スピーカー

セッションのついでにスピーカーももらってきた。
あめいぬさんがエミネンスのヴィンテージ(77年物)を
2個セットで18,000円で入手し、私虎澤がその1個を
9,000円で貰いうけた。滅多に出ない代物だそうで、うれしい。
あめいぬさんのプロ・ジュニアは現行モデルとは違い、
初期型の復刻モデル。エミネンス2個セットのうち1個をすでに
取り付けてある。私虎澤のプロ・ジュニアに同じエミネンスを
取り付けて、音がどう違うかを実験して遊んだ。
スピーカーケーブルは、あめいぬさんによって半田付けされて
いたので、スピーカー交換はその場でドライバー1本で出来た。
所要時間はおよそ15分。小野寺さんが叩きそ〜にしていて
申し訳なかった。


現行モデルの音(Fenderセラミックスピーカー)49秒:964K
復刻モデルを借りて(エミネンス換装済み)1分23秒:1.59MB
現行モデルでスピーカー交換(エミネンス換装)49秒967KB
モノの違いは、Fenderのほうがセラミックで、エミネンスは
アルニコ・マグネット。録音するとあまり実感できないが、
交換して弾いてみると、「ズヴォン」と中域が太く出て、
ハードロック向けの音になった。

フロント・ピックアップで弾く手間が省けて楽チンだ、という
結論に達した。
「ギターは忙しいからね!」
極力、音質でアタフタしない状況を作りたい、そう
あめいぬさんが言うのも、頷ける。


フルテンにすると結局はゲイン・サウンドになるので、
パリパリ感のまま(バッキング・リフもリード・ソロも)弾きたい
ときはボリュームを7〜8あたりにとどめておく必要があるが、
15WのPro.Jrではフルテンにしないと、たとえスタジオの狭い
空間でもドラムスに負ける。
「ギター側のボリューム操作でなんとかならないものか」と
思えるが、ギター側のボリュームを絞ると音質がクリーンに
なってしまう。なかなか難しい。

普通、バッキングとソロとでは音量を変えるが、

「バッキングもソロも歪ませたままで弾きたいか」
「ソロは歪ませてかっ飛ばし、バッキングはクリーンにするか」

これだけでも、方法は違ってくる。
また、このふたつの異なる音が要求される演奏では、どうなるか。
ボリュームペダルでは、音が小さくなるだけだし、音色をふたつ
用意して切り換えるしかない。

まったく同じ歪みのまま、音量を変えたい、そう思う人は多いと思う。
去年はLAV-BOXを買って試したが、ときどき何らかの影響で
音が微妙に籠る。じゃぁボリューム・ペダルを買うか。いや、買った
ところで、おそらくエフェクターボードのワウワウ・ペダルの横に
置くことになるだろう。決して踏み間違えない、と言い切れるのか?
では、見栄えもいいPEC-1で何音色もセッティングし、切り換えるか。
いや、ブーツの先っぽは鋭利に尖っているので、時折ミュート・スイッチ
を踏みつけてしまう。演奏中はなるべく踏み込む場所を少なくしたい。
では、ギター側のボリュームを使って音量を操作するか。だが前述の
ように、ギター側のボリュームは音質が変わる。
いちどライブで、激しい曲調から一気にクリーンサウンドへ変える場面が
あったが、このとき音色をエフェクターで別に作っていたにもかかわらず、
踏み忘れて、慌ててボリューム・ノブで音量を絞ったことがある。
弾いている途中から踏むのも変だし、結局おかしな音色のまま演奏して
しまった。こういう失敗は、枚挙に暇が無い。

できれば音量の切り換えも音色の切り換えも、アクションしながら
やりたいし、客席をしっかり見据えてやりたい。まぁ中年ギタリストの
アクションなんぞ見たくも無いわ、と言われるだろうが、これは
ギターをはじめたキッズ時代からのテーマである。

バンドの曲に一貫性があり、かっ飛ばすなら問題は少なく済む。
様々なジャンルをやろうとすると、必ず問題が起こってくる。
その煩雑さは、経験によって解消されてゆくと思うのだが、アンプの
特性を理解できないうちは、まだまだエフェクターボードの前でオロオロ
するに違いない。

「ギターは忙しいからね!」
なるほど、こういうことか。















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