エフェクター03
今回はアンプの大規模実験を予定していたが、天候の都合により、
急遽エフェクター実験へ変更になった。アンプは、Pro.Jrを2台。
1台は主催のあめいぬさんモディファイ、スピーカーはトーン・タビーが
搭載されている。キャビも箱鳴りを重視して、市販品より大きいものが
使用されている。もう1台は俺のPro.Jrで、あめいぬさんから譲り受けた
ヴィンテージのエミネンスが搭載されている(ちなみにこのPro.Jrは、
会うたびにあめいぬさんから「返せ」と言われている)。
実験したエフェクターは、オーバードライヴやディストーション。同じ機種で
クライオ処理したものとの違いや、ある機種と、そのクローンとの比較などが
中心だった。

・Marshall ガバナー(英国製)
・Marshall ガバナー(クライオ処理)
トーンを同じ数値にして弾き比べる。音量をまったく同じにしてしまうと、
クライオ処理のほうがどうしても音が抜けて若干大音量になってしまうので、
クライオ処理のほうはややレベルを抑え目で、音量を同じにして弾いた。
クライオ処理のほうが高域でギラつくかと思ったところ、意外にず太い音に
なった。英国製のほうは(当たり前と言えば当たり前だが)マーシャルっぽい
ズギャズギャした荒っぽい歪み、クライオ処理したほうはコード感があまり
損なわれない印象。
・MI AUDIO 〜CRUNCH BOX
・VIZION 〜3MODE OVERDRIVE
・ハンドメイドエフェクター(Landgraffのコピー)
・Landgraff Overdrive
クランチ・ボックスは実験君では何度かお馴染みのペダルで、ジャキジャキな
ディストーション・サウンド。すごく張りのある音で、ガバナーをさらに抜け良く、
金属音的に歪ませた感じだ。マーシャル的という意味ではなく、ガバナーっぽさと
RATっぽさを兼ね備えてる印象。
VIZIONとハンドメイドのクローン、ランドグラフを、何回も切り替えて演奏して
比較した。このクローンはよく出来ていて、演奏中にパっと切り替えても、
それほど違和感を感じなかった場面が何度もあった。VIZIONは他の2機種に
比べると、音がややモコモコする。太いとも言えるし、よりヴィンテージサウンドな
歪みとも言える。あめいぬさんがジミヘンのリックを弾いた時は、VIZIONが
好印象で、ヴィンテージさを意識した性能なのか、と思った。中低域重視か。
ランドグラフは2機種に比べて、非常に作られた音がする。2機種に限らず、
エフェクト・ペダルはたいていの場合、好みの音にするまでツマミをいじくり、
悩むものだが、これはとりあえず音を出せば良い音になる。弾いている途中で
思いがけない場面で倍音が出たりするのが不思議だ。

・Ibanez 〜チューブ・スクリーマーTS9
ランドグラフのTS-9モードとの違いを少し比べた。ランドグラフのほうがやや
コンプがかった印象を受ける。ランドグラフTS9モードはオリジナルTS9のコピーだが、
ピッキングの際に出る何気ない倍音とイコライズされた音質で、使いやすさの点では
ランドグラフのほうが弾き易い。個人の好みによるだろう。
・HIWATT 〜カスタムTube Overdrive
・KLON〜CENTAUR
カスタムTUBEは真空管を搭載したペダル。歪みモノのペダルとアンプの間に
かませ、音色音質を保ちながらより太く、凄味のある歪みに出来る。これと同じように
使える系統のペダル真空管ブースターとしてはVIZIONのValve‐Extremeが挙げられる。
あめいぬモディファイPro.Jrでフルテンでぶちかまし、ストレスは吹っ飛んだ。
ケンタウルスはブースターとして使ってる。ゲインをゼロにしてクリーン・ブースター
に出来るが、高域は耳につかないので不思議だ。ブルージーなプレイに一役買って
くれると思う。HIWATTのカスタムチューブ、VIZIONのバルブ、ケンタウルスは3機種同等の
使い方が出来るのではないだろうか。
・Electro Harmonix〜Black Finger
・ROSS 〜COMPRESSOR
・Keeley〜Compressor
・K&R 〜Groove Comp
実験終了間際、チョコチョコっと比べたコンプ連中。エレハモのブラックフィンガーは
オリジナルのヤツとは異なり、真空管を2本搭載した光学式。オリジナルは雑音は
あるわ、掛け過ぎると音が消えるわ、信頼性はないわで、それに比べて現行機種は
ツマミ調整が難しいものの、非常に綺麗なコンプが掛かる。他のペダル式コンプと比較
しても、心地よい。ROSSコンプはKeeleyコンプと似てる(Keeleyがコピーした)が、
Keeleyは音が揺れる印象。サステインも、Keeleyのほうが得られる。グルーヴ・コンプは
もっともコンプの掛かり具合が目立たない。フルテン近くにしても、あまりわざとらしさが
出ないと思う。あめいぬさんには、エレハモのブラックフィンガーが好評だった。
帰り際にあめいぬさんから、TWIN BALLSというハンドメイド・エフェクターをもらった。
ありがとうございます!ブースターとして使ってみます。
演奏では、バッキングを意識したプレイを心がけることを念頭にやったものの、
オブリガートを利かせたバッキングは出来ないので、コードアルペジオの羅列に
終始。どちらかと言えば、あめいぬさんのバッキングで気分よくソロを弾いて終わった
(いつものこと)感じだ。MD録音は、スタジオのデッキがLPモードになっていたため、
帰りの車の中では聴けず。帰宅して聴き直したところ、Little Wingのプレイは
ソロ・バッキングともひどいことになっていた。ヴィブラートが細かすぎて気持ち悪く、
身悶えしながら各テイクを確認した。
591KB(30秒)→拙いバッキングの上にいいソロが乗った場合
669KB(34秒)→いいバッキングにより拙いソロがヨイショされた場合
なお、スタジオグ○○○○ーは駐車場がなくなるため、今回で当分、実験活動の場から
外されることになった。ありがとう、グ○○○○ー!さようならグ○○○○ー!
INDEX
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