国」読了。ゾクッとした。これは凄く好きだ。続きが読みたい。

5/12(日)
いろいろ都合があって、本やらマンガやらをダンボールに突っ込んだまんまだったんですけど、突如、この人の本をずらっと並べたい!という欲求に駆られて、棚を空けて、並べてみました。こんなに一杯持ってたんだなあ、長野まゆみ。とか、本のサイズがまちまちで、今まで並べたことがなかった著者のものをいっぺんに眺められて幸せです(安い幸せだ)。集め途中の本を分散していると、持ってるんだか持ってないんだか分からなくなるので、ちょっと整理して、未購入分をリストアップ。沢山あって嫌になった(笑)。話は変わりますが、森ゆきえがHPを作ってることを知ったので、見る。この人好きなんですよ。りぼんで一番楽しみにしてる(笑)。なんかもう、りぼん読めなくなっちゃったからなー。この人とは同い年なのです。森ゆきえは美大だったんで、課題でナーバスになってる近況報告を見ると、親近感が湧いたものです。私は美大ではなかったんですけど、似たようなことやってたんで。

5/16(木)
江國香織「ウエハースの椅子」読了。

5/17(金)
川上弘美「溺レる」読了。取り敢えず、大根おろしとオクラを作ってみた。大根が辛い…。川上弘美は「蛇を踏む」が話題になった頃からぼちぼち読んでた。はじめはつまんなくて眠くなったが、今は割りと馴染める。自分が気だるい気分の時に読むと尚いい。余計なことが駄目な時に読むとイライラすると思うけど。ずっと「センセイの鞄」が読みたいんだけど未読。でもこれ、雑誌連載してた時に1話だけ読んだことがあって、それが、湯豆腐食べる話だったんで、この湯豆腐は既に実践済みだったりする。

5/18(土)
江國香織「東京タワー」読了。きれいな女の人を見ると感心する。きちんと髪をブローして、きちんと化粧をして、きちんとコーディネートされた服を着て、靴やバッグやアクセサリーをそれに合わせる。きちんと手入れをした爪に、キレイにマニキュアを塗り、かわいい柄のストッキングを履いて、踵と地面の接触面積が小さいヒールを履く。ちゃんとムダ毛も処理するのだろうし、毎晩、パックやマッサージを欠かさないのかも知れない。余計な脂肪が付かないように日々戦っているのだろうか。すげーなー。その労力はどっから来るんだろう?私にはそんなパワーはない。髪がはねてたり、服の組み合わせがおかしかったり、爪がそのまんまだったり、マニキュアをしてても剥げてたり。それでもヘーキで出掛けます。あ、そうそう、きれいな人って、持ってる財布もきちんとかわいいんですよ。要チェック(笑)。財布には、その人の品性(?)が表れます。

5/22(水)
恩田陸「puzzle」読了。なんだかな。物足りない。短編と思えばいいのか?松尾由美「ブラック・エンジェル」を買ってくる。さて、私、チャンドラーという会社が作ってた、アシュフォードというブランドの手帳を7年愛用してたんですが、去年の1月にチャンドラーが倒産しちゃって、これから手帳人生どうしようとか思って(大袈裟)、今年はリフィルを買わなかったんですよ。未練たらたらに手帳なし生活を送ってました。そうしたら知らぬ間に復活していたそうで。今日、LOFTに行ったら、売ってた。去年末にはあったみたい。何だったんだろ。まあ、でも、今までの手帳もちょっとくたびれてたし、心機一転、本体というのかな?カバーごと新しく買おうと思ってた。昨日まではどこのメーカーにしようかなーと案じてたけど、これでアシュフォードに逆戻り。さて、どれにしよ。

5/23(木)
谷村志穂「レッスンズ」読了。

5/25(土)
薔薇の季節ですねー。私の留守中に、何も言わずに、いつの間にか兄が帰ってたんですよ。帰ったら、見知らぬ荷物があってびっくり。一瞬、泥棒でも入ったのかと思った(物が増えてるのに)。すれ違いじゃん。その荷物の中に、SUICAスタート前のお知らせパンフレット「スイカってなに?」が、あったんです。わー、多分貴重なこのパンフ(いや、私の目的はペンギンだけ、なんですけど)。兄よ、くれ!つーか、勝手に頂く(悪い妹)。まあ、後で聞いとこう。兄とは、別々に暮らすようになってからすっかり疎遠でねえ…。用事がないと全然連絡取らない。しかもメールが主。ドライな兄妹。姉妹だといつまでも仲がいいだろうけど、それ以外はそんなもんだ、という気がするんですが…。

俳優の、伊藤俊人さんが、昨日、亡くなりました。劇団「東京サンシャインボーイズ」のメンバーで、三谷幸喜作品には欠かせない人です。非常に悲しいです。

5/26(日)
伊藤さん漬け。今まで録りだめしていた三谷作品を片っ端から見る。最初に、伊藤さんを見たのは「振り返れば奴がいる」。これ、TSB(東京サンシャインボーイズ)メンバーが端役でオールスター出演してて、今から思うとかなり貴重。西村雅彦、宮地雅子、梶原善、小林隆、伊藤俊人っていたもんなあ。まだ、演劇ファン以外には無名だったんだよなあ。次が多分、TSBの「ショウ・マスト・ゴー・オン」再演のテレビ放送。舞台助監督の木戸役。これで、軽い役柄を初めて見た。「警部補古畑任三郎」にちょこっと出てて、「王様のレストラン」の和田くんで、すっかり定位置に。王様のレストランて、エンディングテーマが平井堅のデビュー曲なんだよ。まだ売れてない平井堅。あとはもう、「巡査今泉慎太郎」でも舞台の「君となら」でも「ショムニ」でもどんなチョイ役でも、姿を見れれば、単純に嬉しかった。まだ、生で見たことなかったのに。TSBは、現在充電中で、2024年に「リア玉」で再結成するんですが、これだけは、絶対、見に行こうと思ってた。悲しいから、ビデオを見始めたのに、見ると、笑える。どんどん笑える。喜劇って凄いな。演技をしている伊藤さんは、いつだって、愛すべきキャラクターだ。

5/30(木)
甲本さんの泣きじゃくる顔を見たら、TSBの最終公演「罠」が本当になってしまった気がした。伊藤さんが始めなだけで、これから何度も繰り返していくんだ、こういうことを。

5/31(金)
高橋しん「さよなら、パパ。「いいひと。」another story集」を、買ってくる。大学1年の頃に、友人達に「いいひと。」を回してたんだけど、そのうち、1冊だけが4年近く経った今でも返って来ないんだよね…。貸した奴は分かってるし、何度も催促してるんだけど、返って来ないんだよね…。そうこうしてる内に卒業しちゃったんだよね…。卒業式の日には「実家に送るよ」って約束させたんだけど、2ヶ月音沙汰なし。返せよ、絶対。

 

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